肝、据わりきっていないかあさん奮闘記

◆「てつ子」さんプロフィール◆
某県郡部在住。今年、長年の夢が叶って出産を経験。現在実家で、夫と息子、実母、実祖母との5人暮らし。

 

「悪阻(ツワリ)」

 <妊娠5週と3日目>

 クリスマスイブのこの日は、母親とスーパーでいろんな食材を買って夕食を作っていま した。とても寒い日でもあり、ダンナも喜んで食べてくれるので、クリスマスでありなが ら(!)おでんを煮ていたのですが、「何か今日はおでんを食べる気分じゃないなぁ。」 と何とも言えない気持ちの悪さを感じていました。そして、夕食時からとにかく吐き気が してきて、とうとう私も“ツワリ”に苦しむ妊婦となってしまったのです。
 食べ物はほとんど気持ち悪いのですが、特に和食系がダメで、変な話、焼きそばUFO とかカップヌードル、ハンバーガーなどといった、おおよそ体にはあまり良いとは思えな い食べ物なら食べても良いかなあ、という気分になりました。また、寒い時期であるのに 冷たいサイダーなどといった炭酸系がやたら飲みたかったのです。サイダーをゴクゴク飲 んでいる夢までみるほどでした。
 毎日のご飯つくりは、ほとんど私の母親にまかせっきりの割には、あれもダメ、これも ダメと食べられないことが多く、実際は、おかゆを主食にして、その時に食べられそうな おかずを少しずつ食べていました。「赤ちゃんに悪い影響はないんやろか?」と心配しな がら“焼きそば UFO”を食べるときもありました。

 担当のK先生からは「この時期は、まだ胎児は小さいので、お母さんが持っている脂肪 から充分栄養が取れています。だから、食べられないからといって心配することはありま せんし、食べたいものを食べられるだけ食べていれば大丈夫ですよ。」とか「つわりがあ るということは、赤ちゃんが元気に育っているという証しなので、つらいとは思いますが もう少しの間、頑張ってください」など、検診の度に優しい言葉をいただきました。
それでもあまりの気持ち悪さに「私はちょっと異常じゃないでしょうか?」みたいなこと を聞いたことがありました。この日の担当はS先生。ちょっとクールな感じなのですが、 別の件で相談したときに非常に熱心に調べていただいた先生です。そのときのこともあっ たせいでしょう、ことさら熱心に“つわりのつらさ”について語ったところ、「うん。  それだけしゃべられれば心配ないです」とバッサリ。あまりの痛烈さに、つらさを忘れて 笑ってしまいました。とはいえ、つらさを忘れたのはこの一瞬だけで、それからも、目が 覚めてから襲ってくる“悪夢”に悩まされる日は続きました。

 食べ物以外にも、シャンプー・石鹸類からお風呂のお湯のにおいまで気持ち悪くて、入 浴するには相当の覚悟を要するようになってしまい、結局は3日に1度(!)くらいしか お風呂に入らない“汚いヤツ”になってしまいました。普段からホコリがたまっていても 全く気にしないダンナは(本トは気がついていても言わずにいてくれるのかも・・・?) 「アカがたまっていても死にはしないんだから」と言って邪険に扱わずにいてくれました が、これが暑い時期だったらどうなっていたことか...。
 そして、なぜか男の人全般に対して気持ち悪いと感じるようになってしまって、TVで キムタクが出ていても「あー気持ち悪い!」と顔をそむけたくなっていました。TVでの それもキムタクに対してでさえこれですから、ましてやダンナ。ここだけの話、ダンナは とても近寄りたくない存在になってしまって、ホントにこれには参りました。本人にはな るべくそう思っているようには悟られないよう努力したつもりなのですが、もしかしたら、 少しは感じていたかもしれません。この時期、ダンナはなにかにつけ外泊!(と言っても ダンナは実家に帰っていたのですが)することが多かったような気がします。 ツワリひとつで夫婦関係に暗雲がたちこめるとは...ホントにツワリとは恐ろしいもの です。

 こんな苦痛のつわりの日々は、約2ヶ月間続きましたが、雪解けの季節になると、少し ずつ食欲がでてきて、それとともに臭いやダンナのこと(?)が気にならなくなっていき ました。「ツワリがなおったら、たくさんたべるぞ!!」と、意気込んでいた私ですが、 いざなおってみると「太りすぎは妊娠中毒症などの恐れがある」とか言われて、今度は、 有り余る食欲を抑えるのに必死な日々を送るはめになりました...(;_;)

                                 (第2話 完)

 

第3話 「水疱瘡」へ!

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