ボーイング B-29     1/50

作 木林 靖忠   登場 2012年12月


この素晴らしい出来栄えのボーイングB-29は、木林さんのソリッドモデル第一作目だそうです。金属材料や加工に関しての深い知識があったとしても、正確な外形、丁寧な工作など、とても初めての作品には見えません。アルミ感充分の圧倒的迫力に本当にビックリしました。

ボーイング B-29とはどんな機体ですか?
アメリカ、ボーイング社が開発した大型爆撃機です。初飛行は1942年9月、生産終了は1946年6月で総数 3955機が生産されました。太平洋戦争、朝鮮戦争などで戦略爆撃に活躍しました。

作ろうと思った動機や、特にこだわって作ったところをお聞かせください。
作ろうと思った動機は、機体の外観、特にジュラルミンの肌が魅力的で、スタイルが良いところと、 歴史的に見て、画期的な設計(高翼面荷重、高速、与圧室による高高度飛行)であることです。
こだわって作ったのは、操縦席付近を50分の一で「きれいに」仕上げるために、アルミの削り出しとしました。またタイヤ(ゴム製)とホイール(アルミ)を個別に作ってリアル感を出しました。

良く出来たところ、逆に出来栄えに不満なところはありますか?
B-29の形をある程度正しく表現でたと思います。しかし、形を木で作ってアルミ板を貼るという作業に不慣れなため、良く見ると欠点がかなり見つかります。例えば水平尾翼と胴体との結合部が微妙に実機とは異なってしまいました。初めての作品としてはそこそこの出来でしょうか? B-29は日本人には非常に印象が悪いので、米軍マークも入れず、無塗装としました。


製作上の感想やエピソードなどがありましたらお聞かせください。
アルミ板の接着はエポキシ樹脂の5分硬化タイプを使っていたので、5分間手で押さえたり、ひもで縛ったり、テープで固定したり、が大変でした。 機首の操縦席部分を椅子の角にぶつけて大きく凹ませてしまい、必死で内側から凹みを直しました。 タイヤは市販のゴム栓(天然ゴム系)を加工したが、2年目に放射状の亀裂が多数発生したので、2012年に対候性の良いクロロプレンゴム製のものに交換しました。

(合成写真)

○モデルデータ
機体名:Boeing B-29  、縮尺:1/50 
材料:朴の木で外形を作り、アルミの薄板(主としてビール缶)を貼る。曲率の小さい部分や、操縦席付近はアルミの削り出し。
製作期間:2007年4月〜2009年3月

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