子守り時々ゴルフ、ホアヒン再び
*** 2008年8月22日〜8月31日 ***

 


★旅の始めに
「旅の始めに」といいながら実はこの文章を書いているのは12月初めなので、旅から帰ってきてから3ヶ月以上経ってしまった。以前は旅行中に書いていたのだが、子連れの旅はそんなにのんびりできないのだ。そして、帰ってきてからも子育てに慌しい日々だった。
前年末の豪州旅行は義母と一緒でだいぶ息子の面倒を見てもらえたが、今回は夫婦と息子のみの旅。不安も多いが家族で世界を旅するのが私の長年の夢。夢は再スタートしたのである。

★深夜の到着

UA(ユナイッテド航空)のバンコク便は夕刻(18時30分)に成田を出発し、深夜(23時10分)にバンコクに到着する。23時10分というのは現地時間なので日本時間では午前1時過ぎである。まずはこれが大問題。3歳の息子はバンコクに到着したときに目覚めて自分で歩いてくれるのだろうか。普段は車の中で寝ただけでも寝起きが異常に悪い我が息子、19kgの巨体を運ぶことは腰痛の私には不可能である。
という具合に非常に心配だったのだが、息子はバンコクに到着すると何とか目を覚まし、予想以上に歩いてくれた。妻が多少は抱っこしたが、無事にタクシーに乗り、ホテル(ラディソン・バンコク)にまっしぐらである。(タイのタクシーは神風タクシーである。)



★いざホアヒンへ
翌日いよいよホアヒンに向かう。息子がいなければ南バスターミナル(サーイターイ)でホアヒン行きのバスに乗るところ。運賃は数百円くらいで格安だが、大きな荷物を抱えてターミナルに行くのは大変なので、事前に日本で車を手配しておいた。車だとホアヒンまで2時間半くらいで2500バーツ(約8000円)である。
その車の予約時間は正午。前夜の到着が深夜なのでのんびり出発するつもりだった。しかし、7時過ぎに起きた息子はもう退屈で仕方がない。朝食を食べて散歩に連れ出したが、あいにくホテルの周りには何もなく「遊園地に行きたい」などとわけのわからないことを言い出す始末。
やむなく妻がホテルのプールに連れて行くことになった。子供って本当にエネルギッシュである。
車は予定通り正午に迎えに来てくれて、快適にホアヒンに向かったのであった。やはりバスに比べ楽チンである。

★ホアヒンは変わったか

ホアヒンは何度目だろうか。恐らく5回目か6回目だと思う。タイで有名なビーチというと昔はパタヤ、今はプーケットだが、ホアヒンはシャム湾を挟んでパタヤの対岸にある港町である。昔から王室の避暑地として有名(ホアヒン駅には王室用の待合室がある)だが、町はいたって庶民的でごちゃごちゃとしている。日本人にはさほど馴染みはない町だが、私のお気に入りの町である。
子育てのため旅を中断していたので、ホアヒンは6年振りである。
(前回の旅の様子はこちらhttp://www.ne.jp/asahi/white/field/tabi/0205huahin.htm
6年振りのホアヒンだが、ずいぶんと賑やかになっていた。観光客、ホテル、店(レストラン、マッサージ店、土産店等々)が目で見てわかるくらい増えていた。路地を入ってもパブが何軒も軒を連ねているし、町角には小奇麗なショッピングモールもできた。何とマクドナルドも進出していた。
ローカルさが魅力のホアヒンなので、賑やかなのはよいが、ちょっと残念な気もする。

★ロイヤルホアヒンゴルフクラブ
ビーチはさほどきれいではないホアヒンだが、私が気に入っている理由はいろいろある。
こじんまりしている、シーフードが美味しい、ナイトマーケットがある、そして一番の理由はロイヤルホアヒンゴルフクラブである。
ゴルフ大好きな私としては旅にゴルフは欠かせない。ここホアヒンにはタイ最古のゴルフ場であるロイヤルホアヒンゴルフクラブがあるのである。何といってもロケーションがよく、ホアヒン駅のすぐわきにあるので、町中のホテルに泊まれば歩いても10分程度の距離である。
なかなか子守りとゴルフは両立しないものだが、以下のスケジュールで3回プレーした。
5時半起床、5時45分出発、6時到着(バイクタクシー利用)、6時10分プレー開始、7時半プレー終了(ハーフラウンド)、7時45分ホテル到着
8時前にホテルに戻れば家族とも朝食を一緒にとることができ、妻の機嫌を損ねずにすむわけである。子供がいないときはホアヒンでは毎日のようにプレーしていたのだが、今の我が身にとってハーフラウンド3回はありがたき幸せなのである。



★プールの日々
 
今回最初に3泊したのはコテージタイプの宿。まだオープンして間もなくとても綺麗である。
以前はこうした宿はホアヒンにはほとんどなかったので、ちょっと驚きである。町の周辺にいわゆるブティックホテルがだいぶできたようなのだ。値段はヒルトンのような大きなホテルとあまり変わらなず(1部屋1万4000円程度)、タイの物価を考えるとちょっと高いような気もするが、なかなかのんびりできるのである。
敷地の中には気持ちのよいプールがあり、息子は入り浸りである。朝、昼、夕とプール三昧の日もあったくらいである。

★海上レストラン

ホアヒンで嬉しいのは海上に突き出したレストランが何軒もあること。
以前は毎晩のようにここで夕焼けを眺めながら夕飯を食べたものだが、ホテルからは少々歩くため、小さな子供がいるとそうもいかない。滞在中2回だけ夕飯を食べた。
息子も海上に浮かぶレストランに最初だけは大喜びである。(すぐに飽きてしまう。)


★キッズルームの功罪

滞在の後半はヒルトンホテル。
私が最初に滞在した頃はメリアという名前でヨーロッパ資本が経営していたのだが、あるときからヒルトンになってしまった。
ロケーションが抜群(オーシャンフロント、海上レストラン、ゴルフ場に近い)なため、人気が高いホテルだ。
プールも大きいし、いろいろな施設が整っている。子供がいない頃は関係なかったが、キッズルームがあるのだ。試しに行ってみたらその充実ぶりには驚いた。かなり広めの部屋に様々な玩具がこれでもかというくらいに置かれている。
当然息子はキッズルームに入り浸り。プールに行こう、海に行こうと言ってもなかなか首を縦に振らないのだ。せっかくホアヒンに来たのにこれでは不健康だし、大人の私はつまらない。
キッズルームなんて無くてもよいのかもと思い直した次第。

★日本食ブーム

そんなこんなでホアヒンで楽しく過ごし、帰国日の1日前にバンコクに戻ってきた。
夕食を食べに行ったのはワールドトレードセンター(名前が変わった?)。レストランが充実していたような記憶があり行ってみたのだが、驚いたのが日本食レストランの隆盛ぶり。日本食レストランがあまりにも多く、レストラン街の半分くらいを占めているのではなかろうか。寿司、焼肉、天ぷら、ラーメンなんでもござれである。
手軽なラーメン屋(8番らーめん)に入ったが、タイの人々も美味しそうにラーメンを食べており、日本式ラーメンがすっかり定着しているようである。日本式ラーメンはタイのラーメン(バミーナーム)に比べると量が多く、そのへんが人気の秘密かもしれない。

★早朝の出発
帰国便は6時50分の出発だ。空港に2時間前に着くことを考えると、ホテルを出るのは4時15分。従って、3時半に起きなければならない。
果たして息子はそんな早朝に起きられるのであろうか。
セットした目覚まし時計が3時半にルルルっと鳴った。むくりと起きる私。朝が弱い妻はぴくりともしない。
私は息子に声をかけた。「おい、ナオミチ、起きろ、朝だぞ。」

すると意外にも息子は眠そうな目をこすりながらもすんなりと起きたのだ。少しの間ぼーっとしていたが、じきに活動モードに入ったのである。
たいしたもんだと感動する妻と私であった。

★旅は終わって

親子3人の海外旅行は息子が0歳(生後10ヶ月)のときに行ったケアンズ以来だった。
(ケアンズの旅はこちら→http://www.ne.jp/asahi/white/field/tabi/0509cairns.htm)
日本の毎日の生活でも手こずっている息子を連れてホアヒンでどうなることかと少々心配していたが、それは杞憂だった。
もちろん小さな子供を連れた旅行は落ち着きがなく、のんびり過ごすというわけにはいかない面もあるが、旅はとてもとても楽しかった。
息子もおおいに成長しており頼もしく感じることすらあった。(特に帰国日早朝の早起きは偉い!)

「家族で世界を旅する」という私の夢もこれならもう大丈夫だ。
いよいよ来年は本当の旅を家族で楽しみたいと思う。
いずれ話すときがくるが、驚くべき計画を温めているのである。じゃんじゃん。

 



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