「ダイナモ。気を付けて!前方にイレギュラーが居るわ!」
「OK、エイリア。」次々にイレギュラーを破壊し進むダイナモ。
「前方に強い反応が!ボスかもよ?」
「ん?何処だ?何の反応も無いぞ?」
「え?ちゃんと反応してるわよ?」
「ここに入ってから調子が悪いみてぇ」耳に手を当てるダイナモ。
と、その時
「ぐはっ・・・!」背中に激痛が走った。
「どうしたの?ダイナモ!」叫ぶエイリア。
「痛てぇな。コラァ!」Dブレードを振り回すダイナモ。
それをひらりと交わすイレギュラー。ここから凄まじい戦いが始まった。しかし・・・。イレギュラーの方が上手だった。
「かはっ・・・。」首を絞められるダイナモ。
「ダイナモ!」青い顔をして叫ぶエイリア。ダイナモの顔にバスターが向けられた。
「くっ・・・。」チャージされて行くバスター。
「エ・・・エイリアッ!!」
「!!ダイナモ!!」ガタンと席を立つエイリア。
ブチ・・・。通信はここで途絶えた。
「あ・・ああ・・・。」顔面蒼白なエイリア。
「エイリア!」叫び駆け寄るゼロ。その場から動けないエックス。
「い・・・や・・・。」ガタガタと震えるエイリア。
「落ち着けエイリア!」エイリアの肩を揺らすゼロ。
「いやぁぁ・・・ダイナモー!」泣き叫ぶエイリア。今にも壊れそうな・・・。
「くっ、すまんエイリア・・・。」ドスっと鳩尾にパンチを入れたゼロ。
「あっ・・・。」フラっと倒れゼロにもたれるかかる。
「ちょっと眠ってな・・・。」倒れるエイリアを支えるゼロ。
「エックス!エイリアを医務室に運べ!後、ライフセーバーに今の事言っとけ!」エックスに指示した。
「分かった」エックスは自分より背の高いエイリアを医務室に運んだ。
「・・・と言うワケなんだ。起きたエイリアはきっとパニックになってるハズだ。」一部始終を伝えたエックス。
「分かった。後の事は任せとけ。」
「うん。」エックスは急いでゼロの元に戻った。しかし、そこに居たのはダグラスだった。
「!!ダグラス・・・」驚いているエックス。
「やあエックス。」挨拶をするダグラス。
「ゼロは?」居るはずのゼロが居ない。
「彼なら現場に行ったよ。カタカタとキーボードを打つダグラス。
「なっ・・・。」驚きのあまり叫ぶエックス。
「あそこはさっきまでウジャウジャイレギュラーが居たんだぞ!しかも、ダイナモがっ・・・」そう叫んだ瞬間ドアが開いた。
「ゼロ!」叫ぶエックス。
「何かあったか?」ゼロに尋ねるダグラス。
ガシャン・・・。無言で机の上に何かを乗せた。
「こ・・これは・・・。」青い顔をしたダグラス。
「ダイナモのメットパーツ!」叫ぶエックスを尻目にゼロは言った。
「これしか無かった」と。
「そんな・・・。」呟くエックスにゼロは叫んだ。
「エックス!絶望的な顔すんじゃねぇ!」
「あ・・ゴメン・・・。」あまりの恐さに謝るエックス。
3人の間に言葉は無かった。
ガシュウンン・・・。ドアが開いた。
「ライフセーバー」エックスが言った。
「エイリアは?」ゼロが尋ねる。
「今、鎮静剤が効いて眠っている。」
「そうか・・・。」ため息混じりに呟くゼロ。
「ねえ。この事エイリアに言うの?」心配そうに言うエックス。
「いずれ分かることだしな・・・」返事をしたのはゼロだった。
4人は沈黙した。
最初に口を割ったのはゼロだった。
「俺が言う。」
「ゼロが?」心配そうなエックス。
「ああ。」
「・・・でもっ!」
「現場に行って分かった事があるしな・・・」
「そう・・・」これ以上何も言わなかった。
医務室・・・
「エイリア起きてるか?」
「ええ。あ・・・ダイナモは?」
「・・・。」無言で机の上にメットを乗せるゼロ。
「あ・・・。」両手で口を抑えるエイリア。
「泣くなエイリア。」
「う・・・。」目には涙が浮かぶ。
「俺はさっき現場に行って来た。そこでソレを見つけた。」
「・・・」エイリアの目から一筋の涙が流れた。
「でも俺はアイツが死んだとは思えねぇ。」
「え?」ぱっと顔を上げるエイリア。
「きっとアイツの事だからさっきのイレギュラーぶっ殺してフラっと帰ってくるさ。それに、約束したんだろ?帰って来るって」にこっと笑いながら言うゼロ。
「ありがとうゼロ・・・。」
「ダイナモのメットお前が持ってな。帰って来たら渡してやれ。」
「ありがとう・・・ゼロ」右手を上げ医務室を出るゼロを見送り、メットを抱え涙をするエイリア。
医務室の前でエックスが待っていた。
「ゼロ・・・」きゅっとゼロに抱きつくエックス。
「何だよ!?」戸惑うゼロ。
「きっと帰って来るよね?」見上げるエックス。
「帰ってくるさ。何ってたってエイリアが居るからな」エックスの頭を撫でながら言った。
「そうだね」エックスも笑顔で答えた。
月日は流れ・・・
「ダイナモ・・・。あなたはいつ帰って来るの?」メットに語りかけるエイリア。
「私もう待ちくたびれちゃった・・・。」涙を浮かべるエイリア。
「早く・・・早く帰って来て・・・」涙を流すエイリア。
「エイリア!」外からエックスの声がした。
「エックス?どうしたの?」涙を拭いながら言った。
「いいから早く来て!」叫ぶエックス。
「何?」ドアを開けたエイリアを引っ張るエックス。
「早く!早く!」エックスの後を走ってついて行く。
「遅かったな・・・」
「ゼロ?皆何で居るの?」不思議がるエイリア。そこには、ライフセーバーやダグラスも居た。
「エイリア。今、通信が入った。」にやにやしながら言うゼロ。
「?」事態が飲み込めないエイリア。
「いーからスクリーン見なよ」上を指差すゼロ。
「!!」驚くエイリア。そして涙ぐむ。
「お前が一番会いたがってた人物だ」今度は真顔で言うゼロ。
「エイリア?」画面の向こうの人物が言った。
「ダイナモ・・・。」涙が溢れ止まらない。
「ずっと1人にしててごめんな・・・。」
「ダイナモ・・・。」
「今から帰るから」
「うん。待ってるから」ブッ・・・。ここで映像は途絶えた。
「ありがとう皆・・・ありがとう」涙し礼を言うエイリア。
「礼はいいから」
「ありがとう」涙が溢れ出す。
「本当にありがとう」
それから1時間後・・・
ガシューン・・・。ドアが開いた。
「あ・・・」微笑むエイリア。
「只今。エイリア」微笑むダイナモ。
「お帰りなさい」ダイナモに抱きつき泣くエイリア。
「もう2度と逢えないと思っていた・・・。」
「1人にしててごめんな・・・」
「いいのよ・・・。」ぱっと顔を上げ
「あなたが帰って来たから」
「もう2度とお前を離さないから」
「ダイナモ」ぎゅっと抱き合う2人を4人は眺めていた。
それから数日後・・・
「ポイントJ−250でイレギュラー発生!現場に向かって!」指示を出すエイリア。
「ああ!」
「行こう!」勢い良く出て行った2人。
「気を付けて・・・。」心配そうな顔をするエイリア。
「ああ・・・。」ちゅっと額にキスをするダイナモ。
「行って来る!」それを見送るエイリア。
ハンターベースは今日も忙しいみたいです。



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エイリアさんにとってダイナモさんはなくてはならない存在なんですね!
いや、それを言うならお互いに、ですね。
あまり無理をしないで、心配をかけないで欲しいですー。
じゃないとエイリアさん弱ってしまうですよ!
ダイナモさんは行方不明になっていた間何処に居たのでしょうか?
大怪我をして治療中だったとか、ハンターベースに地道に歩いて帰ってきていたとか。
まあ、無事に戻ってきたので良し!ですねんv


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