自由貿易への反対
だから、答えははっきりしている。のです。 貿易品は、消費者の目にみえないところで、略奪された品物を、正体を見せないままに買わせて「富の二重略取」「二重の犯罪」となる可能性があるからだ。 正当なコストを投入し、千年以上の未来でも、価値を生み出せ、必要とされるものは流通させるべきである。 また低賃金労働に、わが人類同胞隣人を奴隷的に働かせて、いわば盗んだ時間を使って作られた工業製品も同じである。 盗まれたものは買ってはならない。あたりまえのことである。 中世にあっては、貿易は海賊の仕事であった。なるほどである。 海の向こうから産物をわざわざはこんでくる以上、ぼろもうけの利益がなければできないはずだ。 だったらそんなものは略奪したか、よほど原価と販売価格がかけ離れているに決まっている。どっちも恥ずべき行為である。
略奪した者に利益を与え、 しなかった第三者に、間接的不利益をあたえる。 正当な需要を、略奪品で埋められたことで、経済的不利益をもたらすということである。(物が正当な値段で売れなくなる) そして、略奪した者に、道徳的堕落と経済自立の道を奪う。という究極の不利益を与えるであろう。 略奪はしてはならない。されてもならない。みすごしてもいけない。 利益を得るものはただ一人としていないのだ。 言うまでもないことであろうが・・。 略奪を防ぐには、第一には逃げるか、隠れるか、立てこもるか、ともかく自分の身を守りとおすのである。 次の段階として、協力して、略奪者より大きな力を持つことである。これも言うまでもない。 さて、商店街のそばに大型ショッピングモールを建てて近隣の商店をシャッター通りにおいこむのは、略奪であろうか? また化石燃料づけにして、農業から自立の道と生産力を奪うのは略奪であろうか。 都市に人口をおしこめて、奴隷化するのは略奪であろうか? これらは答えは簡単ではあるまい。 2013/12/02 T.Sakurai
利潤という考えは、エネルギーが無制限であればこそ意味を持つ。 エネルギーをまとめるための方策としての貨幣であり、仮想需要(虚需)を満たすことで仕事を作り出して、商品を回転させて利潤を最大化しようとする。 この場合のエネルギーとはもちろん化石エネルギーであり、環境外部からの一方的エネルギー流入である。 エネルギーが乏しければ、安全保障が最優先となり、仮想需要など本来の二の次の位置に追い出されてしまう。 利益は激減し、商品回転率はかぎりなく低下し、在庫の山は富と保障の裏づけと変化する。 結局、利益、利子という概念は、無成長社会にとって、劇薬なのであり、略奪を徹底否定した社会で、どのような位置づけとなるか、興味深いテーマとなるだろう。 化石燃料の使えなかった江戸時代に華美禁止がたびたび出されたのは、他者の実需要を横取りする形で虚需(浪費)が行われることを阻止しようとしたのであろう。 略奪によっても資本は蓄積可能である。しかしそれはギャンブルなのである。 ギャンブルで蓄財ができるであろうか? 大航海時代略奪したスペインは結局どうなったであろうか。 そして、プロタンティズムは、当然のことながら略奪は非道徳行為であるとして嫌悪する。 世俗内禁欲をともなう天職意識で、努力して資本を蓄積したことによる、下からの資本主義革命が真実の姿であろう。 2013/07/16 T.Sakurai 逆から考えれば 公正な分配は、資本の集積を難しくする。 利益率のかぎりない低下・それにともない、低成長、あるいは無成長となる(それにならねばならないのだ) 革新のための・・技術の改良はできなくなるのであろうか? あらゆる方面の技術開発・改良は絶対必要である。 新時代の利点と弱点 時間の余裕 ○ 生活の心配がない 競争の欠如 △ 利益を求める競争はない 名誉競争がそれにとってかわるか? 意見の交換 ○ 社会的地位がなくなり、IT技術を維持することで高速度の情報の拡散とフィードバックがとことん保障されねばならない。 移動の制限 ○ 使えるエネルギーが限定されるので、高速大規模輸送は限界につきあたる。人の移動は制限されるだろう。 政府のこれからの政策は、ベーシックインカムの個人補償体制の容認と保障。大規模な消費税となろう(経済活動の抑制) 家族の永続資産の上限設定と、上限までの相続税の廃止、上限までの取得の無税化と保有促進補助 エクセルで政府モデルを作ってみるか? ケネーの経済表? 販売者・生産者優位の時代となろうが、同時に相互高速情報のやりとりで暴利も赤字も生じない。 物流コストは、移動のコストだが、ネット決定の、小口の近距離直送で弱点を克服するしかない。 |