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特集!関西人の謎

第1回 関西弁

 ※用法に関する注意

 関西人の本質を知らない関東在住の方向けに、純粋な似非関西人が語る関西人の全て。
 今回のコラムは冗談であり、真に受けて使用しないでください。
 飽くまでもいっつじょぉくです。怒らないでください。
 なお、時折真実が混ざっている可能性があります。あさりよしとおのように。
 15歳以上大人は一日2回、14歳未満は一日1.5回、14歳は1.9回まで質問を受け付けます。


 関西人。大阪周辺にのみ許されるこの関東在住の人間が揶揄して使う言葉。
 だが、関西にもいくつもの民族が多種多様な関西人を形成している。
 果たして彼らの正体は?実体は?
 一部命を懸けて直接インタビューして、この謎に迫る。
                  (参考文献『関西人』民明書房刊)

 結構SSでは関西弁を使うのをためらう傾向にある。
 これは関西弁を知らないせいであって、使い方を間違うと非常に恥ずかしいからである。
 以外に漫画、アニメの関西弁が似非であり真実ではないと言われるのは、これにも方言があるからである。

 『大阪』関西弁はイントネーションが非常に強く、未だに古き良き関西弁を継承している。
 『和歌山』関西弁は古語に近く、また民族性のためかがぎぐげごが巧く発音できないため50音ではなく彼らは45音で言語が形成されている。
 『京都』関西弁は、過去の公家の影響のためか、未だに『口当たりが良い毒薬』とされ、独特のきつさを持っている。
 『広島』関西弁は、「関西弁と呼ぶな!」と嫌っている物の、だれがどう聞いたって関西弁である。
 『四国』関西弁は、新しい関西弁である。というのも、関西弁には伝染性があるからである。詳しくは次々回。
 このように一口に関西弁と言って一括りにしてしまうのが、『似非』関西弁である。
 関東の人間にはこれで十分であるが、関西人が見る前に変換する必要がある。
 たとえばこれは京都弁ですよ、大阪弁ですよ、と。
 関西弁と聞くと彼らのほとんどは『どこの言葉ぢゃ』と因縁をふっかけてくるだろう。

 さて、では関西弁の基礎中の基礎、表記についてご説明しよう。
 彼らの言葉は『口語』である。そのまま書き下すのは非常に難しい。
 そのまま表記して雰囲気が伝わるとは限らない。
 ということで、実際にこれ以降を関西弁口調で書き下すことにする。

 関西弁ちゅうのはやな、慣れてないとほんま使いにくい言語やで。
 ほらあれや、自分のこと指すのに『自分』『俺』は知っとるやろけど、男の場合『わて』女の場合『うち』は外せんやろ?
 一等有名なのが大阪弁やけどそれはメディアのせいや。
 奇妙な言語が揃てるんが和歌山や。何もみかんと中華そばの國やないで。
 あそこは梅や。日本の梅生産高50%を牛耳る独占企業ちゅー奴や。
 話が逸れてしもたな。悪い。
 ああ、『ぎゅーんって』とか『ここでぐいっと曲がってやね』とか、説明に奇妙な擬音をやたら使いたがる傾向にある。
 でも関西弁やないで。まちごうても全員が全員そうやおもわへんといて。
 ああ、関西弁には他の方言にはない『丁寧語』つーか尊敬語がある。
 『はる』がそうや。
 「どうしはります?」→「どうしますか、まいますたー」
 こんな感じか?
 〜する、を〜しはると言えばいいんや。多分、京都の辺りでつこうてたんやと思う。
 よう知らへんけどな。

 大体こんな感じだろうか?
 SSでそれらしく見せるには、実際に語りかけるつもりで書くと関西弁はそれらしく見える。
 実際に聞いてイントネーションを知っていれば非常に判りやすい。
 また関西弁は『女性』と『男性』で若干使い分ける事が必要である。
 我々の使用している言語同様、女言葉が別に存在するのである。
 関西弁には二つの印象があることはお判りだろうか?

 『関西弁ってすごい丸い感じがして優しい』
 『関西弁って、なんか喧嘩売ってるみたい』

 こういう話は良く聞くのだが、上が女性、下が男性だというのは言うまでもないだろう。
 逆にこれを利用して、『似非』関西弁を構築することも可能である。
 たとえば…

 「うち、今度また辛味亭で新刊用意しよおもてるんやけど、ゆにっと組んでみん?」
by 由宇

 これを男言葉に書き換えると…

 「わい次のこみパであたらしの作ろ考えってんやけどや、あんさん、力貸せや」

 このような具合だろうか。
 全く違う言葉にしているではないかという批判はやめてもらいたい。
 あくまで似非関西弁であり、雰囲気という物を大事にする場合のことをここでは言いたい。
 男性と女性では同じ事を伝えるのに、別な言葉を選択するのは当然の事である。
 女性では、読んだ時(音)の丸さ(「しよ」とか「てるん(の)」「みん?」)と文字の丸さを利用したい。
(全くの余談だが、いいんちょを可愛いと感じる人間はこの辺に起因するのではないだろうか?
 著者などは由宇が可愛くしか書けない理由がこれなのだが…)
 男性なら喧嘩腰に見えるような音(〜や、等)を利用することでらしく見えるだろう。
 無論、男性で使っていけない訳ではない。『わい』と言うだけで男性の出来上がりだからだ。
 ただし著者は『ゆにっとくんでみん?』と男に言われたくはない。
 男なら『ゆにっとくんでみーひ(へ)んか?』に変化すべきであろう。
 これが機嫌の悪いヤンキーのにーちゃんなら
 『兄ちゃん、ゆにっとくんでみーひんのんやぁ?ぉお?』
 こんな感じか。念のために訳しておくと『あなた、ユニット組もうって言ってるのに組む気はないのか。そうか』である。
 今最後に出した例は関西人独特の言い回しだろう。
 正確には最後の例は疑問型である。
 疑問型で威しをかけているのだが、しかし訳文は今見たとおりで正解なのである。

 これは何故か。
 彼らには、生まれつき特殊な訓練を受けている為に、ある特殊能力を持っているからである。
 それが『ぼけとつっこみ』である。
 関西人、もしくは関西弁を書く際に必ず注意しなければならないものであり、また欠かせない要素の一つである。
 この「ぼけとつっこみ」理論では、彼らの会話という物は常に戦いである。
 又、意地の張り合いでもあるのだ。

 と言うことで今回はこの辺で。次回は『ぼけとつっこみ理論』について語る。