ブガッティ 100P   1/150

作 渡辺 守   登場 2014年7月


ブガッティ 100Pとは、どんな機体ですか?
1938年フランスのエットーレ・ブガッティが100Pという名のエアレーサーの設計をベルギー人のルイ・ドゥ・モンジュに依頼しました。制作場所は、高級家具工房の二階で、バルサブロックを整形してから表面にリンネルを張り、ドープを塗るというラジコンに近い作り方だったそうです。エンジンは、二基のT50Bスーパーチャージャー付き4.9リッター400馬力を胴体中央部に前後に配置し、伝導シャフトを使い操縦士の両脇を通り機首近傍でギアボックスを介して、二重反転ペラに接続します。冷却は、Y字の尾翼前縁に設けられたインテークから入った空気がエンジン後部に置かれたラジエターを通して主翼のフィレット上面より排出されます。完成前に第二次大戦が始まってしまい、未完成のままカンパーニュの納屋に疎開したのですが、日の目を見たのは1970年になってからでした。


合成写真

作ろうと思った動機や、特にこだわって作ったところをお聞かせください。
スピンナーからテイルコーンまでなめらかな曲線でつながった機体。前進翼で胴体と一体になったブレンディットボディ。Y字型の尾翼、真紅のコクピットと、とにかく「かっこいい」飛行機です。尾翼前縁のインテークが表現できるかどうかがこの機体のポイントで、まずこれを作り、満足できたので、他の部品作りにかかりました。

良く出来たところ、逆に出来栄えに不満なところはありますか?
なんといっても、尾翼のインテークですが、出来上がってみると、あまり目立ちません。今回、動翼を別物にしなかったのですが、フラップが上下二重になっていて、独立で動くようになっている(特許)のを表現すべきでした。

その他、感想やエピソードなどがありましたらお聞かせください。
コクピットはかなり狭く、操縦士を入れるのに、あっちこっち削りました。二重反転のギアボックス部をどう処理するかさんざん悩んだのですが、手を出し始めたら思いのほか素直にできました。


参考資料:ネット「bugatti 100p」画像検索
       「航空情報」2011年9月号 試作機物語 Bugatti 100P

○モデルデータ
機体名:ブガッティ 100P   
縮尺:1/150 
材料:ポリエステル樹脂による成型
製作期間: 2013/06/01:制作開始 〜 2014/07/08:完成

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