乗りにくい路線(関東、中部)


 関東

 かつては、東日本旅客鉄道・吾妻線の末端区間(万座・鹿沢口〜大前)が、1日4.5往復でしたが、現在は上下とも5本ずつ運転されています。

 【日中は運転なし。土曜・休日は3往復】東日本旅客鉄道・鶴見線(武蔵白石〜大川)
 下りは鶴見発8:25発→大川8:39着の次は16:53発→17:06着で、その間は1本もなし(ダイヤは2014年3月現在)。上りもほぼ同様です。純然たる工場地帯で、朝夕の通勤客以外の利用が見込めないためで、土日は朝2本夕1本だけになります。訪問時は要注意です。なお「時刻表」では安善駅から分岐しているように表現していますが、これは大川まで20メートル車が入るようになった際に、カーブで支障する武蔵白石駅のホームを廃止したためで、運賃計算上は武蔵白石駅経由のままです。 

 人口密度が高い関東地方では、さすがに他にはないな、と思っていたら伏兵がいました(もっとも、乗車対象とみなすかどうかは人によると思いますが……)。

 【平日は1日3.5往復】東日本旅客鉄道・武蔵野線(西浦和〜与野)
 【1日2.5往復、土曜・休日は3.5往復】東日本旅客鉄道・武蔵野線(新小平〜国立)
 この区間を通る旅客列車は「むさしの号」だけ。以前は「毎日運転の臨時列車」でしたが、2011年12月4日のダイヤ改正で、晴れて定期列車に昇格しました。依然として本数は限られていますが、2014年3月現在のダイヤでは、土曜・休日の大宮行きは5本に増えています(大宮発は3本のまま)。西浦和〜与野は上下列車が全て通過するのに対し、新小平〜国立は大宮発の列車はすべて通りますが、大宮行きは府中本町発が入ってしまいます。これは、朝のラッシュ時にさしかかる中央線(快速線)の線路容量に余裕がないためでしょう。
 ちなみに、土曜・休日はこれらの区間を通る「ホリデー快速」など臨時列車が運転されることもあるので、乗車チャンスはもう少し多いと思います。ただ、それにしても、考えようによっては首都圏で一番乗りにくい区間かもしれません。なお、私はこの2区間も乗車対象としており、すでに乗車済みです(私の乗りつぶしルール内の7-3.【時刻表に明示されない旅客列車運転区間】を参照のこと)。 

 中部

 かつては究極の1日1往復だった国鉄・清水港線(清水〜三保)が有名でしたね。

 【1日4往復】大井川鐵道・井川線(接岨峡温泉〜井川)
 奥泉〜接阻峡温泉も定期列車は5往復のみ。さらに大井川本線も2014年3月26日のダイヤ改正で大幅減便され、定期列車は8往復になりました。地元の利用者の減少に加え、収益の柱であるSL列車に乗る団体客も減っているため。報道によると、ツアーバス規制強化(運転手1人の走行距離の上限規制)のあおりで東京からの日帰りルートの設定が困難になったことが影響しているそうです。
 金谷から井川まで、同社線の定期列車を使って1日で往復しようとすると、金谷発9:01か11:04のどちらかに乗るしかありません。私は井川まで乗車した後、静岡駅までバスで戻りましたので片道しか乗車していませんが、このバス自体が2008年廃止され、今では途中で乗り継ぐしかないようですね。

 【日中は運転なし】名古屋鉄道・築港線(大江〜東名古屋港)
 JR東日本・鶴見線と同様の事情で、昼間はお休み。平日の場合、大江8:27発の次は16:44発となります(ダイヤは2014年5月現在)。この線は、リニアモーターカー(HSST)のかつての実験線が併走しているのが特徴ですね。また、中間に名古屋臨海鉄道との平面交差があったのには予備知識がなかったので、びっくり!阪急・西宮北口駅の平面交差が廃止となった今では、営業線同士では(軌道を除くと)日本唯一ですね。

(2014年05月06日最終更新)


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