ほろこぉすと教室
テータ:ぢゃーん!
ロー=クリタニカ(以降ロー):……何故、こんなところにいるんだ。
テータ:え゛ー。いいぢゃんべつに。
ロー:そもそも作品が違うだろうが。
テータ:でもー、今回は『化物』についてだよ。ボク達の方が詳しいじゃない。
ロー:だったら説明してやれよ。俺はしないからな。
テータ:もっともとそのつもりだよ。ろーに言ったってやってくれないだろうしね。
獣と化物との違いは、化物の方が体が大きくより人間にとって脅威だってこと。
『獣と化物は生存場所が大きく違う御陰か決して生存競争には関わらない。
どうやら彼らは、過去に人間が人間を倒す為に作られた物なのかも知れない。
いかに普通の獣とは違う姿形でも、肉体を持った生命には違いない。』
ロー:……脚本を棒読みか。芸がないな。
テータ:ぶーっ、何よぉ。ちぇ、なんでそんなに無愛想なのー!
ロー:別に愛想を振りまく必要はない。
テータ:振りまかなくてもいいけど。ボクは。
ロー:まあ、化物を狩るのに不都合なければそれでいいんだが。
テータ:んー…
北倉(真桜)明美(以降明美):こら。
真桜冬実(以降冬実):どこから現れましたか、このちんまいガキと浮浪者は。
ロー:誰が浮浪者だ。
テータ:ガキ〜?ホント?幾つに見える?
冬実:よーちえんじ。
テータ:……ようちえんじ?
明美:今回はたしか『化物』について、だったよね?
冬実:……ええ。
テータ:だ・か・ら、いい?私が『化物』についてかたってあげよーって思ってさ。
ロー:帰れと言うなら俺は帰るぞ。
冬実:帰れ。
テータ:……
ロー:……
とぼとぼとぼ………
明美:あーあ、なんだか可愛そう。
ごすん
冬実:ふぅ、全く…姉さんの癖に、全く心配してくれないなんて。
冬実:でもあの人たちがいると、引っかき回されます。それに、下手すると○○が○○されて××なことに。
明美:……ぽ。
冬実:姉さん、なんで嬉しそうなんですか。それにその後ばっちりしっかり刻まれますよ。
明美:ひ、開きはいやーっ。
冬実:大丈夫です。刺身にされます。
明美:もっといやーっ!
冬実:冗談はともかく、彼らの言う化物の定義は若干違います。世界観が違うから。
明美:そーね。うちと向こうじゃ全く別物よね、同じ『化物』でも。
冬実:確かに獣と化物の差は正しいですけど、向こうではこっちで言うところの『モンスター』ですから。
明美:ファンタジー世界と一緒にしちゃいけないよね。こっちはこれでも歴とした現代小説、それもSFだからね。
冬実:姉さん、説明無茶苦茶。作者もかなり無茶な事言ってるけど。
明美:伝奇SFアクションでしょ。『伝奇』なのに『SF』な訳ないって。
冬実:作者は『魔術は論理である』って言い切って、SFに組み込んじゃってますからね(^^ゞ
明美:(あ、笑った)向こうの魔法はやっぱり魔法でしょ。こっちは魔法がSFだから、化物も実は『伝奇』じゃなくて……
冬実:姉さん、魔術です。魔法じゃないですよ。
明美:また、そんな月姫みたいな区分したらモノマネって言われて叩かれるよ。
冬実:でも「魔法はmiracleと同義で、魔術は論理的な技術体系であり、決してmiracleではない」
って言ってますよ。
「化学の現象が、論理を知らない人間にとってはmiracleであるのと同様に、魔術の現象もその裏側にある再現性を知らなければmiracleに過ぎない。
物理的に不自然な現象というものはこの世に存在できない。この世は全て物理学に支配されている。
もしそれを越えるならば、その枠組みを破壊するなら、それは魔法というべきだろう。
そうmiracle――しかし、もしそれを論理的に支えるものがあれば、魔法ではない。
現代物理学に反する神秘的物理学が存在し、これを支える――すなわち、我々は古い言葉でこれをMagic(マギック)と呼ぶ。
物理、化学に並び魔術が存在しなければならない」というのは2433年の大災厄後に設立された精霊学院で語られてます。
有名な魔術論理の講義の冒頭ですよ。…姉さん、もしかして無知なんですか。
明美:誰が無知よ。第一、そんな話を知ってる訳ないでしょ。
冬実:そうなんですか。ちょっと意外です。
明美:………本物?
冬実:なにがですか、姉さん。失礼ですね。
明美:いつすり替わったの?先刻笑ってたし、そんな事知ってる訳ないでしょ!?
冬実(偽):ふっふっふ。思わぬところで化けの皮が剥がれちゃいましたね。
明美:いや、ごめん。やっぱりみーちゃんだ♪
冬実(偽):?!何故?
明美:(だって、みーちゃんより人当たりいいし、反応が可愛いもん♪)
冬実(偽):不憫ですわね…
明美:中身なんて気にしないから、今日からうちにおいでよ♪
冬実(偽):(な、中身って(^^ゞ)……あのぉ……
明美:なに?
冬実(偽):(後ろ、後ろっ)
明美:どーしたの?
冬実(偽):(びくこそびくこそ)
明美:………
冬実:(ぶぉん)
冬実(偽):(びくこそびくこそ)
冬実:まて(むんず)。
冬実(偽):びびくっ!
冬実:よくもまぁここまで良く似せて現れてくれましたね。
冬実(偽):と、とーぜんの事ですわよ!
冬実:……バレバレですね、玲巳さん。
冬実(偽):ぎくぅっ
冬実:折角来てもらったんだから、私の代わりに『化物』の解説してもらいましょうか。
玲巳:うう……なんでこんなにこの人押しが強いんだろ……
『化物』の話ですわね。『化物』って言うのは、人間でも獣でもない存在ですわ。
私達アカデミー出身者から言わせれば、『大災厄』の影響を受けたって言うべきですわね。
尤も『化物』はその存在を認められている訳ではありませんから、何とも言えないんですけれどもね。
冬実:認められていない、って言うのは?
玲巳:認定されないという事ですわ。すなわち『存在しない』という事で、まだ一例も確認できないんですから。
そもそも霊的・遺伝子的に人間ではない存在はそれは獣であって、その中間という存在を認められる訳ありませんわ。
もっとも……
冬実:な、なんですか。
玲巳:いーえ。なんでもございませんわ。
明美:う、うぐ……
冬実:あ、生きてた。きちんと止めをくれてやれば良かったです。残念。
明美:うー、後ろ頭がずきずきするぅ……
冬実:おはようございます、姉さん。
明美:うん、おはよ。……って、あれ?もう終わり?
冬実:終わり。姉さん、次回の予告。
明美:はあい。次回は私達の住んでいる場所について、全く解説されていないので説明してみます。
明美・冬実:おたのしみにー(嗤)♪