6月16日〜21日
16日(土)小雨・晴れ・雨 この旅始めての Workshop そして Iford Manor House
8:00 | 其々のホストがメンバーを私の泊まった邸宅まで送って来てくれる。いざ小学校へ出発。 |
小学校と言ってももっと上の学校まであるようだ。照明設備さえある12角形をした立派な演劇スタジオ。私にはこう言う小劇場はとても居心地がいい。慌ただしくセッティング。 | |
10:40 | 15分からの予定だったのだが大分遅れて1回目のWorkshop. チンドン屋で入場、獅子舞を少しだけやり、世界地図と日本地図を見せ、The Far East の日本が日本の世界地図では真中にあり、UKはThe Far West になるなんて世界を相対化する視点から、日本とUKとの地勢的比較などに少し触れ、そう言う違いから文化が産み出される…なんて難しくなったところで、馬鹿囃し、子供たちに順番にリズムを教え、サワリだけ皆で合奏、最初は恥ずかしそうにしていた子供たちが、段々輝いてくる。最後は太鼓を廻して「See You Again」 先生が大興奮している。 |
11:40 | 2回目のWorkshop ほぼ同じに。オーガナイザーのJudy が「完璧、まるで天国にいるようだった!」と大絶賛してくれる。 |
2:00 | 片付け終了。帰宅しようとするも…。朝はホストが道案内をしてくれ、帰りを心配してくれたが、運転していたテツが「大丈夫です」と言うのをうっかり信用してしまった。テツは何時だって”完璧”なのだ、本人の中では…。校門を出た所からメンバーから異論が入り、後は「こっちのような気がする…」「こんな所だった…」百貨総論。完璧に迷ってしまった。英国は田舎は田舎、都市は都市で、何処だって”こんな所”なのだ。私は長い戦争体験のせいだと考えているが、道はわざと迷いやすく出来ている。日本のように大体の方角を目指せば、何となく目的地に着く、と言う訳には行かない。しかも間の悪いことに私は大邸宅に安心し切って貴重品一切を置いてきてしまった、連絡先を書いたノートも一緒に…。何とか学校に戻り先生のJohnがまだ居てくれた時には、本当に抱きつきたくなった。 |
17:00 | 雨は止んでいる。屋根のある石畳に太鼓をセッティング。頼むこのまま止んでくれ! |
Judy が午前中の写真を見せてくれる。子供たちの顔が活き活きしている。とりわけ1枚の男の子の写真が気に入り、それをJudy に見せると「彼は数日前に両親を無くしたばかりなの、その子がこんなに…」と言って声を詰まらせる、思わずジーンと来てしまった。彼女が言った「Lost=無くした」 は実は「Divorce=離婚」 の意味だったらしいのだが…。どちらにせよ、感動は山彦のように返ってくる。 | |
19:30 | パラついた小雨も止んだ。チンドン、スタート。美しい庭園を七福神が…。ホストファミリーも皆来てくれている。石畳の舞台に到着。今日は先ず私が毘沙門天の紹介をして、次々自己紹介の間に太鼓のセッティング、口上の順番。獅子舞、石畳が滑る、しかも雨が…。小雨の中での”鬼囃し”太鼓の皮が緩むのが判る。絞太鼓のリズムが狂う、タツヤ・アオイの掛け合い、上手くいかない。急遽、最後の曲に。それでも雨の中を傘もささずに見ていてくれた御客さん多数。拍手。女性陣のホスト宅に滞在していたピアニストの小林さん、涙流してアオイに抱きついている。自分達の行為の確かな手応え、これ以上何を望む。 |
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呆れる程広い庭と部屋 | Manor Garden | 5AM ホスト・ファミリーと |
17日(日)小雨・曇り Cambridge Mini Matsuri
5:00 | 邸宅に集合。こんな時間なのにホストが送ってくれた。それに朝飯まで…。感謝。 |
5:30 | 出発。昨日のことも有り、この村の細かい道路地図まで用意してくれていた。 |
9:45 | 予想以上に順調にCambridge 到着。オーガナイザーのOさんに連絡。 |
10:00 | Oさんご本人がやってきて、直にチンドンをやって欲しいと…。そんな事、準備もあるし、約束は午後からのはず。しかし何だかやたら急がしそうで、打ち合わせの暇さえ無いようす。一方的に要求を出される。取り合えずステージになる場所まで移動。 |
11:15 | とにかく慌てて荷物を下ろし…、控え室はどうも僕らの宿泊室でもあるらしい…、しかし6人分しかない、それを鍵を頂いた方に尋ねると、「キャンセルされました!」と逆に怒られた、それは僕らのせいじゃ…、まあ色々馴れないのでしょう、とにかくチンドンの仕度をし、車で先ほどの市場まで移動。要するに神輿の御囃子をやって欲しいと…。それは構わないけど、ステージの前に神輿は幾ら何でも…、エエーイ! |
神輿はこれまでに無く人数も多いし、日本人の先導者もいる、ハッピも綺麗だ。しかし、相変わらず真っ直ぐ運ぼうとする。朝からの怒りも合さって「そんなの神輿じゃねえ!」思わずエキサイト、2m近い英国人相手に怒鳴りちらしてしまった。よーし、やったろうじゃねえか! | |
12:30 | コースは15分と聞いていたが、とんでも無い。普通に歩いたって20分以上はあるでしょう、それを神輿で練ったら…。その上雨。しかしこれまで付合ってきたMatsuri の中では一番神輿らしくなった。何が良いって、理屈で動く英国人達が最後は”ヤケクソ”になっていた。ヤケクソこそ日本人魂だ!?楽器も俺達もボロボロだけど…。 |
直にステージの仕度、本当かよ…。その上、テントでは無く、違う場所でやってくれと…、それも雨の止んでいる今。濡れた毛足の長い芝生の上で、それは不可能。ここまで一方的だと馴れない仕事で大変だと理解しても、流石に怒りがこみ上げて来た。そしたら、今度は場所は変えないでいいから、短くしてくれと…。ハイ、5分でやめましょうか? | |
13:45 | 結局2時10分までには終わらせると言う事で、七福神の紹介もチンドンも省いて、短く。それでも御客は集ってくる。最後はどれくらいいたのだろう?終了して御客さんからの質問に対応していると今度は、もうちょっとやってもらえないかと…。そんな今更…。 |
15:00 | 神輿の間に車を遠くの駐車場に移動されてしまい。太鼓を遠くまで運ばねばならず、片付けが大変だ。濡れた衣装も干さなければならないし…。 |
17:00 | 夕食や宿泊について受けつけの女ノ子に尋ねると、何と今晩はレセプション・パーティーだと言う。しかもフォーマルで…。聞いてないよ!皆自由行動にしてしまっている…。 |
18:30 | パーティー。大使館のS さん色々気を使ってくださる。お陰で、たっぷり食事にありつけた。布袋衣装のテツ、オバ様達にモテまくる。カキは食いまくる。クスは勿論、飲みまくる。タツヤはくーるに片隅で…。終宴までたっぷり楽しみ、口の開いたワインを御土産に…。 |
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大使と語るカッキーちゃん | 大人気の布袋さん | 公園でランチ、空が広い |
18日(月)晴れ
朝飯は無いのだろうと思っていたが、用意していただいた。他の方々は、ほぼ完全な手弁当状態らしく、プロとして日本からやってきた我々は、色々気を遣わしてしまっているようだ。ここの宿泊設備は最高だ。清潔で、何と言っても御湯がたっぷり出る。パーティーで残ったビールなど、多数頂く。U-Stage
の通った後に酒は残らず…。
Cardiff から正式にフォークダンス祭りへのオッファーが入り、それまで数日は暇が出来た。出来れば移動無しでノンビリしたいが、7人で連泊できるユースを見つけられない。TOYOTAから何時ガラス入手の連絡が入るのかも判らないし…。今日は取り合えず、Cambridge
のユースに。
外食は高いのでユースではほぼ自炊だが、この辺りはアジアや日本の食材を扱う店が多い。納豆や鰹節さえ見つけた。招興酒、数本仕入れる。
19日(火)晴れ 夏が来た!ガラスも来た!色々はいる。
路上駐車の時間に合わせて荷積みして出発。特に目的も無く、5時までにLondon
から西によったStreatley と言うユースに入れば良いからのんびりドライブを楽しむ。夏の麦畑が風にそよぐ。Hitchin
と言う町のSainsbury の駐車場で荷物を下ろし、窓に目隠しの黒いゴミ袋を張る。何だかますます怪しげだ。昼飯を食おうとローカルなPub
に入ったところ電話…、JEMCA のH さんからガラスが入ったと…。Good タイミングだ。テイクアウトのチキンをホウバリながらLondonへ入る。Dartingtonから新たなオッファーが入る、Totnes
のストリートでやったのを見て是非にと、無理やりスケジュールに入れる、が、また移動がきつくなった。
JEMCAでついにガラスも入る。光が入り、ダンボールで塞いでいた車内が明るくなる。
数日間の休憩の後はハードスケジュールだ!
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ス-パー駐車場で作業 | さらに怪しいワゴン | 窓が直った!! |
20日(水)晴れ、時々曇り
今日は車に乗ることも無くノンビリできると思ったら、何とこのユースは連泊でも一旦10時には外へ出なければならない、そして5時までは入れない決まりになっていた…?村を見て廻ると言っても10分もあれば全ての店を覗けてしまうような小さな村…、美しいテムズ川の流れ、運河の高低を行き来する様々な船をビール片手に眺め…たって2時間もしたら飽きてしまう。クスなどは村に一軒の骨董品屋に何度出かけたことだろう、ノンビリするのに疲れた…そんな一日。
2日程前、指先が痒くなり、ポチポチと小さく膨らんだ。それが午後には腕にまで幾つか、慌ててシャワーを浴びて良く洗ったが、昨日は肩から首、顔、背中と広がり、今21日午前2時、ついに足にまで来て全身痒くて眠れもしない。左腕だけでも10数カ所…、ダニ?毛虫?蕁麻疹?この痒さは、噂に聞いた蚤では無いのか…?シャワーを浴びたくとも夜中は御湯が出ないし…。掻けば掻くほど痒くなり、いやシーツに擦れただけでも…とにかく、痒い!誰かこの痒みの撃退法を教えてくださーい!
21日(木)晴れ
とにかく酷い。左目の上は腫れ上がり、おでこから腫れが繋がっているから、試合翌日のボクサーかお岩さんのよう…。どうも寝ていた時に肌を露出していた部分だけがやられている。多分ダニだ、Cambrige
のユースで。これを掻かなければ良かったんだろうが、掻きむしってしまったし、寝ている時は無意識で掻いてしまう…。その結果が今の状態だ。
今日はストラドフォード・アボン・エイボンと城に行くと言う。突然どうしたのかと思ったら、Pub
で綺麗なネエチャンに進められたと…。ナルほど。まあ観光施設に興味を示すより、ネエチャンとの交流を目指す方がこの旅の目的には叶っているが…。その実在を疑う学者さえいるシェークスピア、その”生家”を訪ねるより、グローブ座で立ち見で芝居を見る方が、シェークスピア体験として、意味があると思うが…、まあ酒には惜しみなく金を使っても、入場料は出し渋る彼らのこと、知的好奇心の糸口にでもなってくれればいいが…。