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※注意

 このコラムは酒好きの酒好きによる酔っぱらいの戯言です。

 ジョッキ片手、もしくはお猪口を片手に読んで貰えると幸いです。

 また、書いてある内容は一部の『酒マニア』向けではなく、一般向けです。

第2回 日本酒とワイン

 酒、と一口に言うと最近では一般的にアルコール飲料を指す。
 英語では『drink』といえば通常酒のことだ。
 “Do you have some drink?”と聞かれたら、差し出されるのは『アルコール』である。
 さて、その語源である『酒』。
 米から作られるワイン、日本酒はその製法からいくらか分類できるが割愛する。
 なにせこのコラムは『美味い酒を美味く飲む』のが主体なのだ!

 すこし道から逸れるが…
 vladサマがSS『鬼狼伝』作中で空手部主将柳沢と浩之が差し向かいで酒を飲むシーンがある。
 原作『餓狼伝』でも同様のシーンがあるわけだが。
 酒を呑んで(飲むではない)いる男の姿は男臭く、妙に親近感が湧く。
 美味い酒を美味く呑むには、こういう『男』の姿を見習いたいと思う。
 飲んで馬鹿騒ぎするだけではなく、静かに語る。
 これもまた正しい飲み方ではないだろうか。

 さて、日本酒の飲み方は普通は『冷や』である。
 温度は20度前後、部屋よりも僅かに冷たいぐらい。
 冷蔵庫で冷やしてもいいが、冷やしすぎると味が判らなくなる。
 淡麗辛口と呼ばれる辛口の酒は冷やすときつく感じるかも知れない。
 俗に甘口と呼ばれる酒は逆に、冷たくても非常に口当たりがいい。
 冷蔵庫で冷やす『冷酒』と言う奴だが、独特の臭いがあるので飲みにくい人もいるだろう。
 まだ日本酒を飲んだことがない、もしくはそんな酒で苦しんで飲めなくなった人にお勧めなのは。
 『熱燗』。
 寒い日でなくても熱燗は美味しい。
 ただし注意しなければならない。燗にはいくつも種類がある。
 それも酒により決まっている。
 が、これも詳しくは割愛。だって、ほんとに酒によるから、詳しい酒屋さんで聞いた方が良い。
 一般的には『純米酒』はぬる燗、『吟醸酒』は駄目、『醸造酒』でも冷やすと美味いというのは聞いたことがある。
 徳利が熱くなるほど熱くするのが『上燗』、人肌より暖かいのが『ぬる燗』ぐらいだ。

 気をつけたいのは本当に安い酒はまずいという最大の欠点があるということか。
 カップ、パック酒はやめろ。工業用アルコールと変わらない。
 当たりはずれがないのは有名な酒だが、飲み慣れれば銘柄を無視して探すのも良いだろう。
 相場は一升1800yen前後が普通に飲める酒だろう。
 一合5000yenもする酒もあるが、滅多に飲むもんじゃない。
 なお筆者は加賀屋で天狗舞吟こうぶりというのを飲んだが、『こんな酒のむもんじゃない』と思った。
 美味い。確かに美味い。あとで飲んだ安酒が不味く感じるほど。
 でもこんなに高いと酔えないじゃないか。

 さて次はワインの出番だ。
 読者はワインと言えばどこの国のワインを思い出すだろう。
 フランス?イタリア?
 著者お薦めはむしろ日本のワインだ。
 その年の新酒とか、有名どころで作っていなさそうな奴がお薦め。
 地元の酒屋とか、農園で作ってる奴だ。
 何故ならそれらは日本人向けに味を調製してある上、まず『醸造アルコール』など混ぜ物はない。
 …時々あるんだが…
 フランスからの輸入品でみょーに安い奴とか…
 それはともかく。
 白、赤、ロゼの3種の差は皮を使ったか否か。
 白は皮の渋みはなく、さらりとして飲みやすい。
 赤は渋みがあり『開けた直後』とそれ以後で段々味が変わる。
 空気に触れることでどんどん酸化するからなのだ(これはビールにも言えることなのだが)。
 そのため赤ワインは飲む直前に開けて、すぐに飲むのが正しい。
 あとはちびちびと飲むのだ。
 なおこの3種のうち一番好きなのはどれ?と聞かれて『赤』と答えるのは通で酒好きだと見てまず間違いない。
 著者が確認した限り…酒を(好んで)呑む女の子は『赤』が好きだった。
 白は魚料理というが、日本のワインであれば実は鍋料理にも非常に合うので是非おためしあれ。
 赤は悪いが肉料理以外には向かない。
 なお気をつけたいのは、『絶対に鮮魚を生で喰う時には飲むな』と言うことである。
 生臭さを引き立てて、うま味の油がぎとぎとしてくるのでとても嫌になる。
 ワインを語る最後に、では日本人向きの海外のワインはどれか?語っておこう。
 料理によるのだが、一番は『ドイツワイン』。俗に『モーゼルワイン』と呼ばれる白ワインだ。
 ドイツワインは安く手に入り、大概外れない。
 できればカビネット以上を1000yen前後で入手したいところだ。
 ランクが上がるに連れ葡萄の甘み(発酵させてからつみ取る)が増すので、料理と一緒に飲むにはせいぜいベーレンアウスレーゼで限度であることを覚えると良いだろう。
 その辺の詳しいところは本で読んでくれ。

 酒は、作られた国の食文化を意識すればきっと合うつまみが見つかる。
 ワインであればチーズ、ビールならウィンナー、酒なら刺身。
 それだけとは無論限らない。
 自分が美味いと思えるつまみを探すのもまた一興なのだ。
 今回はこの辺で。



 日本酒、ワイン。これらは気をつけないと飲み過ぎる危険な酒です。
 特に白ワインは口当たりがよく、一度に飲む量は気をつけた方が良いでしょう。
 日本酒はコラムに書いた値段がまぁ手頃で飲める限度です。これ以上安いのは…(^^ゞ
 次回は濃い酒について語りましょう。
 では。