月波通信


Vol.11 フランス旅行記2003<前編>

2003.9.24-10.7
みっちゃんが、フランスへ留学したのは、つい数カ月前の事。
しょっちゅう会ってたのにさびしいけど、フランスへ遊びに行く
いいきっかけと思おう!と、早速みっちゃんのところへおしかけました。

最初は、2〜3日はパリのホテルでひとり暮らし気分を味わおう、
なんて思っていたのだけれど、居心地良く、結局ずっとお世話になりました。
本当にどうもありがとう!

初めてのパリという事で、まずは有名なところをせっせと歩き回りました。

スケジュール
9/25 パリ郊外/サンジェルマン・アン・レー
9/26 オペラ座前〜ルーブル美術館〜チュイルリー公園〜コンコルド広場〜凱旋門
9/27 クリニャンクール蚤の市
9/
28 ヴァンヴ蚤の市〜サンジェルマン・デ・プレ界隈
9/29 モンマルトルの丘
9/30 オルセー美術館〜カルチェラタン界隈
10/1 郊外/シャルトル
10/2 ポンピドゥーセンター(国立近代美術館)〜マレ〜シテ島〜サンルイ島
10/3 隣町の朝市、家でお食事会
10/
4 パリ散歩〜サンマルタン運河
10/5 パリ散歩〜リュクサンブール公園〜エッフェル塔

一日目(9/25) 晴れ

初めてひとり飛行機は、心細かったけど、それなりにスムーズにいきました。
隣の窓側の長身ビジネスマン(フランス人?)が、通路に出るそぶりを見せるので、
前をあけようとすると、「No」と、いきなりひじ掛けの上を歩いて通路へ!
その後は、ことわりもなく勝手に、ひじ掛けの上、つまり私の真上を行き来していました。
うーむむむ。でも、私がまだ食べてないデザートを「それおいしいよ」と
教えてくれたりもしたので、こういう人なのでしょう。
フランス人ってこんなんなの!?とびっくりしたけれど、後にも先にも、こんな
傍若無人なフランス人(多分)には出会いませんでした。


朝7:30、シャルル・ド・ゴール空港に到着。
空港内でユーロを両替、テレカを買い、みっちゃんに電話して、
空港からシャトルバスに乗り、パリ市内のバス停まで向かえに来てもらう。

わ〜い久しぶり!でもすぐ、いつも会ってる感じに戻る。
とりあえず荷物を置きに、みっちゃんちへ。
みっちゃんが住むのは、パリ郊外。パリのはじっこから国鉄で20分の、
ルヴシェンヌという、緑多き田舎の高級住宅街です。
パリと違って、いかにもヨーロッパ的な一軒家が中心の、のんびりしたところ。
大家さん宅の敷地内にあるお部屋を借りています。
庭には大きな犬が2匹もいて、思いっきり飛びかかってきました。どすどす。ぎゃ〜。
どうやら歓迎されたもよう。


ルヴシェンヌ駅


ハイジとフォレスト

少し休んで、午後、そこからバスで15分の街、サンジェルマン・アン・レーへ。
パリ郊外の、お城もある、かわいい街。
お店を見たり、カフェでお茶したり。

お店にはいる時は「ボンジュ〜」、出る時は「メルシー、オーボワ〜」と
挨拶するのが基本。美術館などの窓口でもね。
最初は気恥ずかしかったけれど、お店の人もにっこり応じてくれるので、
慣れるとなかなか気分がいいものです。

みっちゃんは夕方からバイトがはいっていたので途中でわかれ、
庭園の大テラスからパリを眺めたりして、のんびりすごす。
カフェで早めの夕食を食べる。
帰りは、バスの乗り方をよーく聞いておき、なんとか自力で家に帰る。


大テラス。パリ一望!

明日は、いよいよパリ!!

二日目(9/26) 晴れ

オペラ座の近くのアメリカンエキスプレスで、トラベラーズチェックを現金化。
みっちゃんは語学学校へ、私はルーブル美術館へ。

ルーブル美術館は、噂に違わず広かった。モナリザやミロのビーナスの本物を見る。
2階の階段わきのカフェスペースが、おちついていい感じでした。


ガラスのピラミッドの地下が入口。

ルーブル裏のカフェ「LE FUMOIR」でランチ。
奥の部屋は書斎風になっていて、あっちの席を希望すれば良かったな。
メニューはフランス語なのであまり読めず、なんとかそれっぽいものを頼む。
そんなわけで、外食はほとんど、サンドイッチなど、パン食が中心になりました…。
紅茶をたのんだら、柿の鉄瓶にはいって来た。うーん、ちょっと違うだろう(笑)。

広告美術館へ行ったら、どうやらお休み期間中でした。
美術館の中では一番楽しみにしていたので、かなり残念。
疲れた。チュイルリー公園のベンチでぼーっとする。ちょっと昼寝。
コンコルド広場から、シャンゼリゼ大通りを通って、凱旋門へ。
けっこうな距離があり、足が棒。



そして、最初の駅、サン・ラザール駅へ戻る。今日はずっと徒歩。
かなり疲れた。途中のカフェで軽く夕食をとり、帰宅。

三日目(9/27) 晴れ

週末。楽しみにしていた蚤の市!
みっちゃんと、クリニャンクールの蚤の市へ。
広くて、店鋪のある店が大半。
蚤の市というよりは、古道具屋街、といった風情。
値段もとくに安いとは思わなかったので、結局何も買わなかった。
でも、とにかく広くていろいろあるので、一日楽しめます。
リネン屋や大きな古本屋、アンティークボタン屋などもあるよ!

夜は、オベルカンフのベトナム料理屋へ。
しかし、疲れすぎていて、全く食欲なし。

四日目(9/28) 曇り

月曜から日曜まで使える、一週間定期を買う。
これがあれば、電車もバスも乗り放題!!楽です。

カルト・オランジュ(一週間定期)の
パスケースをひらいたところ。一ヶ月定期もあり。
下の切符を、自動改札機に通します。

顔写真を貼るというのが、なんともかっこよくて、何度もニヤニヤ眺めてしまいます。

今日もみっちゃんと、ヴァンヴ蚤の市へ。
こちらの方が、露天が並び、がらくた中心でいかにも蚤の市の風情。楽しい!!

今日はいろいろ買う。デッドストックのシーツ、古い刺繍入りのクロス、
古絵本、ワーゲンの灰皿(土産用)…。
シーツを選んでいたら、通りすがりのおばあさんが、
「(刺繍を見て)これは、今から50年程前のものよ!いいものよ!」
と説明してくれました(みっちゃん訳。さすが)。

軽くお昼ごはんを食べて、みっちゃんは帰宅、私はサンジェルマン・デ・プレへ。
とてもパリらしい風景。
パリは、何百年も前の建物がふつうに残されていて、
どこを切り取っても美しい街です。
サンジェルマン教会へ。
心がしんとする。しばらく、気持ちよくうとうとする。

本屋などを見たりして、ぶらぶら。日曜日なので、お休みの店も多い。
SAINT-SUPLICE駅前に、古くて落ち着いたカフェがあったので、はいる。
CAFE DE METRO。1920年創業。
Chocolat Viennoisというのをたのんだら、生クリームが山もりで、
思わず「おおっ」とびっくり、年輩のギャルソン氏に笑われた。

五日目(9/29) 晴れ

モンマルトルへ。今日は映画「アメリ」をたずねる日。
ピガール広場前のベトナムカフェ「CHAO-BA-CAFE」でランチ。

このあたりは、ポルノショップが多い。ニノも、このへんで働いていたんだろうな。
アメリのカフェの前へ。映画とはだいぶ雰囲気が違うので(映画は全体的にクラシカルな
フィルターがかかった感じ)、知らなかったら、気付かず通りすぎるかも。
写真だけ撮って、近くにあるという、コリニョンの八百屋へ。
しかし、休み。残念。
噂では、コリニョンの顔写真付きの缶詰めが売ってるらしい(笑)。
中味は何?おみやげにしたらウケそう。


アメリのカフェ


コリニョンの八百屋

坂を登り、階段を登り、モンマルトルの丘へ。
平たんな街パリ唯一の丘。パリ市内が一望に。
階段にはたくさんの人が座って、景色を眺めたり、おしゃべりをしたり。


モンマルトル


サクレ・クール聖堂

ニノがのぞいた望遠鏡の前を通り、ニノと逆コースで公園を下る。
地面に矢印が書いてあったところ。

アメリのカフェへ戻り、お茶。煙草コーナーはなかった。
アメリファンが、世界中からやって来るらしいけれど、
近所の人も利用する、ふつうのカフェです。

六日目(9/30) 晴れ

オルセー美術館へ。入口で30分並ぶ。
ここと、ルーブル美術館って、ちょうどセーヌ河をはさんでほぼ対岸にあるのですね。
古い駅舎を使用した建物がすばらしい。
(私はどうも、絵画よりも建物や景色の方が興味あるようです)
ルノアールやゴッホ、モネ、ロートレックなどの有名な作品がならぶ。
上階のカフェが、天井が高くて気持ち良い。ランチ。

セーヌ川沿いを歩いて、ポンヌフの橋〜カルチェ・ラタンへ。
パリの中心って、けっこうあちこちへ歩いていけるんだなあ。
ここからだと、サンジェルマン・デ・プレやマレ地区へも歩いていける。
私も、少しづつパリの地理がわかってきた。
パンテオンや植物園をぶらぶら。
でも、おなかがすきすぎて、気持ちもどんより。疲れがたまってきたかな。
そのへんでパンを買って街中のベンチに座って食べる。


セーヌ川沿いに並ぶ古本スタンド

歩き疲れたので、バスに乗ってみる事にする。
どこで降りても、網の目状に走っているメトロの駅は歩ける距離にあるので、
適当に乗り、景色を楽しむ。
どんどん乗客が減っていき、気が付けば私だけに…。いつのまにやら終点!?
ドアも閉まり、車内点検に来た運転手さんに、「どこへ行くのか」と聞かれる。
「う〜んと…」困った。特に決めてない、とは言えないし。
返事に困ってると、「バスチーユか?」と言うので、「そうそう!」と答えると、
「この前のバスだ」。「メルシ〜!」と前のバスに乗り換えたけど…、
そう、そのバスは、来た道を戻っていくのでした。

どこかの地下鉄の駅前に止まったので下車、帰宅。


後編へ



(2003.11.7発行)

 

 

TOP(別ウィンドウ)