Winged-White 【数の暴力】 Notes
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※ 『数の暴力』:
 一人一人の些細な行動が膨大な数量となって、人々(将来の子孫を含む)の権利を侵害したり、悪影響を与えたりすること。間接的/直接的、故意/未必の故意/過失・無為・無知(?)などに分類できる。  知らないうちに加害者側として関与してしまっている場合も多く、不特定多数の誰もが、容易に加害者になりやすい。  また、たとえ被害が明らかになっても、しばしば『みんなやってるから』と言う自己喪失気味の表現で正当化されるように、罪の意識を多数者の中に薄めさせてしまうことが多い。

 例えば、
<1> 自動車文明のNOxや、クーラーでひんやりしている時に発電所から出ているCO2。これらは最も一般的な『数の暴力』。(私事になるが、夏場に火力発電所のボイラー室の工事を手伝ったときのこと。昼近くになるとボイラーが何基も動き始め、煮えたぎるような室温になる。『みんなのクーラーに、コロサレル〜!』と思った。仕事だったので、これ以上泣き言は書かないが、あれほど無言の『数の力』を直接感じたことは無い。)

<2> 養殖のために海水を入れてしまい、塩害で元に戻せなくなった水田を残して去っていった、日本向けのエビ養殖ブーム。
 同じくブームに翻弄されて、現地が設備投資をし始めた途端、ブームが去ったナタデココ。
 これらは、間接的=無為(?)の『数の暴力』。結局は輸出側〜東南アジアの経済活動の失敗と断ずることもできるかもしれないが、食物をただのブームにしてしまうのは、それだけで罪深い一面を持っているともいえるだろう。(最終的には食生活や貿易品目などを拡大しているという、良い面も忘れてはならないのだろうけれど。)

<3> 卑近な例では、駅前の点字ブロック上に並んだ駐輪自転車。(こんなのは秒殺で処分すべきだと思う。)
 タバコのポイ捨て。(タバコのフィルターは、1000年間は自然分解しないらしい――って、誰が調べたんだ?)
 ペットボトルの氾濫。(ビンと同じく茶色にするって手もアリかなーと思うんだけど……最初は勇気がいるけどネ。)
 これらは直接(〜間接)的=未必の故意の『数の暴力』。

 ……通勤ラッシュもある意味『数の暴力』だと思うが、どういうカテゴリーに位置付けよう?? 被害者=加害者なのか? 『数の暴力』じゃなくてレミングみたいなものか(うーん)??
 しかし、とくに首都圏は、通勤ラッシュの規模自体が、そもそも異常であることを忘れちゃいけないな。

【えごロジー】

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