このコラムは、『安くて良質』をモットーとするHenachoco industryの提供でお送りします。
第2回 製本について
次に、綴じる方法を列挙しよう。
1 ステープラー
これは一番手軽で、すぐに思いつく物だろう。
2 紐
パンチで穴を空けて紐で綴じる方法だ。
3 糊付け
この方法はオフセットとは違い、一枚一枚を丁寧に張り合わせる方法である。
表紙と綴じ方、僅かに気を遣ってやるだけでも本は見違えるほど綺麗になる。
そこで、次回は大部分の人がコピー本を製本する際に選択するであろう方法、ステープラーによる製本について、こつらしい物を語ってみようと思う。
このコラムは『コピー本を製本するには』というはっきり言って著者の趣味のコラムです。
別に初心者向けの『こうやって漫画をかけ』とかそういうんじゃないです。
嫌な人はさっさとおふせに手を出しなさい(笑)。最近は手軽なんだから。
あくまでも小手先の技術のお話で、ものを作る事が好きな方向けです。
苦情等はメール、BBS、毒電波等でお願いします。
まずは簡単に本の保護という観点から、表紙を見てみたい。
表紙は丈夫な方が良い。数枚紙を入れられるファイルや、バインダーを使っていれば判るだろう。
結構雑に扱っても、大事な書類は傷まない。
ただ、だからといって読む際に丈夫すぎるのは今度は邪魔になるだろう。
絵本を読む際、普通に小説を読む感覚で本を開けるだろうか?
幾ら丈夫だからって、がちがちの表紙というのは、読む際に表紙そのものを痛めてしまいダメになる可能性もある。
ビニール製のファイルケースというのは、柔らかいが中の書類はまず傷まない。
仕事で重宝している。
すなわち、そんなにがっちがちである必要はないのだが、それなりに丈夫な方が良いのだ。
大抵の同人誌はこれで製本されている。
ただこの綴じ方はある意味、このコラムを作るきっかけともなった欠点を持っている。
それは、紙質云々以前に痛みやすいコピー本を製本してしまうことになるからだ。
余程気をつけないと、普通に綴じると間違いなくもちが悪くなる。
紙というのは一枚一枚は丈夫でもないのに、針で穴を空けてそこに丈夫な金属を差し込んでいるのだ。
ちょっと乱暴に扱ってしまい、表紙からばらばらにはがれてしまった記憶はないだろうか。
もうこうなると、本ではない。
二度と読めないことになることだってある。もったいないことだ。
日本では古来から伝わる方法であり、これが以外と良いのである。
綴じ方には色々あるが、中世以前の本でも未だに読めるレベルであることを考えると非常に良い。
ただし、それは「書籍」としてであって、同人誌という世界ではあまりに不都合である。
すなわち量産に向かず、手間と金がかかりすぎる点からオススメできない。
まず除外する方法だろう。
のりしろを以外と大きくとらないと巧くいかなかったり、なにより手間がかかる。
但し綺麗に作れば、ステープラーと違い面で接着しているので丈夫である。
最近では手軽に製本できる製本機材も売っている。
ちょっと大きめのオフィス用品を置いているところで売っているだろう。
表紙はケント紙ぐらいのもので構わない。丈夫な方が良い。
但し、それも綴じる方法で決まるのである。
例えばステープラーで製本する場合、これは非常に有効である。
普通の紙より丈夫だからだ。簡単にはばらけないだろう。
ただ厚すぎると読んでいる最中にもぎ取れることもあるので注意しなければならない。
あとは、製本方法を選択しよう。
2の紐綴じは、趣味や見た目で選択してもらいたい。
まぁする人間はいないと思うが…
3も、機材を買う余裕があるなら選択しよう。お手軽におふせ並の製本が可能だ。
数十万する機材になると思うのでオススメはしない。
となればステープラーが有力候補になるのだが、その場合は二通りの方法がある。
裏表に4ページ印刷する中綴じか、普通に印刷して外から綴じるか、である。
中綴じは印刷はかなりめんどくさい(原稿の順番に癖がある)が、手軽に創れる。
なにより表紙にこだわる必要が無くなる。「本を開く」行為が、『折り畳んだ紙を開く』事になるから、バラバラになりにくいのだ。
外から綴じる方法ではちょいと工夫が必要になる。
製本方法についてなんですが、誰か紐綴じ同人誌ださないかな〜って思ったことがあります。
和物でね。
製本器は実物は結構しょぼいです。
高い割に使えないかも知れません。
その点、実はステープラーにはかなり多くの種類があって、それだけでも面白いんですけど…
一応、ごく一般的な奴で説明したいと思います。
次回は本格的に自分で本を製本する事について語ります。