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「魔王の世界征服日記」世界設定

 この設定集は、魔王の世界を利用して作品を制作する際の手助けとなる物であり、魔王の世界征服日記の設定を載せた物ではありません。
 利用する際には必ず使用前に許可を願い出てください。
 ほとんどは、著者が混乱しないように準備した代物ですが(笑)

 魔法について


大陸


◆マハ=ウェース
 魔王世界の事。
 全大陸をこう呼ぶ。
 普通世界といえばマハ=ウェースであり、また『地球』を意味する言葉に近い。
 巨大な大陸は4つ有る。
 この大陸全てを差していう『世界』という呼び方として、通称ニホンが使われる。
 慣用句などはこの『ニホン』という言葉で世界を指している。


◆ホッカイドー
 北にある巨大な大陸。世界でも2番目に大きいとされる。
 現在最大の国家と言われる『サッポロ』がある。
 陸続きではないが、海峡が完全に凍結しており、その御陰で歩いて南の大陸へと向かうこともできる。
 但し分厚い氷にはクレバスもあるので、通常のヒトは歩いて渡ろうなどと考えることはない。
 また時折吹雪く事を除けば、何故か普通に生活できる環境が整っているようだ。
 人によっては平気で肩をさらしていたりする。


◆ホンシュー
 世界最大の大陸。ニホンにおける巨大国家が存在し、この世界の中心とまで思い上がっている。
 最大の商業国家『トーキョー』や、娯楽商業専門国家『アキハバラ』などがある。
 経済の中心で有ることは否めない。
 最も魔物が多く徘徊するのもこの大陸の特徴である。


◆ショードシマ
 巨大な連合国家シコクの拠点とされる、カガワの領土。真っ先に魔王の軍勢に叩かれた研究施設が遺跡として残っているらしい。
 こけむして緑色になった紅の扉で有名。
 一説では遺跡はまだ稼働しているとか。
 島という呼び名だが、実際には半島に近い。


◆カゴシマ
 コクラ、クマモト、サガ、ナガサキといった小国家連合の存在する大陸。
 この大陸には最大の人間が生息し、多くの特産物が存在する。


◆サッポロ
 ホッカイドー最大の国家、最大の軍事勢力を誇る。
 特に対魔軍は非常に強力であり、未だ魔物の侵入をふせいでいる唯一の国家とも言われる。
 尤もその最大の理由は『あんな寒いとこもうせめなくてもいいから』という魔王の策略だとも言われる。

「陛下は、アイスクリームとジュースを自分のものとして確保しておきたいわけですね」
 


◆魔法
 この世界には魔法が存在する。
 魔力を任意の力に変換して打ち出す方法であり、人間の生み出した技術である。
 原理はこれかぎりだが、引き出すための技術として幾つか種類がある。
 

・言霊
 魔力を利用した言葉の意味による魔術。言葉の意味により魔力をコントロールするため、比較的難しい。
 また絶対魔力量が明らかに人間では小さいため、その威力は非常に小さい。
 なお自動化・操作容易なため数々のアイテムや触媒を利用した戦域用魔術などには言霊が利用される。
 別に早口言葉ではない。なお記憶力が高い方が有利。
 細かなコントロールができることが特徴。対人交渉の際精神に語りかけるという使い方もある。
 催眠術なども言霊に含まれている。

・精霊使い
 精霊についてはそれぞれの自然界の現象を司る『火(正)』『水(負)』『気』が尤も代表的であり、まだ総ての精霊を確認したわけではないとされる。
 精霊使いと呼ばれる存在は、自らの精神を媒体として各精霊を現世で留めることでこれを自由に操ることができる。
 この為精霊を縛るための『真名』による精神崩壊を伴うため、通常1種類までしか精霊を縛る事は出来ない。
 とされているが、マセマティシャンはこの禁を破り直接二体以上の精霊を封じ込めることに成功する(自らの意志以外からの精霊注入)。
 尤も『ペネトレイテー』と呼ばれた彼らは極度に人間らしさを失い、まともな精神状態で居られた被検体を一体のみ残し植物人間化している。
 この損失によりマセマティシャンの一部は永久凍結されたと言われている。
 他、マセマティシャンそのものがつけねらわれている事になった。
 精霊は自然現象そのものを司るため、これを従える事は自然を従えるに等しく、言霊に比べ莫大な性能を持った魔術を行使できる。
 通常精霊に命じ実施させるだけであり、非常に使いやすく強力な力を操れる。
 欠陥は細かいコントロールが不能である事と、精霊一種までしか抑えられない事、以降人間らしさを欠くため生活に支障を来す事である。
 まれに結婚生活から老後まで平和で幸せに生きたと言われる精霊使いもいるらしいが、詳細は不明。
 この為人間兵器と言われる事がある。

・祈祷
 魔力を現実に転換するための方法として祈りを利用した物。
 子供や信心深い人など、できる限り純粋で純真な祈りの力を必要とする。この為体系化されていないのが実状であり、また即物的とは言い難い。
 祈りを通じさせるのは天の神様でも何でもなく、自分の中の魔力を活性化することにあるため、極めて原理的な魔法といえる。
 古くはシャーマンなどと言われ呪い師として部落には必ず一人は居たと言われている。
 現代では『いたいのいたいのとんでいけ』など、子供が使っているおまじないのルーツとして言われる事がある。
 非常に原理に近いが原始的な手段のために効率が非常に悪く、相当修練するか素質がなければ扱えない。
 純真無垢な子供のおまじないは効果的で、大人は使えない物と思われていた。
 特に精神的に作用する事が得意な分野でもあり、治療術として使われる事が非常に多い。
 但しその効果は、術師の能力と素質により大きく左右され針大の傷しか癒せない祈祷師から死人を復活させる者まで様々。

・原理魔法
 祈祷を体系化したようなイメージの魔術。祈りという不安定な方法から、『魔術方程式』という論理でもって魔力を制御する。
 しかし魔力制御が目的ではなく、世界の構造を探求する事を目的とし、その手がかりとして魔力・魔術を使用する。
 この方程式は『魔術理論』であり、俗に呪文(スペル)と言われる事があるが実際には違い、詠唱(キャスト)と言われる『音』を発現前に発するのが特徴。
 尤も『無声詠唱(Mind cast)』という、自らの声を用いない方法もあるため実際には何とも言えない(実際なくてもどうにかなる)。
 理論に沿った方程式を組み、欲しい効果を発現させようと研究を続ける物が殆ど。
 この方程式にそって言うなら、どの魔術もこの原理魔法に含まれてしまう為に区別がないとされている。
(言霊は言葉という触媒、精霊は方向性を持った魔力その物であり、祈祷は不安定であり論理記述の難しい精神状態によるキャスティングといえる)
 魔王の軍勢の一部、魔王がこれを意識せず(この為『祈祷』に近いのではないかとも言われるが)使用する。
 彼らは魔力が人間とは比較にならないため、溢れる魔力に意志を乗せるだけで発現するが、人間の場合まず魔力を絞り集中させる必要がある。
 この過程を省略・簡略することがまず始まりであり、安定した術を行使する為には必要不可欠で、これを触媒という言葉で表現する。
 触媒には人間の感情を励起させる物(音、絵、性的なもの、薬、光などを含む)から『必要な効果』に比較的近いもの(方程式上で計算された材料を混ぜ合わせるもの、通常『魔薬』という)が用いられる。
 方程式を理解するまでに十年、触媒を理解しきるまでに十年、方程式をくめるようになるまで十年と言われ修得できる者は少数。
 なおカサモト=ユーカはまだ二十代であるにもかかわらず既に方程式は理解している、と言われる。
 通常研究を続けるため他の職に就くこともできないのが現状で、まず真っ先に憶えるのは占いで有ることが多い。
 特に、師匠から譲り受ける水晶球は既に幾重にも歴史を重ねた触媒であることが多い。
 余談になるが水晶は単結晶が成長するのに時間がかかり、大きくなればなる程値段は二次曲線的に跳ね上がるが、魔術触媒としては優秀であるため非常に珍重される。
 『命の雫』は水晶ではなく、魔力の塊でありシコクで産出される。
 通常市場に出回っているのは水晶の欠片に魔力を収めた模造品であることが多いが、それでも充分に使い物になる。
 魔力・触媒を欲する彼らにとっては全財産をはたいてでも集める事がある。『命の欠片』と言われる雫の大元になれば人間一人の財産では買えないとも。

・錬金術
 言霊や原理魔法の触媒に近い概念を学問にしたものであり、実際には魔術ではない。
 魔力そのものを操るのではなく、求める『現象』に近い物を利用して様々な反応を起こさせ性質を知る事が目的。
 人間(術者)に作用して魔力を引き出し、結果を求める『薬のようなもの』を作り、たとえば黄銅を金に変える。
 触媒を作る技術が必要なため、我々で言うところの薬屋さんに近いイメージを与える。
 魔力を使う使わないに限らず物を瞬時に変化させる事が可能な術である。
 『命の雫』の模造品を作って売ったり、上記魔術師達が基礎学的に学ぶ事がある。専門屋は比較的少ない。

・魔人格闘術
 上記どれにも当てはまらない、尤も肉体的且つ学ぶことなく撃つ事のできる魔法。
 魔力の扱い方を頭や方程式ではなく、精神状態の操作により肉体に覚え込ませて使う格闘家。
 魔術師達の間で『可能』であると仮定されて来た存在で、発見された時は学会をにぎわせた事もある。
 一子相伝らしくあまり伝えられていない。
 確認された魔人格闘術では『緋翼』と呼ばれる剣士が最も有名(既に死亡しており、伝えられたのかどうかも不明だが彼に子供は居なかった)。
 彼は呼吸するだけで莫大な魔力を放出し、まるで豆腐のように岩盤を切り裂いたと言われている。
 この存在が「無声詠唱」の基礎を生み出したとも言われている。

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