ダグラスDC-8-32     1/100

作 武田 明夫   登場 2019年6月


ダグラスDC-8-32とはどんな機体ですか?
アメリカ、ダグラス社が開発した4発ジェット旅客機。1958年に初飛行しました。ライバルのボーイング707と共に長距離国際線で活躍しました。


作ろうと思った動機や、特にこだわって作ったところをお聞かせください。
JALのDC-8にあこがれていました。ライバルのB707の方がシャープな感じでかっこいいとは思いつつ、やっぱり後退角の主翼に日の丸を付けたDC-8には敵いません。この美しいDC-8をいつかアルミを貼って作りたいと思っていました。

(合成写真)


良く出来たところ、逆に出来栄えに不満なところはありますか?
無塗装のアルミの感じや優雅な機首のラインなど、初期のDC-8の雰囲気はまずまず表現できたと思います。不満なところはエンジンポットとパイロンです。形状が不正確な上、組立後の部品間に大きな隙間が出来てしまいました。主翼にデカールを貼ったため、パイロンの取り付けは腫れ物に触るような感じで充分なすり合わせが出来ませんでした。



その他、感想やエピソードなどがありましたらお聞かせください。
DC-8の胴体は、2本の円柱の組み合わせで表現できます。円柱は出来るだけ既成の木材等の材料を利用したかったのですが、ピッタリの直径のものは見つかりませんでした。そこでサランラップの芯を利用することにしました。芯材にタテに切込みを入れて床材を接着すれば直径は自由自在に調整できます。 
もう一つ今回試みた方法はアルミ磨きとデカールの組み合わせです。パネルラインを表現するには、ラインで分割して貼る、又はケガクなどがありますがいずれも大変時間がかかります。今回はこれをデカールで一発表現しようと試みました。
先ずリベットまで描き込んだ詳細な図面を作ります。その図面をマスキングフイルム(私は百均のノンカットペーパーラベルを使用)に印刷して磨きを変えたい部分を切り抜きます。アルミを貼って鏡面に磨いたモデルにマスキングフィルムを貼って切り抜かれた部分をコンパウンドで磨きを変化させます。その後デカールを貼れば、磨きを変えた箇所とデカールのラインがピッタリと一致します。
上の写真で、どの部分でアルミが分割されているか分りますか?主翼のアルミは2本の桁で挟まれた中央部分と前縁、後縁の3分割で貼りました。動翼やその他のパネルラインはすべてデカールによる表現です。1/100のモデルながらアルミ部分の全面にリベットの表現ができました。


(合成写真)



○モデルデータ
機体名:ダグラスDC-8-32
縮尺: 1/100 
材料: 紙(ロール芯)、朴木、アルミ
製作期間:2019年6月完成(製作期間:約1年)

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