「何故拳を作る?」
名誉あるそれは、彼らの信念である。
「何故闘いを求める?」
力を求め、栄誉を称え、そして人々は、人々を喰らい尽くすためだけに。
「何故拳が疼く?」
公開闘儀式と呼ばれるその儀式は、大陸の北『砦』と呼ばれる国家の首都において執り行われる。
「それを知らずにこんなくだらない事をしているというのか?」
そして、今から3年前、全世界の人間が注目するこの闘いの儀式において重要な事件が発生した。
それが、決勝戦における『訴え』だった。
公開闘儀式は言うに及ばず、普段から行われている闘儀式は闘士をまとめているギルド、機甲会の重要な収入源となっている。
これは何も不思議なことではない。運用資金を稼ぐ手段のない機関は存在せず、利益なしに大きな組織を動かすことはできない。
時折それが暗い部分となるのは否定できない事実である。
しかし彼らに逆らう事は不可能であり、それを実行したために追放された者がいた。
「お前がこんな闘いを続けるのは間違っている」
跳ね起きる。
大きな音を立ててまくれ上がった布団が、窓から差し込んだ日差しを横切ると床に大きく広がる。
一度大きくしゃくるように息を吸い込むと、ベッドの上の女性は思い詰めたような表情を浮かべ、自分の片膝を抱きしめるようにする。
「ガレヴィ…」
そこは女性らしさの感じられない石造りの部屋。
簡素なベッドと机が一つ、ランプが壁に備えられているがまるで牢獄のようにも見える。
女性だというのに彼女の身体はあちこちに傷跡があり、手足にはまるで包帯のように布をぐるぐる巻き付けている。
――だめだめ、まだ始まってもいないうちから…
ここは公開闘儀式専用の控え室である。公開闘儀式は十三日で全て終了する。
そして、全て勝ち抜きで勝敗を決める。最後の日には恐ろしい数の戦いをこなして決勝へと進む事になる。
それだけに選手の健康管理は大変なものだ。もし病気などで倒れたりなどすれば大混乱が生じる。
そんな中で機甲会の闘士は非常に強力な力を持っており、ここ北方では最強の代名詞とも言えるのである。
公開闘儀式は、普段行われている闘士同士の闘儀式とは違う。
『公開』の意味は、あらゆる戦闘能力を持った人間の参加を認めると言う事で、
結果としていかに闘士が最強かを知らしめるためのものに過ぎない。
無論、それを阻むために腕自慢の強豪が世界中から集まってくる。
彼らとの『正々堂々とした』闘いを期するための機甲会の配慮が、決まり事として存在する。
まず儀式は最低条件が存在する。過去何回か行われた中で数回その内容に変更があったが、大きく変わっていない。
1.十五歳以上の独身。性別は不問、親元を離れている事。
2.闘士にはハンデとして鎧を身につけさせない。
3.人であること。化物(けもの)は原則として認めない。
そして、これらを満たした上で参加するのだが、さらに試合中に課せられるものとして、次の五つが上げられる。
1.選手の私闘の禁止。ただし、正当防衛を除く。
2.機甲会の闘士の退出禁止。指定の部屋にて生活する事。
3.時間の厳守。いかなる場合においても試合に間に合うように行動する事。
4.いかなる武器・武具の使用も禁止しないが、武人として最低限の礼儀を守る事。ただし闘士の鎧はこれを除く。
5.以上の点において、違反が認められた場合は即刻敗者としてここを去らねばならない。
以前に、傭兵によって相手を足止めする事件があったが規則に書き加える事はなかった。
発覚した時点で負けは決定し、『名を汚した』として次の日には闘士の暗殺者によって消されたからだ。
それ以来、そんな度胸のある人間はいない。
このように、参加する闘士は必ずこういった闘儀場の一角に設けられた控え室で生活しなければならないのだ。
それは女性である彼女もまた同様なのだ。
こんこん
扉をノックする音が彼女を現実に引き戻す。返事を返すと、軋む音すらたてず、代わりに可愛らしい声と同時に扉が開く。
「失礼します。お食事を持って参りました」
そう言って入ってきたのは彼女よりも幾つか年下に見える少女だった。
簡素な制服に身を包み、手にした木の御盆にはパンと湯気のたつスープが乗っている。
「ありがとう。こんな格好で失礼するわ」
少女は少し緊張した表情をして、頬を赤らめる。
「し、失礼しました」
他に言葉が見つからなかったのか、彼女はうつむいて何とかそう絞り出した。
その仕草に微笑みを返すと彼女の肩をぽんぽんと叩いてやる。
「別に、女同士でしょ?気にしない気にしない。それに、これからしばらくお世話になるのに、もう少しうち解けても良くないかしら?
御名前は?」
御盆を受け取って自分で机に置くと女闘士――ラ=ファル=スプモーニ――は言った。
「はい、ロゼリアともうします。伝令級です」
伝令級とは闘士の――機甲会内部での呼び名だが――位である。
修行中の者を除き、全ての闘士がそれぞれの部署に配属されているため、部署の名前がそのまま位になっていると思ってもらいたい。
最も実力の低い、成長する見込みのないものが伝令級として通常任務に就く。彼らはさらに上の闘士との連絡員であり、従卒である。
一方ファルは公開闘士級と呼ばれ、最も上級の闘士とされるのである。
…のだが。本人はそうは思っていない。
「伝令級だからって堅くならないで。これからもよろしくね」
「はい」
一礼して部屋を去った彼女の様子に、ファルは少しだけ懐かしい物を覚えた。
つい数年前まで彼女も訓練を受けたばかりの伝令級の闘士だったからだ。
――あんな頃があったのにね…
自分が公開闘士になるとは思っていなかっただけに一層そう感じるのだ。
公開闘士に選ばれるのは僅かな一握りとはいえ、彼女はそれを名誉と感じていないのだ。
彼女はどんな技でもそつなくこなし、よく言えば万能、悪く言えば得意な物のない退屈な技しか出せないと言える。
さらに悪いことに、彼女は天然の『間抜け』で、肝腎な所で大きなミスをしてしまうせいで、傭兵や用心棒の仕事がかなり下手なのである。
『ファル君、君に一番あった仕事は『闘儀式』出場以外、何がある?
暗殺させれば腕を折って命からがら帰ってくる。傭兵なら傭兵で、ほとんどど戦果も上げずに終わる。
あまつさえ遺跡調査じゃ罠にことごとく引っ掛かって帰ってくるせいで雇い主が怒る始末。
…偶然君の休暇明けに公開闘儀式があったから選手にした、これのどこに不自然な点がある?
文句言わずに出て機甲会の名をあげてこいっ』
上司からも言われる始末である。
闘士同士の闘いでは取り柄――得意技がある方が勝ち目がある。
彼女は戦績はそこそこで、闘士同士ではあまり成績は良くないが公開闘儀式での他流派乱立状態は、彼女のように何でもこなせる方が強いのだ。
しかし、上司の言葉は彼女にとって嬉しい物ではない。
「よりにもよって…」
彼女は呟きながらパンをかじった。儀式まであと二日と迫っていた。
闘儀場のある北方の国サナタラキス首都、リグスタニア。
ここは公開闘儀式のためにこの季節になると非常に多くの人々が訪れる。
参加者だけではない。国が唯一認めた大きな賭博でもあり、最大の祭りだからだ。
そのために首都は普段の人口の約3倍にまで膨れ上がり、普段は宿でもない癖に宿屋になる店まで出る始末である。
「はぁ…高速…なんですか?」
リグスタニアは首都とはいえ国王が各地に築いた大都と比べれば見劣りする程の大きさしかない。
賑やかと言ったって人口も大都の半分ぐらいしかない。
理由は幾つもあるが、首都には機能性と強固な防護能力を求めたせいで小さくなったと言われている。
しかし、ここの過密な建築は他には見られないぐらいひどく、小高い丘から見下ろせばまるで膨らんだように地面を埋め尽くしている。
このぐらい巨大な都になると、多少遅い時間であっても人通りがある。
もちろんそれは治安のよさを物語っている。まして、まだ日が暮れて間もない。それでもここには人々の目の届かない場所がある。
あまりに過密化したこの大都では、無茶苦茶住宅が密集したりしている場所がある。そんな建物の裏側に、表通りとは違う路地が存在する。
『陰影通り』と呼ぶぐらいそんな路地が多いこの場所では、所謂『裏通り』以外に犯罪の巣窟、そして単なるごみ捨て場となっている。
「もういい、スプラタスと書いておけ」
それでもここは政治と、そして人間の中心である事には間違いない。
傭兵ギルドとして名高い機甲会の公開闘儀場がある場所でもある。
ほとんどの人間は首都としてよりもこの闘儀場のある都市として記憶にあるのだろう。
闘い。名誉。金。地位。名声。
あらゆるものがこの地に集結する。そして、真に力を望む者も、ここには現れる。
既に参加者申し込みは始まっていた。
予選など存在しない、額面どおり、参加者全員がこの闘場で最高の地位を求めて闘う。
またそれがために公開闘儀式は二週間に渡って行われる。だからこの二週間は首都は選手、観客のあらゆる種類の人間でごった返すのだ。
「すぷらたす?ですか」
「それも書けないようなら受付を代われ。お前には重荷だ」
男はふいっと背中を向ける。
「な、なによぉ、そのぐらいできますっ」
受付が叫ぶが、既に彼の姿は小さくなっていた。
―─まぁ格闘高速呪法師なんて職をを知っている人間が何人いるだろうなぁ…
先刻の受付の娘の慌てた顔を思い出して含み笑いをする。
─―しかしこれで勝ち上がればあらゆる人間が知る事になるさ。嫌でもな
世界で初めての単音節格闘用高速呪法のみを体に刻んだ呪法師、アブドゥーグ=カルマは指抜きの革手に包まれた手を握り締めた。
リグスタニアの街は、首都と言っても人間の住む都市。表側もあれば、汚らしい面だって─―それはもちろん多少の差はあるが―─ある。
ここは比較的に治安がいいために隠れるように存在するが、光と陰は二つで一つ、たった一つで存在する事はできないのだ。
アブドゥーグは今日からの宿を探して宿街を歩いていた。これからもし勝ち続ければ二週間も御世話になる宿である。
完全後払いでもこの期間だけ選手は構わないのだが、二週間も泊まるからには下手な宿では困る。
「おっ、兄さんいい体してんね、大会でるんだろ、安くしとくぜ」
しかし、言うまでもないが、この時期は書き入れ時だ。
普段真面な宿でなくとも出張るのがでてくる。十分見回してからでなければ危険な目に会う。
「いや結構。もう予約している」
そんな客引きを適当に追い払うとゆっくり歩いて回る。時折ぴくぴくと自分の腕に刻んだ紋が疼く。何かが同調しているようだ。
―─確か、腕は『障』…
防衛本能が知らせる『殺気』が反応している。
強く、近い。どうやらこの辺りにはそう言った類いの人間が多く集まるらしい。
ただし、これは正しい『感覚』ではない。長年培った勘と言った方が正しい。。
─―ここか…
彼はふと見上げた宿に入った。
『城の壁亭』
城壁を思わせる外観は、幾つもの傷が入った、戦いの跡のようだった。
「ちょっと待ってよ、冗談じゃないわよそんなの」
入るなりそんな声が響いた。意外な声だけにしばしの間唖然と入り口でつったってしまう。
くすくすくす…
女の笑い声ではっと間抜け面を元に戻す。
「うるせえぞ、てめえ」
「あーっ、差別だ差別だぁっ、女だからって馬鹿にしたわねっ」
声の主は少女と男、どうやら他人同士の言い争いといった所だろうか。
「親父、ありゃなんだ?」
親父さんは困った様子だ。
「いいえね、御客人、特別私共とは関係ないんですよ。
あの御客、止めても止めませんからね、皆呆れてんです。迷惑かと思いますが少々の辛抱です」
ますます言い争いは激しくなる一方で、とても親父の言った『少々』の辛抱では収まりそうにないような気がする。
のは、アブドゥーグだけだろうか。
──本当に、そうかねぇ…
実際男も引き際を心得ないのか延々と続きそうな気配がする。
「やれやれ…ところで親父、今年の前評判を聞いて見たいんだが?」
彼はカウンターの向こうで台帳に記載する手を休めて顔をあげ、にいっと嬉しそうにその人の好さそうな顔で笑いかけてくる。
「おっ、御客人は選手かい?それともここには観光で?ま、がたい見ればすぐに分かりますがねぇ」
親父の態度が変わる。どうやら、彼もかなりここの儀式が好きらしい。
嫌いな人間は珍しいが、好きな者になるとただそれだけの為にここに無理に引っ越したりする者もいるらしい。
「選手だ。ライバルがいないかどうか調べてるのさ」
アブドゥーグは右手の親指を立てて見せる。
「そうかい。今一番人気はやっぱり三年前優勝のラ=ファル=スプモーニじゃないかい?
彼女は毎年参加する訳じゃないからね、出る度に勝ちをかっさらってるけど」
ラ=ファル=スプモーニはここ機甲会の闘士の中ではそれほど実力がある訳ではない。
もちろん卑怯な手段を使うようなら即刻除名されているはずだ。それでなくとも機甲会の闘士が参加するには─―実は闘士全員が―─鎧を外さないといけないのだ。
実力がなくて勝てるはずはないだろう。
理由は簡単な事だ。
機甲会の中ではやはり仕事の内容で評価される。彼女は致命的にも『優しすぎる』事が足を引っ張ってまともに仕事をこなした事がないのだ。
しかし、闘士の間でも彼女は強いと言う噂はない。
何故なら、彼女は完璧に全てをこなせるのだが、闘士どうしでの一騎打ちになれば、それが何もない素の試合場であれば尚の事、何か一つ恐ろしく強いものがあった方が実は勝ちやすいのだ。
彼女はそれがない。『個性がない』という表現が正しいかどうか分からないが、理想的で完璧過ぎるのでこれという物はなく、自分の武器が持てず、彼女自身も困っているのではないだろうか。
しかし他流試合ならば話は別だ。
『どんな状況でもどんな相手でも変わらずに相手にできる』のは彼女しかいない。弱点のない彼女しかできないのだ。
「へえ…」
アブドゥーグはにやりと笑みを浮かべる。
―─女かい…
「ありがとう。参考にするぜ」
アブドゥーグは少しつまらなさそうにため息をついてロビーで騒ぐ『客』の方を見つめた。
いつ果てるとも思った二人の闘いは、以外に早く決着をみた。
何が原因で、何が終わったのかさえ分からなかったが、男は何か吐き捨てるように言い残し、少女はぺたんと床に座り込んだまま取り残された。
─―…終わったか…
むすっとその場にあぐらを組んだまま動こうとしない彼女にゆっくり近づく。
手を伸ばしてやると彼女は表情を変えずに顔を向ける。
よく見なくてもかなり幼い体つきに丸い顔、やすく見積もっても十五を越えないだろう。
「ほら、立ちな。そんなところで座り込まれちゃ迷惑だぜ」
彼女はアブドゥーグを睨みつけて手を払いのけると乱暴に立ち上がる。仕草や動きはその体つきにしてはやけに『子供』らしくない。
「ふんだ、まだあたいは迷惑かけたつもりはないやい」
ふて腐れたように吐き捨てる彼女。だが、アブドゥーグは敵意ともつかぬ観察するような鋭い目をして口元をほころばせる。
「…こんな所には珍しいよな…」
ぴくっ、と少女は反応して一段と強く睨みつけてくる。アブドゥーグはそれを受け流すように小声で続ける。
「ふふ、いや…少し『匂い』がね…分かるだろう?」
少女は警戒しているように退く。宿の人間は我関せず、といった顔で彼らのやり取りなど眼中にないような雰囲気だ。
「な、何…」
アブドゥーグはため息をついて吹き出す。彼女は目を丸くした。
「驚かしてすまない。ちょっと珍しい亜人に出会えて嬉しくてね。どうだいこれから。どうせ『闘儀式』に用事だろ?」
まだ彼女は警戒している。嫌な物を見る目で―─でも観察しているようにじぃっと─―見つめている。
アブドゥーグはため息をついた。
「…分かったよ。…キミに興味がある。一緒にきてくれるかい?」
彼女はぱっと表情を明るくしてうなずいた。
アブドゥーグは初めて見た時カンで『何か』を彼女に観た。だが、はっきりとそれと分からなかった。
「んー、あたいの本名?…もう忘れた 」
元々数が少なく、普通の人間に交じっているためにとても見分けられない。時には自分は人間だと思っているものさえいるという。
「最近呼ばれてる名前だったら、イィエルね」
こうして話していても彼女は少女と言ってもおかしくないぐらい幼く感じる。
「俺はアブドゥーグ。これでも術師でね、何とか君を見つけられたよ」
イィエルはすっと目を細める。
「はぁん、それで。最近はただのガキにしか思ってくれない人間が多いってのにね」
亜魔人は人間ではない。まして子供はおろか、普通今存在する彼女らは最低でもとうに百は越えている。
彼女らにとっては人間など子供同然だろう。
でも、精神水準は彼女らの方がずっと“若い”。ここで、彼女ら、と言ったのには理由がある。彼女達は普通、“女”だからだ。
「…でも、術師ならあたいに“興味”ったって、どうせ“あれ”でしょ」
アブドゥーグは先刻の笑みを浮かべる。
「まぁね。…でも試合を見にきたんだろう?一人ぐらい応援してやれる人間がいてもバチはあたらないだろう」
目を伏せがちに表情を曇らせる。
ぽん
アブドゥーグは彼女の背中を叩いて酒場を指さす。イィエルは立ち止まって彼を見上げる。
「…何?」
「ううん…試合が目的じゃないんだ。…闘儀式に用があるんだけど…」
難しい顔をしてアブドゥーグを見る。こんな時の表情は本当に年齢不相応なものを感じさせる。
酒場の入り口をくぐると、以外にも多い客に忙しげに回る女給がいた。
このような酒場は普通酒だけだしてればいい、というような簡単なものではないのだ。
店として成り立たせるには昼間は軽食屋でも夜は酒を出す、ぐらいの柔軟性が必要なのだ。
そうでなくとも今は一年で一番人口が多い季節。少しでも稼がなければならない。
「人探しか」
適当な物をいくらか頼むと彼は切り出した。
人探しは別に不思議ではない。この国のほとんどの人間が集まるこの時期には生き別れた人々もまた集まるのだ。
この季節独特の悩みであり、また恒例の行事である。
「…でも、ここに来ているのか、分からないんだ」
イィエルはうつむいてしまう。
─―こういう仕草を見ると“小悪魔”だと思うな…
胸に込み上げた想いに軽く舌打ちする。
「誰なんだ?よければ手伝おう」
彼女は顔を上げる。
「多分よく知っている人よ。顔も、名前も。今から丁度二年前の選手『仮面の剣士イヴェルグ=キゥルアーキ』」