3日月曜日 曇り時々晴れ
 朝食時、Oregon 州の駐日観光担当マネージャーHさんとお話する。日本人観光客が大分減っているらしい。やはりテロの問題が一番大きいのだろうが、アミューズメントがあるところはそうでも無いらしい。私は余りにも美味しかった日本酒の問題と合わせて、色々考えさせられてしまう。
 11:00 Alix とロビーで待ち合わせ。7人載りのHonda オデッセイに8人載りこんで出発。

雄大なColumbia 川 まるで日本 レストラン&お土産屋

 コロンビア川を遡りながら幾つかの滝を見て廻る。このツアー始めての「観光」だ。雄大な景色に心を奪われる。空気が美味しい、風が心地よい、溜まっていたストレスが癒されていくようだ。この辺りの観光開発は、1930年代のニューディール政策によって大きく進められたらしい。現在でも当時の建造物を上手く再利用している。同じ公共投資でも広大なアメリカと狭い日本では、開発の方向性も方法も違うのは当然だが、直接的な”み返り”ばかり求めるような"浅ましい"やり方では、国土と精神の荒廃を推し進めるばかりだ。
 途中で偶然「大江戸助六太鼓」さんの一行と出会う。僕らの太鼓が着いていれば、美術館で御一緒するはずだったのだが、こんなところでお会いするとは…。Portland に来ることになった最初のコンタクトMs. Diane さんとも始めてお会いした。助六太鼓一行8人に我々7人の日本人、それに日本語を話すAlix、 Diane さん、フランス人の助六太鼓メンバーと、会話が全て日本語になり、気分はすっかり日本だ。

元精神病院の ワインテースティング 飲んでるばかりじゃない

 予定を変更して、助六太鼓さんと一緒に、地ビール工場のレストランでお昼を食べることに。ここは元精神病院だったものを改装したらしい、Alix から「飲み過ぎに注意しないと…、」と釘を刺されてしまった。ワインセラーもあり、たった$1 で6種類ものワインをテイスティングできる。勿論堪能!その後に地ビールとバーガー。
 素晴らしい一日だったが、仕事もしないで飲んでばかりいるようで、ちょっと心苦しい。
今夜はワールドカップ初戦だ。ああ日本、されど日本…。国家、民族、戦争、平和、夢…。

4日火曜日 雨後曇り後晴れ
 昨夜は地ビールレストランから帰宅後直ぐに寝てしまい。Alix と別の地ビール工場へ行く約束をしていたのだが、キャンセル。早く寝すぎたせいだろう、12時には起きてしまい、日記をかいたりしているうちに、2:00am 日本対ベルギーが始まった。結局、韓国戦まで見てしまい、睡眠不足だ。今日からいよいよ本格的に始動すると言うのに…。
 私は、ほぼ毎日のように朝6時くらいにロビーへ下り、朝食を食べたり、コヒーを飲んだりする。まだ殆どの客は寝ており、忙しい時間では無いので、ホテルのフロントや早朝から起き出した他の客と会話をしたりする。始めて出会った人達とノンビリ会話ができる貴重な時間だ。
 11:00 本日の打ち合わせ。皆午前中の時間を持て余しているようだ。
 11:15 Graham から電話。もうHotel の前にいると。急いで支度をし、車に乗り込む。

荷物とともに人間も 移動中の車内 TV の中継車も来た
12:10 Pioneer Cthouse Square にて、チンドンと太鼓のソロを一曲。何人もの人達から何処でやるのかと声をかけられる。しかし、久々のソロで私はヘトヘトだ。
13:00 一旦Hotel へ戻り、昼食。今日は焼きそばだ!
15:00 昼寝をしていると、電話とノックでたたき起こされる。調理場でもある私の部屋の冷蔵庫を取り替えに。最初から故障していたのだ。
15:30 夫々に支度に入り出す。私の部屋は衣装部屋でもある。
16:30 迎えの約束だが、来ない。今回はGraham では無くLuke だ。フロントに頼んでA.P.P.に連絡してもらう。
16:50 Luke 現れる。急いで車に乗り込む。彼の運転は荒く、荷台に載った人間も、荷物も悲惨な状態だ。ただ時間に間に合わせようとしているように思える。
17:00 Pioneer Place をチンドンで歩く。やはり、こちらの人は止まらないと駄目だ。止まると皆集まってきて、踊ったり、リズムをとってくれたりする。通りすぎるチンドンには戸惑ってしまうようだ。文化的風土の違い…?
17:30 夜のステージに備え、急いでHotel に戻ろうとすると、セキュリティーに付いている女の子が予定時間より短すぎると言って来る。John との打ち合わせで、20分で良いことになっているのだが、伝わっていない。Graham が居てくれたら…。
18:30 Hotel で急ぎ支度を変え、車にのろうとするとLuke 早過ぎると言う。心配だから早く現場に着きたいのだと、説得する。
18:45 Rose Festival 会場に着く、も案の定、何処に車を留めるのか、何処から搬入するのか基本的なことが全く判っていない。会場に入るパスを巡ってさえ、警備ともめる。しかも会場のタイムスケジュールでは、僕らのショウーは18:30 からになっている。エーッ!?とにかく、会場内に荷物を手運びする。
19:05 現場の進行担当が19:30 からで良いかと私に直接聞いてくる。勿論、こちらはその時間のつもりで来たのだ。問題は舞台セッティングの時間だ、今は子供達がフォークダンスを踊っている。彼は踊っている舞台上の「先生」に聞きに行き、戻ってくる。後数分で終わるから、20分から出来ると…。うーん、この仕切りの悪さはきっとアマチュア、ボランティアがやっているということなんだろう。だとしたら、それは責められないけど、日本だったら怒って返ってしまう出演者が続出するだろうな…。
tento.stagetento
19:27 ステージの前にお客が沢山来てしまった。少し早いが、口上を始めることにする。今回は、チンドンを省いて太鼓だけのショウだ。
20:00 獅子舞から馬鹿・鬼囃子、そして波が終わるともう割れんばかりの拍手だ。いつもの最後の曲「終宴」 歓声、拍手、口笛…。お客の反応は本当に嬉しい。
20:15 片付けていると、明日はこっちでやってくれないかと、主催者が野外のステージへ。ここならもっと沢山の客が集まるからと。「天気が良ければね」と答えておいた。朝もめた会場警備の人達も拍手をしてくれる、テント内の歓声がここまで聞こえ凄かったと…。現在カナダの学校で理事をしてる女性から「幾ら払えばメキシコに来てくれるか?」と。Luke は主催者から土曜日のお昼に一番大きなステージでやってくれと言われたと喜んでいる。 …大成功だ。
5日へ