1970年 Doing Their Thing
 
 これは、ミスとは呼べないかもしれないが、70's年代前半のトリッキープレイ時代は特にチューニングが酷かった。Live In Japan のアウトテイク盤(3枚組Live In Japan'72完全版)を聴くと狂いまくっている。ブラックモアもなすすべなく、あちこちで例のG音を便りにチューニングしまくっている。1曲終わるたびに、次の曲の出だしはチューニングからで、そのまま曲の一部みたいな印象を受けるくらい定番だった。曲中でも当然に狂ってしまうらしく、大音量のため気がつかず、狂ったままプレイしているテイクもある。
 
 1970年のライブビデオではSpeed King の決めフレーズの途中でフラットしているのを、ソロをとりながらフレーズの合間に右手を素早くペグにもっていき調節している映像が見れる。
 また、弦が1本切れただけで、チューニングはバラバラとなるが、1982年のHarisburgUSA公演では、Tearlin' Out My Heartのロングソロ中、弦が切れたらしく、勢いアマって7・8秒完全にスケールアウトしまくったソロが続いた後、ギターの音が消え、暫くしてサブで戻ってくる様子が収められている。
      


 1971年 Berllin Live
 
 Into The Fireのソロをチューニング狂ったまま突入。画面には写ってないけれど、アーミングで一発音切れ。次に狂った音程を素早く直すも2発目のアーム操作にてまたもやパンタロンの袖がアーミングのときに弦に触れ、ストラトは再度沈黙・・・・・・
       
 

 1972年 Machine Head Live 

 Lazy 導入部のサイレント部分で、メインフレーズによるきっかけに入ったあと長いブレイクをかましたところグローバーとペイスはリズムセッションを見失い、ブラックモアの「今のはなし」って苦笑いの表情と仕草を観ることができる。再度きっかけのメインフレーズを弾きなおすと、「今度はわかりやすいアドリブにするぞ」と空をあおぎながら反省の表情を浮かべている。

  
 
      

 Speace Truckin’ の後半Mandrake Root 部分のエキサイトロングアドリブ中、激しいアーミングとスクラッチを連発していて途中でピックを落としてしまい、仕方なくそのままストラップを脱いでギター振り回し踏みつけアクションに移行している。本人はもう少しアドリブを続けたかったものと思われる。

     
 
 Lucille のエンディング近くでチャックベリーばりに腰落としてケンケンアクションしたはいいが、その影響か直後にギターの音が鳴らなくなり、必死で原因を追求しているブラックモアが写っている。その前のアンコール1曲目のFireball のイントロ部分もアンプの接触が悪く音跳びしており、間の悪い導入となっている。

     

 
1973年 New York
 
 Space Truckin'のパフォーマンス中、ブラックのストラトを振り回したため接触不良にて音鳴らず、ステージへブラックを放り投げ予備のナチュラルへと交換する。70年代の機材トラブルの大半はラフな扱いのせいであろう。トランス状態のブラックモアは予備のナチュラルをも放り投げ、正しく愛用?のストラトを痛めつけまくっている。煙幕で見えなくなった足元に投げ捨てたブラックのストラトにつまづいてよろめき、危うくマーシャルに激突しかけている。70年代は、取っかえ引っかえ当時のニューフェンダーを大量に使用していた時期であり、長期使用を想定した愛用と呼べるストラトがあったとは思えないが・・・・・

     

 1974年 California Jam
 
   有名な爆発シーンだが、そのウラでは・・・・・・・・

   
 
 昔はバックステージ丸見えが当たり前でした・・・・・

1977年 Copenhagen

 ギター破壊中の出来事。ブラックモアの動きを常に注視してくれるスタッフがいなければ、アイワのテープエコー兼ブースターはやばい状況に陥っていたかも・・・・

     
 

 1977年 Munich 
   
 アンコール曲Do You Close Your Eyes のキーーボードソロの途中にバックステージに戻り、オールブラックのぶっ壊し用ニューフェンダーに取り替えたにもかかわらず、ギターをぶち壊さずアドリブも短めにソロ終了の合図を出すも、パウエルは最初「もう終わり?」といった感じに当惑している。もう一度合図を出されやむなく”タタタタタ、タタタタタ×2”とソロパート終了のきっかけのオカズを叩くが、バックステージでゆっくりタバコをくゆらしていたディオはボーカルパートに間に合わず、ブラックモアが意地悪くニヤーッと笑うのがわかる。
 
 また、同曲のエンディングでギターをぶち壊すつもりのブラックモアは、ダラダラとエンディングを続けていたが、ブレイクを意味するクビ切りポーズを出すと、ディオはサンキュー!グッナイト!の声を残してバックステージに消えるが、パウエルは本当に戻っていいのって感じで30秒くらいセットに残っている。
 
 シールドを振り回してギター破壊している最中、危うく聴衆にギターを奪い取られる寸前の映像も写っている。せまいステージで機材や聴衆にギターをぶち当てないテクにも注目。もっともスピーカーキャビネットにはワザとぶち当てているが・・・・