UK.Tour 続き(5月21日から)

21 天気最高! テツとEric に付き合ってもらい挨拶回りに。荷物が多くて何も持って来れなかったので、Tシャツを土産に…。他のメンバーはLondon 観光。洗濯物で部屋が一杯だ。
22 晴れ 朝Eric 帰る。テツ、タツヤ、車をJEM に置きに。私とトモコはJapan Foundation 大使館へ挨拶。クス、カキ、アオイはコペントガーデンに下見?
23 晴れ 高すぎる携帯電話を変更に。夜、津軽三味線のクループ「打弾」のコンサート。
24 晴れ Barth のユースがとれなかったためExeter に向うことに。Signet のメンバーと再会。彼らも頑張っている。ユースにはバースからの小学生が…。Exeter の隠しPub W,Looks に皆を連れて行く。
25 曇り 今回のエージェントFool's Paradice に挨拶。Eric 御昼をご馳走してくれる。これが地元の人しか知らない凄い隠れPub。魚が美味しい!Chard へ移動。
sentaku syacyu
洗濯物に占拠された室内 快適?な車内 川沿いの隠れPub で

25日夜 Chard にて。
 宿泊はB&Bと聞いていたのだが、全くのボランティアだった。そこが氷解せずに、一人分ベッドが足りないとか、違う所へとか、ちょっともめたが、実はとっても良い人達だ。昨夜は村のPub に連れて行ってくれ、そこにボーリングの原型と言われるSkittles があった。オバさん達が集ってワイワイやっている。覗いていたら色々説明してくれ、一緒にやろうと誘ってくれた。サマーセットでは伝統的な遊びで、この辺りのPub にはみんなこの道具があるらしい。真中に立てるちょっと大きめのピンと8本の同じ大きさのピン、一番前に立てるピンには2本の白いテープがまいてある。これを直径20cmぐらいの木のボールを転がして倒す。3投で1フレーム。2人1組で順番にピンを立てる係り。食事をし世間話をしながら、ノンビリ楽しんでいる。多くの場合男が遊ぶらしいのだが、今日は地域の女性の対抗戦らしい、僕らが出演するChard Festival for Women Music と関係するのかしないのか?なんにしても地域や村社会が自然な形で息づいているように感じられる。僕らは勿論たっぷり楽しんだ。

niwa,chindon.宿泊先庭前

26日 土曜日 曇り、雨を心配しつつ。
10:00 チンドンで街を流す。と言っても、メインストリートが5分も歩けば終わってしまう小さな町、Chard。テントの出店も出てはいるのだが、なんと言っても人が少な過ぎる…。交流が無いと、奇抜で煩いだけのチンドンになってしまう。20分がせいぜいだ。
Cafe で休憩していたらPatrick Ashdown と言う有名な政治家がわざわざ挨拶に来た。現在選挙戦真っ最中らしい。しかもこの辺りは口蹄疫問題が最も深刻な地域だ。なんとか元気つけたいとは思うが…。
11:30からもう1度やる、少しは人も多くなってはいるが…。Eric が英国人は心を閉ざすから…、と僕らを慰め様としてくれている…?音楽性の実力の無さは如何ともしがたい。それでも、今夜の公演のチラシはドンドンはける、宣伝隊としてのチンドンの意味は十分に達成された。
昼。なんと宿泊先の庭でバーベキュー、鳥のさえずりを聞きながら…。なんと言う贅沢!しかし私はスタッフミーテイングなどに追われ、オオワラワ。会場は小学校の講堂であり地域センターでもあるところ。そこに照明や音響をいれ、コンサート会場にする。その上、食事も出せるようになっている。こういった使われ方は英国では当たり前だ。地域・教育・文化の有機的関係を感じることができる。
17:00 サウンドチェックの予定だが、やっと仕込みが始まったところ。ここまでコーラスやら何やらワークショップのスケジュールが詰まっていたのだ。7時半からが僕らで、8時半からはジンバブエの楽団だ。日本では照明や音響などの設備ばかりが立派過ぎ、さらにそこの調整に時間が掛かり過ぎるため、肝心の中身が薄くなることが多い。とりわけ表現が本来持っているはずの目的=地域性や社会性から切り離されて純化してしまう、それを芸術と呼ぶのなら僕は芸術などマッピラだ、あくまでも猥雑な大衆性=現実から産まれる表現に拘り続ける。その現実の生活臭が薄くなっていることこそ現代日本の問題なのだと思うから…。
20:00 サウンドチェックも無しでいきなり本番。七福神で客席後方からチンドンで登場。日本には沢山の神様がいること、太陽神が女神であることなどを説明しながら、七福神の紹介。私は舞台上で着替え。木を打ち鳴らして御囃子の始まり。
終了。観客全員スタンディングで拍手。もう、凄い反応だ。ああ、良かった。
直ぐに片付け、荷積み、またたくさんの人たちに声をかけられる。その中に日本語が?日本人は一人もいないと聞いていたが、こんな田舎にも英国人男性と暮らす女性がいた。久しぶりに日本語が話せて嬉しいということもあるのだろう「感動で身体が震えた。」なんて言ってもらえた。ジンバブエの人達も握手に飛んで来てくれた。「是非ジンバブエに来てくれ。」だって…!

5月27日(日曜日) Brighton Mini Matsuri 小雨ちらつく
 早朝の出発に合わせて、7時から朝食にしてくれた。7:30出発。Eric の先導でBrighton に向う。
Briton は15年前に訪れて、その静かで美しい佇まいにえらく感動した、ところが2年前にはすっかり俗っぽくなっていてがっかりした覚えがある。しかもこの公演は”もしもし寿司”と言う寿司屋さんからのオファーで、草の根の交流を目的としている我々としては、宿泊とメシさえ面倒みてもらえれば、なんて最低の条件で受けたのだが、実はチェーン店を経営し劇場やビルを所有する立派な企業で、ちょっと騙された感じを受けている。さらに、到着するとステージ・サイズが打ち合せと全く違いとても動ける状態に無い、舞台監督に話しても殆ど投げやり、なんでもいいから賑やかせばいい、と言う悪しきイベントの臭いがプンプンする。太鼓も廻せないし、獅子舞も動けない、それでもやるしか無い。「打弾」のメンバーと何日かぶりで出会えたのが、唯一の収穫。それでも何人かの客やスタッフからは声をかけられたが、ちょっと残念な公演だった。

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