あそび
C模倣あそび、ごっこ遊び
1歳児半を過ぎると大人の真似をし始めます。人形やぬいぐるみを抱いたり、寝かしつけたりします。
2歳を過ぎると積み木を汽車に見立てて遊んだりするようになります。2歳半になると誰かに相手をしてもらって、ままごとや買い物ごっこをするようになります。

3歳になると自分で積み木やブロックでトンネルや門の形を作り、汽車や電車等を想像して遊ぶことができるようになります。ままごとでは役割がわかり、人形に服を着せたり、脱がせたり、寝かせたり、食事をしたりと家庭的な活動をするようになります。砂を茶碗に入れて型を抜いたり、砂で山を作ったりもします。4歳半になると、山や池、川に水を流して遊びます。2歳頃から始まるごっこ遊びも3歳になると、イメージをしっかり持ちながら遊べるようになります。
4歳児になると、個人の遊びから集団で遊ぶ楽しさを知るようになってきます。

最近、「どうぞ」と物を出したときにひったくる子どもが増えました。どうしてでしょう?とても嫌な気持ちになります。どこか落ち着きがないように見えます。
また特に障害があるわけでもなく、遊びに集中せず、ただ走り回っている子どもがいます。(イメージを持って遊べない、友達とイメージを共有できない。)箱に入ったおもちゃの中から気にいったおもちゃを取ろうとすると、箱を全部ひっくり返し、その中から気にいった物を見つけると、それを持ってどこかに行ってしまいます。(箱の中から自分の必要なものを見つけ出す力が弱い。忍耐強く探せない。すぐ飽きる等の理由が考えられます。)遊びが終わりになっても片づけに参加できません。この子どもたちが、人の話を聞けるはずはないのです。

保育や学習場面で落ち着きがないことは、確かなことです。行動や考えが自分勝手で相手のことを考えたり、思いやったりすることができません。ことばは単に自分の考えを情報として伝えるだけでなく、相手の気持ちや考えをしっかりと受け止めないと本来の機能を果たしたとは言えません。遊びが発達する中で、運動機能、知的な発達、情緒や社会性が発達し、豊かな言語力が育まれていきます。
D構成あそび、創造遊び
生後8カ月を過ぎると、お座りができ、両手が使えるようになってきます。ほしいものがあると手を伸ばし取ろうとします。物を引っ張ったり、落としたりすることを楽しみます。1歳半頃になると、体の動きが大胆になる一方で指先の動きが細かくなります。親指と人差し指でつまむことができるようになると、積み木をいくつか積めるようになります。
2歳からごっこ遊びが始まると、3歳頃には自分のイメージに合わせて積み木やブロックで作ったり、粘土で食べ物を作ったりできるようになります。4歳頃からは、ごっこ遊びとは別に自分のイメージを形にしようとするようになります。レゴやブロックで電車、家、鉄砲等を作ります。自分で工夫して組み合わせる面白さがわかり、いろいろなものを作るようになります。

B受容あそび
音楽を聴いたり、テレビやビデオを視聴することです。1歳半ぐらいからテレビの体操を真似て、リズムに合わせて手や足や体を動かします。3歳頃になると、生活習慣や言語環境にテレビは大きく影響を与えます。アニメやコマーシャルで使われることばも上手に真似るようになります。大人たちが顔をしかめるような悪いことばも知らないうちに覚えてしまいます。

周りの大人から影響を与えられていた子どもたちも、絵本やCD、テレビ等からたくさん影響をうけます。自分の経験したことのないこともたくさん知ることになります。5歳頃になると、テレビの話題を友達と話せるようになります。
直接経験でしか理解できなかったこどもも間接経験を自分のものとすることができるようになります。
A機能遊び、運動遊び
1歳半をすぎると、一人歩きが始まります。積み木を積んだり、ままごと遊び、見立て遊びができるようになります。自分の体を試すように歩くくことは、遊びであり、冒険が始まります。でこぼこ道や坂道、縁石、穴にチャレンジをし、周りのものを冷や冷やさせます。

2歳をすぎると、「いや、いや」と反抗期も始まり、ますます冒険心は強くなってきます。しかし、痛い経験を積むことにより、大胆さは減り、できること、できないことが分かってくるようになります。3歳になると、公園の遊具や、自転車など本来の遊びに変わっていきます。やみくもに歩いていたうろうろ歩きから、目的を持った遊びに変わってきます。母親からも少し離れ、一人で遊んだり、友達と同じ遊びができるようになります。初めはまだまだ独り言同士ですが、だんだんやり取りができるようになり、役割がきまりごっこ遊びに発展します。

4歳ごろになると友達とのやり取りが活発になると、同じ遊びをともにすることが多くなります。ルールのある遊びの始まりです。運動的には、バランスも取れ、片足立ちもでき、早く走れるようになります。友達と競争することを好むようになります。ますます運動的には発達していく時期です。自分の体を思うようにコントロール出来始める時期になります。なわとび、鉄棒、登り棒、ケンケン、スキップ、リトミック等あらゆる運動的な開花時期になります。
@感覚遊び
自分の体の機能(感触)を意識しながら、物との出会い、自分の今までになかった感覚に気づきながら、また楽しみながら外界を理解していきます。感覚機能(触覚、味覚、皮膚感覚、温度感覚、痛覚)の強化になるとともに快的な遊びです。舐める、噛む、触る等は視覚や聴覚が発達する前での乳児期においては、遊びであり学習なのです。遊ばない子どもは発達しないとも言えます。しっかり遊べる子どもは、体も心も、言葉も発達します。 

7、8ケ月になるとお座りができ、両手がつかえるようになります。あかちゃんは、目の前にある積み木に手を伸ばし、じっと見つめ、積み木同士をたたいてその音を確かめます。視覚でとらえ、自分と物との距離を測りながら、目と手を連動して、その物に触れます。舐めたり、噛んだりした感触と同時に、さらに物の材質を確かめるように叩いて、その音を聴覚でも聞いてその物を理解していきます。初めは何でもなくそれほどでもなかった行動は、快感となり、繰り返される中で遊びとなって行きます。

感触は、特に原始的な感覚であり、本能的なものです。水や粘土をさわる感覚は大人になっても快感があり、低次元な遊びとは、言えません。本能的な遊びであると言えます。 粘土遊びは触れるだけでなく、丸めたり、伸ばしたりしながら、イメージを持って物を作ったりして、相手とやりとりすれば模倣遊びであり、動物や顔等を作りだすと構成遊びに発展していきます。
@感覚遊び 水、粘土、物をさわったりする遊び
A機能遊び 運動遊び 体を動かす遊び
B受容遊び レコード、テレビの視聴
C模倣遊び ごっこ遊び お医者さんごっこ、お人形さん遊び
D構成遊び 創造遊び レゴ、ピクチャーパズル、粘土、積木