雑記帳


ザックはなかなか壊れない
にも関わらず、毎年新モデルが出て、そこそこ売れているらしい。(2002年は山道具屋も不景気だったようだが。)
靴は何度か履きつぶして捨てたことがあるが、ザックは背面ウレタンパッドが経年劣化によりぼろぼろになった安物大容量のを除けば、15年以上前から使っているのも含めてみな現役である。昔のものでも、多少の不便さを我慢すれば使えないことはない。
アタックザックだと、雨蓋のヘリのゴムが緩んでくる、というのが一番の難点かと思う。さすがにちょっとみっともない。本体にしても、岩角にぶつけて傷ができはじめている。これも少し心配だ。長いこと使い込んでいるので変色もしてきている。しかしこれは愛着の範囲内だ。だいたい山道具なんてすぐに汚くなるものだ。


最近のザックで便利だな、と思えるところは、チェストベルトや雨具のフックを付けるガイドがストラップに付いていること、本体の脇にメッシュポケットがしつらえてあることくらいかと思う。中型以上のものだと、背中に合うように形状を適合させる仕組みが発達したのも喜ばしいことだ。しかしポケットやらデイジーチェーンやらヘルメット収容フラップとかいろいろな機能でなんだかごちゃごちゃしたザックも多い。本体重量が重くなるだけで、背負う方にしても岩や沢をやらないならもっとすっきりしたものを選べばいいのにと思う。
盛夏以外の日帰りで愛用しているのは山歩きを始めたころに手に入れた小型のアタックザックだ。一本締めの20リットルザックで、サイドポケットも余計なストラップもない。これに雨具と湯沸かし道具まで入れるとやや少なめになる。歩き出したところで上着なりシャツなりを脱ぎ、一本締めに挟み込めば、ちょうどよいサイズになる。背中はウレタンが入っているだけの代物である。
なくても困らないのなら、たとえ便利なものでも無理に手に入れる必要はない。この20リットルザックだが、チェストベルトを留めるところもない。このザックを購入した時はチェストベルトという概念そのものが大型クラス以外では一般的でなかった。あとからベルトだけ買い足してストラップに通し、外せば滑り落ちるのを我慢して使っているが、それほど問題にならない。少なくとも、ザックを廃棄する理由にはならないのだった。
2002/12/29 記

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