8月11〜
追記:3人の帰国理由
3人の帰国について、この日記の記述では理由が判らないと言うご指摘がありましたので、簡単に付記します。
3人の帰国は当初からの予定で、決して喧嘩判れしたとか、逃げたということではありません。もともと航空運賃が3ヶ月を超えると大幅に高くなる、ということから3ヶ月以内のスケジュールを組んでいたのですが、出発1ヶ月ほど前にScotland
から一緒に劇を作る話しが舞い込み、無理にでも実現したいと、様々な調整の結果3人の一足早い帰国になったしだいです。
誤解を招いてしまったことをお詫びいたします。
11日(土)晴れ
いよいよ、3人が帰国する。物凄い不安と緊張で過ごした旅の初頭を思いだす。あっと言う間の3ヶ月。何時だって過去は、振返ればあっと言う間だが、この3ヶ月の”あっという間”には物凄い不安と緊張に比例した、いやそれらを超える、数々の出来事が凝縮されている。果たして先に帰国する彼らがどのような思いでいるのか、自分を突き動かす程の”何か”を発見できたのかどうか、私には判らない。ただ、これだけの無謀に賭けたのだから、一人一人にとって、それに見合う体験であったことを信ずるばかりだ。
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貨物扱いの方へ | 太鼓等の梱包 | 帰国組み3人 | 人込みに消えて行く |
鍵を返しにレセプションへ。しかし、ドアには別の建物に返すよう指示の張り紙が…。そこに辿りつき恐る恐るブザーをならすと、掃除のアルバイトにでも来ているかのようなオニイチャンが、あっさりと受けとってくれる、"Cheers!"
だって…。これでは鍵が紛失するわけだ。
14:30 JAL Cargo 到着。太鼓の箱を下ろし、帰国荷物を梱包して計量、140Kg。
120Kg と言う約束をオーバーしてしまい心配したが、別に問題無いようだ。
16:00 出国手続きも無事すみ食事。残り組の我々の今夜の宿が取れない。土曜日で宿泊が難しいことは予想していたのだが、余りの忙しさで自分のことは後廻しになっていた。
17:00 3人と別れ宿を探しに出発する。テツはLondon の友人の所へ行くという。
B&B を随分探すも見つからず。結局、3人ではちょっと高くて勿体無いがLondon
郊外 Watford にあったPremire Lodge を 2室取る。久し振りにカッキーとツインだ。
町へ出て3人でビターを飲むも、やはり何となく寂しい。
12日(日)小雨
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言い訳をするテツ | 何処と無く寂しさが | Hotel のPub で | さらに再会を約束して |
テツから電話、地下鉄が止まっていると…。まあ、良くあることではある。集合場所をRayners
Lane に変更.。
11:30 いつものPub で食事をし、北に向う。デジカメが壊れていて写真が撮れなかった学校を廻るため、Cockermouth
へ再び寄ることにする。お世話になったGrapes Hotel を予約。
車は高速道路を快調に走る。計算では500Kg ぐらいは軽くなっているし、太鼓の箱の空気抵抗だけでも相当だっただろう。
19:00 働き者の奥さんがニコニコと笑顔で出迎えてくれる。随分早い再会を本当に喜んでくれている。シャイな子供達も私達のことを覚えていてくれた。
20:30 遅い夕食。Pub でビターを飲んでいると、前にもお会いした常連さんが色々話しかけてくれる。ついには大合唱に!しかし何時も思うのだが、日本の歌を歌ってくれと言われると、なかなか皆で歌える曲が無くて困る。
不思議な懐かしさを感じる、心休まるひと時…。
13日(月)雨、時々曇り、午後どしゃ降り Edinburgh Fringe Festival
学校の写真を撮りに…。カキとテツの記憶とカンが頼り、とにかく忙しかったし、先生の車に先導されて行った学校もある。それでも何度かのUターンはあったが、見事全ての学校を廻る。空がどんよりしているせいなのか、子供達のいない学校は、寂しげで小さく見える。
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6/25 Stoneraise School | 26 All Saints School | 26 Bowness School |
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26.27 Beaconhill School | 27 Bridekirk School | 29 Rosley Village Hall |
Edinburgh へ向う。やはり寒い。老人達はもう真冬の格好をしている。
15:30 無事パーキング。Festival 期間中は駐車問題も頭が痛い。チンドンだけをやるにしても、宿泊先から車移動は不可欠だ。案内所でFestival
の情報を集める。雨、激しくなる。
16:10 友人のCignet Theatre の公演場所を見つけるも、既に開演していたので諦める。
17:30 前に食べて美味しかった中華のTake out を探し、車の中で食事。
19:00 「無限響」コンサート。日本人の太鼓グループとは全く違うけれど、彼らのオリジナリティーが随所に感じられ、素晴らしい。私が見たこの数ヶ月の中でも一番いいコンサートだった。
終演後Neil がこの劇場をオーガナイズしているシャクティーさんを紹介してくれる。彼女とは2年前にも、また今回は大学でのシンポジュームでもお会いしている。来年はFringe
に是非なんて言ってくれる。
21:30 Pub で。Pub のオーナーが感動したと言ってシャンパンの差入れ。
24:00 Anne の家へ到着。Edinburgh から1時間以上はかかる。
14日(火) 曇り、時々雨、後晴れ
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海沿いの町Berwick | Malting Thatre | 時計台 |
16日にやる 4人での演目を作るためAnne の仕事場Malting Theatre へ向う。16日は、この劇場の出資者達を集めたParty
だ。何と僕らだけが出演者だ。そして8/30.31の両日はここで新しい子供達と「天の岩宿」の劇をする。劇場は、我々が宿泊しているHawick
から東へ約60Km、車で1時間くらいの海沿いのBerwick-upon-Tweed と言う町の河口を見渡す崖の上にある。Tweed川は鮭釣りで世界的に有名な川、…らしい。
ここはArts Center も兼ねており、Cafe やスタジオ、事務室、洗濯ルーム、勿論
Pub もある。舞台はスタジオの地下になり、バルコニー席もある立派なもの。照明設備などはシンプルだが、使いやすそうだ。何と言っても声の通りが素晴らしい。これなら普通に喋っても全く問題が無い。
18:30 まで太鼓の稽古。さぞ煩かったことだろう。近所から苦情がこないか心配。
15日(水) 曇り、時々雨
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受け付け建物をバックに | 楽器博物館 | 子供が沢山いるCafe |
午前中は7月にカメラの故障で撮れなかったEdinburgh 大学や博物館などの撮影。大学内で前に見つけた楽器博物館にも寄る。鍵は閉まっていたのだが、ブザーを押すと入れてくれた。Royal Museum のCafe でラーメン・ドンブリのような器のスープを飲む。Cafe は博物館に来た家族連で一杯だ。何故かお父さんの影が薄く、日本と似た印象を抱く。
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駐車場で | Edinburgh Festival を行く | 歩道を行く |
いよいよチンドンをやることにする。駐車問題が全てのネック。大分並んで有料駐車場に車を停め、着替え。チンドンの格好で出てくると駐車場の係りが大笑い、道行く人たちも、皆ビックリしている。
14:00 町を流す、通常チンドンは3人でやっているから4人なら何も問題は無いのだが、これまで7人だったので、音量的にもリズム的にもチンドンのうら寂しさが増す。
15:30 駐車場に戻って着替え。私は慌ててCygnet の芝居会場へ向う。
16:00 Quaker Meeting House と言う客席数80人くらいの小スペース。こう言う劇場が沢山あることが、英国の素晴らしさの一つ。「The
Beggar's Opera」Cygnet の友人達の3年目、卒業公演のような芝居だ。これを観ることは私にとって一つの区切りのように思える。しかし残念ながら退屈。言葉が判らないせいも勿論あるが、単調な音楽と舞台転換に飽きてしまう。
18:00 車に再度戻り、無料の路上に駐車しなおす。
19:00 「無限響」コンサート。今日も客はいっぱいだ。
21:00 シャクティーさんの「枕草子」をテントで観る。殆どストリップショウのようだがイヤラシサは感じない。とにかく彼女の情熱とエネルギーには感嘆する。