コードポジション

 コードポジションについては大半が省略コードのようで、ベースは大抵親指でフィンガリングしている。この親指ポジションはCatch The RainbowTearin' Out My HeartDifficult To CureAriel などの前奏で行う和音活用型の静かなソロの際にもビシバシ利用しまくっており、ブラックモアズナイトに至っては更にその機会は多くなっている。
 ローコードにも利用することがあり、Dコードの6弦2フレF#音を親指で入れ込むのは典型的なブラックモアポジションだ。同音を親指で押弦しつつ1弦2フレ3フレをトリル(半フレの人-薬使用に留意)させるフレーズあたりは完全に指癖と化している。 

    


           

  
    
 この他のローコードポジションについてもブラックモア独特のフォームを抑えておく必要がある。Gコードのポジションについては上記のとおり押さえており、このポジションはMinstrel Hall(ブラックモア邸)からの映像でも確認できる。これより特徴的なRB風コードポジションを更に列記していく。まずEmは人差し指・中指により押さえているようである。

 
 
 逆に1〜4プレイン弦を主体として構成され、特にハイポジションで重宝するマイナーコードについて、改めて実地状況を2013年Cristmas live(Come All Ye Faithfull)中に確認!さり気なく自然に押弦していることから、必須ポジションとして脳味噌に焼き付ける必要あり!ソロ中における分散フレーズ以外でRBがしっかりコードとして押さえてるのを初めて見た。この2弦小指が根音となるポジション当たり前の如く使うんだ・・・・私にとっては高意識下(次使うぞ!)でないと繰り出せない型につき、自然に繰り出せるようインプットしなければ・・・・・
  

   

 他にも気になる視覚的に飛び込んできた独特のポジションを紹介しておこう。Renaissance Faire 演奏中におけるローポジションAコードについては複数指によるフィンガリングで4弦中、3弦人、2弦薬の順に異弦同フレットに対応している。
 
      

 このAポジションに経過音9thを盛り込み、最終的に14th音を小指で加音してA7(の構成音)に仕上げる様子(Moonlight Shadow)。アコギも多種多様なコードが手癖のレベルに到達しているからこそ、インプロヴィゼーション用に頭の引出しはアイデアで満ち溢れている。


 下図はI Think It's Going To Rain Todayの映像よりAコード押弦の抜粋である。上記基本の中人薬の異弦同フレパターン以外に異弦同フレ部分を小セーハ(人・薬・小指の部分セーハは多様する。中指は未確認) は行っても、バレーコードタイプの大セーハはご法度である。1弦〜6弦までを人差し指で大セーハしてバレーコードを押さえる方法は、今すぐ忘れるべきであろう。人差指でバレーするセーハコードってそもそもルックスが最悪!と思ふ。ただ下記のような人差し指セーハ小指の+16度加音はBNのアドリブソロ中に頻回に盛り込まれており、必須ポジションとして確立していると言えよう。

  
           

 もうひとつ同様に16度音を挿入したDコードのパターンをChristmas Eveより抜粋。
 
         

 は上記2パターンとは逆に小指を一番遠い弦(ベース音)へもっていくタイプ。例題のNow And ThenにおけるAmもしくはAadd2あたりでG音小指はまだ余裕だが、Moonlight Shadow演奏映像で垣間見たA(onG)は薬指が2弦押さえのまま6弦小指となることから、5弦開放音は小指に阻害されミュート状態に陥ること必至。短指なプレイヤー向きではないポジションだ。
       
       
 
 2016年7月13日のLive映像(Long,Long Time)からも独特のミドルポジションにおける和音押弦を新に検証。ミュート・スタッカートによるアルペジ伴奏1本で、はっきり聞こえるトーンと映像を頼りに確認した結果、今まで未把握だったコードポジション3連発をここに追記する。自らの指癖となるまで鍛錬を重ねていかねばならぬ・・・・
 
 
  上記2つは人差し指による小セーハを絡めた省略コードで、王道定番のポジションも含め曲中アドリブ気味に様々なコードポジションを行うことを楽しんで演奏しているように感ずる。もうひとつは1〜6弦フル活用型。このポジションは、位置と音程を掌握しきっているゴキゲン重宝コードなのだけれども、これに6弦親指ベース長3度音を入れ込む発想はなかったな・・・。親指が3F以下になってくるポジションだと比較的指の長い管理人でも急に押弦が苦しくなり、実用的な型であるとはとても思えない。まだまだ未確認ポジションは他にもあるのだろうな。
  
 


 とにかくミドルポジション、ハイポジションも含め曲中に何度も繰り返し出てくるコードについては複数のポジションを使用し、更にはフィンガーボード上を激しく行き来するコード進行なども展開している。つまり、バッキングのコードプレイすらもスタジオプレイを踏襲することなく、ライブごとにインプロヴィゼーションするのである。
       
       

               
 
 この上、これらのコードチェンジに際して、決してフィンガーボードを見つめてはいけない。さり気なく確認する程度に留めるのがブラックモア流である。そして、フィンガーボードを暗闇でも自由自在に操れるレベルになれれば文句なしだ。

        

         
                  
 最後に・・・・どうでもいい、といえばそれまでのことだけれど、やっぱり拘ってみたい。コードネームに係わる英語音階(間違ってもドレミファ、イロハニなどは使用しないように)によるアルファベットのRB風の認識について考察してみよう。当然ながら音階はC、D、E、F、G、A、Bの7音に5つの半音階(E-F間とB-C間は元来半音階のため5音となる)が加わり構成され、半音階についてはそれぞれのアルファベットに#あるいは♭にて表記されることとなる。この半音階について管理人は今日(2011年6月19日)までD♭、E♭、F#、A♭、B♭と認識して(早い話が開放弦を半音下げた感覚で認識して表記していた。3弦開放G音のみF#なのは2フレ6弦をルートとする楽曲がRBは多く、MistreatedのKeyをF#mと最初に認識したのが、後年まで影響を及ぼしているためであろう・・・だぶん)ギターのフレットと音程を識別して演奏してきた。しかし残念ながらRBはこの5音を次のように認識しているようだ。
       C#、E♭、F#、G#、B♭
 今後は今まで縁のなかったC#、G#というネームによる認識を新たに脳みそに植えつけていく所存である!