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紹介したい資料(一部未収集のものがあります)

題名 アルプスの少女ハイジ ロマンアルバム19 アニメージュ増刊



出版社:徳間書店 88頁 発行日:1979/04/15 価格:580円

説明
映画版の解説本
映画全ストーリー誌上採録/キャラクターカード/背景・スイスアルプス/設定絵コンテ/声優の話


題名 アルプスの少女ハイジ


デザイン・レイアウト 村上由見子
出版社:すばる書房 116頁 発行日:1979/05/15 価格:2800円

説明
映画版の解説ムック 設定資料 一部の絵コンテ 映画台本収録 箱入
「ハイジができるまで」(プロデューサー高橋茂人)


題名 (パンフレット)アルプスの少女ハイジ



出版社:東宝 20頁 発行日:1979 価格:200円

説明
カラー4頁有 高畑ハイジのTVアニメダイジェスト映画 
誇大な表現が目に付く。「画面設定 宮崎駿(みやざきしゅん)」と誤植あり。


題名 アルプスの少女ハイジ 設定資料集


ズイヨー映像
出版社:ANIMEC 48頁 発行日:1980頃? 価格:1200円

説明
ズイヨー映像 テレビアニメの基本設定・設計を集めたもの 3千部限定 B4版
巻末に高畑ハイジの初期設定があるが、ハイジはみつあみ。


題名(同人誌)アルプスの少女 ハイジ 特集 赤毛同盟第6号


赤毛同盟(スタッフ マシュウ・M 空色のくれよん)
出版社:赤毛同盟 146頁 発行日:1988/09/01
説明
ズイヨー映像承認 貴重な資料を収録した良質の研究同人誌 高畑ハイジだけではなく原作・日本語訳の紹介も詳細。この本は親切な研究者のご協力により内容確認させていただきました。ありがとうございます。03/3/8

内容
「はじめに」
第一部 アニメ編・・レイアウト集、キャラクター設定、ラフスケッチ、パイロットフィルム用台本、バイロットフィルム用絵コンテ
第二部 原作編・・ハイジの故郷から、ヨハンナ・シュピーリの生涯、ハイジを読み比べる、ハイジの仲間たち


題名 アルプスの少女ハイジ 資料集 1 , 2  レーザーディスクBOX付録
 

編集 : 
NOZAKI TOURU  デザイン : TAYA MASAYOSHI , NAKAJIMA TAEKO(,MIZUNO PRODUCTIOPN)
協力 : 赤毛同盟/松本正司、松本香織
出版 : バンダイビジュアル 各24頁(表紙ふくむ) 発行日:1980年代?  非売品(LDBOXは1,2各39417円)

説明
レーザーディスクボックスの付録。貴重な資料満載で、アニメ・高畑ハイジの制作資料としてはもっとも重要な内容が含まれている。のちに発売されたDVDにこの解説の内容が簡略化して、一部おさめられている。

第一集 「ハイジ」パイロットフィルムのキャラクター、絵コンテ、解説(森やすじデザインのハイジが掲載)
     ロケの時のカラー写真・その意義。キャラクター設定集I(アルム編)、高畑勲「ハイジ」を語る(前半)

第二集 高畑勲「ハイジ」を語る(後半)、レイアウト紹介、キャラクター設定集II (フランクフルト編)、
     スタッフインタビュー 小田部羊一(作画監督)、杉山佳寿子(ハイジ声優)、宮内幸平(おんじ声優)、
                                 小原乃梨子(ペーター声優)


題名 名作アニメもうひとつの物語 


世界名作親子の会
出版社:ワニブックス 264頁 発行日:1993/12/25 価格:1300円

説明
副題 ムーミン、ラスカルほか全24作品の素顔 
第4章「ハイジ」の内容(62-77頁)
・名作の本格的幕開け!!ハイジは初の人間主人公。 ・ハイジの裏番組が宇宙戦艦ヤマトだった!!
・歯ぐきから血が出る!?ハイジの体をむしばむ食生活。 ・美少女クララは単に幽閉されているだけ!? ・山小屋でクララのトイレの世話はおんじがやった!? ・ペーターの願いは労働時間短縮!
・大好物はカタツムリ! 大きなヨーゼフの小さな幸福。 ・ゼーゼマン家乗っ取りを狙ったロッテンマイヤー!? ・3本のモミの木はキリスト教の象徴 ・山小屋のまわりはどこまでがおんじの土地?


題名 (同人誌)アルプスの少女ハイジ


あらいながあき、Mr.SPOCCO、AYAMI 編集イチカワ・ノリユキ
出版社:MEMORY.MAIL 106頁 発行日:1997/12/28 価格:1000円

説明
表紙イチカワ・ノリユキ 作品紹介やパロディまんがなど(資料中心の構成)
基本的にまじめで、ハイジが大好きな人の作った好感の持てる本。
資料は参考になりました。
(パロディマンガも、愛情のあらわれ?!)


題名 世界名作劇場大全 20世紀テレビ読本


松本 正司
出版社:同文書院 255頁 発行日:1999/08/15 価格:1600円

説明 日本アニメーション制作の「世界名作劇場」をとりあげた本。ズイヨー映像制作の高畑ハイジは直接扱っていないが、言及は多い。著者はファンクラブ「赤毛同盟」の主催をしていたことで有名。
紹介文「日曜日、夜7時半。毎週の感動がそこにあった。「フランダースの犬」から「家なき子レミ」まで全23作品+劇場上映作品。フランダースの犬・母をたずねて三千里・あらいぐまラスカル・ペリーヌ物語・赤毛のアン・トム・ソーヤーの冒険・ふしぎな島のフローネ・南の虹のルーシー・アルプス物語わたしのアンネット・牧場の少女カトリ〔ほか〕」


題名 アニメ・ソング ヒットはこうして作られた 


木村英俊
出版社:角川書店 185頁 発行日:1999/12/24 価格:1500円

説明 紹介文「35年にわたり、数々の名曲を生み出した音楽ディレクターの軌跡。」
 
第8章アルプスの少女ハイジ スイスでのヨーデル録音・120万枚をこえるEP盤ミリオンセラー達成など。


題名 「赤毛のアン」や「ハイジ」のいた風景 井岡雅宏画集 


井岡雅宏 スタジオジブリ責任編集
出版社:徳間書店/スタジオジブリ事業本部 103頁 発行日:2001/04/30 価格:2300円

説明
高畑ハイジの美術担当だった故井岡雅宏の追悼的画集。ハイジがアニメの美術の転換点であることを示す。それ以降の実在感ある背景を使ったアニメの原点だった。

内容 「赤毛のアン、アルプスの少女ハイジ、太陽の王子ホルスの大冒険、みつばちマーヤの冒険、草原の少女ローラ、ふしぎな島のフローネ、わたしのアンネット」の美術設定、背景を収録
寄稿 高畑勲、宮崎駿、土田勇、阿部泰三郎、保田道世、松土隆二


題名 「千と千尋」の謎 『ハイジ』『ルパン』から『千と千尋の神隠し』まで


宮崎駿アニメ研究会/編
出版社:アミューズブックス 221頁 発行日:2002/06/10 価格:1200円

説明 深い内容ではない。おすすめしない。
第二章「ハイジ」の内容(58-70頁)
1.動物好きなはずのハイジが、実は無責任な少女だという噂はホント?
2.唯一とも言える悪役ロッテンマイヤーさんはそんなに悪人か?
3.ハイジには学校なんか必要ないの? 
4.オンジの隠された悲惨な過去。エッ?オンジって殺人者だったの? 
5.ハイジに続編があるらしいですが?
6.あの純朴少年ペーターがいずれドメスティックバイオレンスおやじに?


題名 私たちの好きなアルプスの少女ハイジ 別冊宝島 


編集(株)都恋堂
出版社:宝島社 143頁 発行日:2003/03/13 価格:952円

説明 TVアニメ放映開始30周年記念! 強くおすすめです。
特別付録CD付「おしえて/まっててごらん」の二曲をフルバージョンで収録

全52話パーフェクトガイド/登場キャラクター64人+40匹全紹介/高畑勲監督の358日(特別インタビュー)世代を超えて愛されるハイジ。ボクの理想の子供像なんです。」/ハイジ笑顔グッズコレクション/ハイジの舞台を訪ねて グラウビュンデン地方にはデルフリ村がいっぱい/初期設定集/ゼーゼマン邸の秘密の部屋徹底研究/インタビュー モデルはなさん/フランクフルト観光案内/ハイジのごちそうレシピ/小説とTVアニメ実はこんなに違っていた!!
 
・・各ページにある「ハイジ豆知識」も情報豊富。いろいろと参考になりました。03/02/17


題名 アルプスの少女ハイジ展 〜その作り手たちの仕事〜 三鷹の森ジブリ美術館企画展示 


編集担当 : 机ちひろ  編集・執筆 : 藤津正幸
出版社 : 徳間記念アニメーション文化財団 38頁 発行日:2005/07/31 価格:600円(一般書店で販売されていない)

説明  強くおすすめです。 リンク
ジブリ美術館の「ハイジ展」の図録。展示内容を紹介していて貴重な資料満載で参考になる。
このハイジ展は、ようやく高畑監督の業績に本格的にスポットをあてた紹介であり、高畑ハイジのみならず、「ハイジ」世界全体にも大きな変化をもたらすイベントといえます。
 高畑監督の「ハイジがくれたしあわせ」の一文は注目。
 ハイジ展を監修し、多くのコンテンツを作ったのは宮崎駿であり、有無をいわさぬ質の高さはさすがである。
 しかし高畑ハイジに対して、宮崎駿自身がどれほど多くの貢献をしたかが、すっぽり抜け落ちているのは今後に問題を残す。
 また、この図録には、『ハイジ展』の「結語」の紹介が抜けているのも残念。


題名 BSアニメ夜話 Vol.7 アルプスの少女ハイジ
             
傑作アニメをとことん語りつくすNHK-BSの人気番組がこの一冊に!

編集 : (株)ウォーターマーク 
出版社 : キネマ旬報 144頁 発行日:2008/04/01 価格:1500円+税(1575)

説明 おすすめです。 リンク
NHK・BS放送での人気シリーズでハイジをとりあげた番組を本にしたもの。2004年10月26日放映
出演:岡田斗司夫/乾貴美子/氷川竜介ゲスト:杉山佳寿子/大林宣彦/青木光恵/千秋/唐沢俊一
未放映シーンも含む番組座談会の完全再録や、キャラクターデザインと作画監督をつとめた小田部羊一インタビューも掲載されている。アニメに偏った視点での紹介がめだつが、大林監督による高畑監督の解説など、独自の情報が多く、参考になる。


題名 アルプスの少女ハイジの世界  


ちばかおり  編集・執筆 : 藤津正幸
出版社 : 求龍堂 107頁 発行日:2008/11/23 価格:1800円+税

説明  リンク
「もう一度見たい!何度でも見たい! みんなに愛され続けてきたTVアニメ『アルプスの少女ハイジ』放送35周年記念刊行!』
(帯・宣伝文より)
アニメ・ハイジの世界を正面から紹介している公式解説本。こどもからおとなまで、詳しい人も、よく知らない人にも、はばひろくおすすめできる。
製作過程に深くふみこんで調べられており、主要スタッフがこれまでになくインタビューに参加して制作当時の状況を語っている。
また、2001年のチューリッヒでの高畑監督の講演がほぼそのままの形で、初めて日本で紹介されていて、監督みずからハイジがどのような作品か、「世界」にむけて語っているのは興味深い。



題名 アルプスの少女ハイジ しあわせの言葉

監修 瑞鷹株式会社 , 株式会社サンクリエート
出版社 : 主婦の友社  120頁 発行日:2013/8/9 価格:1404円

説明  リンク
著作紹介より
「永遠の名作! TVアニメアルプスの少女ハイジ! ! 誕生40周年を迎える年に、あのハイジが、クララが、おんじが、すてきな言葉とともに帰ってきました!
心いやされるハイジの笑顔と元気、おじいさんのあたたかさ、アルプスのきびしくとも豊かな自然が、アニメ誕生40年たった今でも、色あせずにたくさんのことを教えてくれます! 全52話の中から、とっておきのシーンとセリフを選びました。それは生きてていくうえでの大切なことを教えてくれるのです。ハイジの前向きさと明るさは、まわりの人も巻き込んで、幸せの輪が広がります! なつかしいシーンとセリフから、私たちもしあわせをみつけましょう! 現在ハイジは、TVCMやグッズなどでも大人気、ファンは40年前の最初の人から、若い世代にも幅広くひろがっています。ハイジファン必見の、40周年の記念すべき1冊です。」

 アニメ高畑ハイジのセリフは、原作の翻訳から一部はそのまま使われ、全体としては脚本家と、演出をした高畑勲のチェック・修正をへて、作品の中に使われました。このような本が作成できるのも、その過程が質の高いものである傍証でしょう。

 なお、監督の高畑勲がハイジの中でもっとも気に入っている言葉は「おじいさん、(戸棚の)中に持っているもの 見せてよ」だそうです。


題名 「アルプスの少女ハイジ」小田部羊一イラスト画集
   


著 : 小田部羊一 
出版社 : 廣済堂出版
 111頁 発行日:2013/5/30 価格:2700円

説明  リンク
著作紹介より

「1974年に放映された『アルプスの少女ハイジ』は、小田部羊一、高畑勲、宮崎駿が製作スタッフとして参加 した日本アニメの名作で、今も熱烈なファンが多い。2014年は放映40周年にあたり、これを記念してキャラクターデザインを担当した小田部氏の画集としてまとめた。 物語にそった構成で、絵本としても楽しめる。また、巻末にスイスへのロケハン紀行や多数のスケッチ画、小田部氏へのロングインタビューも収録した。」


題名 ハイジが生まれた日
   

著 : ちばかおり 
出版社 : 東京新聞(文化部)
 夕刊連載 全62回 掲載日:2016/01/04 から 4/2 まで 

説明 
「テレビアニメ「アルプスの少女ハイジ」を中心に、日本のアニメ史をひもとく連載です。筆者は児童文学研究家ちばかおりさん。「ハイジ」の製作には高畑勲さん、宮崎駿さんらが関わり、クリエーターも多数育ちました。名作誕生の背景に迫っていきます。」東京新聞文化部ツイッターより転載

 製作者・高橋茂人が少年時代をすごした1940年の北京から始まる、骨太で多角的視点を持った連載。
 ハイジを通じてアニメが「歴史」的に語られている。単行本化が待ち望まれる。

 中日新聞でも転載されていた。



総 評


 高畑ハイジにしか言及していない研究書は、こちらに別にいたしました。真面目とはいいがたいものがありますし、内容的に深いものは少ないようです。

 ただ、原作のハイジやスピリに関する具体的資料が少ないのと同様、傑作アニメである高畑ハイジも妙に資料が少ないのは疑問です。

 作品自体は、放映後30年を経た今も、テレビ番組のアニメ歴代ランキング(2002/12/25朝日放送)で一位を獲得するなど極めて根強い人気があります。
 関連キャラクター商品も、いまだに大量に作られているにもかかわらず、その実体はというと、なぜかまとめたものがみあたりません。

 なぜあのキャラクターになったのか。ストーリーの改変の理由と傾向など、もっと深い分析がなされてもいいのではないかと思われます。


 また、海外でもっとも成功した日本アニメであるのは間違いなさそうですが、その状況についてもよくわかりません。
2003/02


最近になって、状況は大きく改善されました。ジブリでハイジ展が行なわれ、またこれまでなされなかったアニメ制作会社と、当時のスタッフの双方が参加する公式紹介がまとめられました。
2009/01