計算シートのマイナス入力した部分が確認できると思います。

上図の2階建て建物を例題として入力手順を説明していきます。計算条件は下記のとおりです

2階床面積・・・・・・・・・34.78u
1階床面積・・・・・・・・・48.03u
地盤種別・・・・・・・・・・3種地盤
地震地域係数・・・・・・・・・・1.0
耐震性能ばらつき係数・・・・1.0
屋根の重さ・・・・・・・・・重い屋根
見付け面積に乗ずる数値・・・50cm/u
見付面積
 X方向 屋根・・・・・・6.80u
      2階上部・・・9.24u
      2階下部・・・8.60u
      1階上部・・・9.24u
 Y方向 屋根・・・・・・6.20u
      2階上部・・・7.92u
      2階下部・・10.50u
      1階上部・・13.20u
建物情報 メイン画面上の[建物情報]を押します。

建物階数・・・・・・・・例題の建物は2階建てですので2階をチェックします。
検討する階・・・・・・・まずは1階の検討をしますので1階をチェックします。
屋根・・・・・・・・・・・・今回は重い屋根(瓦葺き等)としてますので重い屋根をチェックします。
地震地域係数・・・・・1.0
耐震性能ばらつきによる割増係数・・・・・1.0
地盤種別・・・・・・・・・3種
床面積・・・・・・・・・・2階、1階それぞれ入力します。なお小屋裏の物置等がある場合にはその面積及び天井高さを入力します。同じ階に複数ある場合には合計の面積と高いほうの天井高さを入力すれば安全側となります。

見付け面積に乗ずる数値・・・・建築基準法施行令46条表3による数値です。
見付面積・・・・・・・・各数値を入力します。?ボタンを押すと概要図が表示されます。

以上を入力しましたら[OK]ボタンをおしてメイン画面に戻ります。
グリッド設定

まずはグリッド設定を行います。例題は基本的に910グリッドですのでメートル単位で0.91と入力します。なお例題にもある1365の長さの壁は0.91+0.91/2ですので下図のように0.91と設定することで入力可能です。グリッド間隔で指定した寸法の1/2単位で壁、範囲入力が可能です。なおグリッド設定を変更すると入力済みの範囲データは全て破棄されます。したがって最初にグリッド設定は必ず行ってください。
階範囲の指定 メイン画面上の[重量入力]を押します。

重量範囲と壁入力は順番はどちらから行っても構いません。また後からでも修正ができます。まずは1階範囲指定を行います。重量情報となりますのでバルコニー等壁線から持ち出している床部分も範囲として指定します。[1階範囲]をチェック後に作業を進めます。
入力する位置は入力する平面全体が収まる位置であればどこでも構いません。また順序もどこからでも構いませんが、計算は入力順に並びますので、自分なりに例えば右上を優先的に。。とか決めて入力すると計算書が見やすくなると思います。ここでは1階左側部分をドラッグして[範囲追加]ボタンを押します。
次に1階右側を入力しますが、今回は範囲削除の説明をする為にこのような入力方法としておりますが、四角形に分割して入力することも可能です。
上図のように一度範囲指定した部分を範囲削除によって解除することができます。ただこの場合、計算書は最下図にあるように入力順どおりの矩形ごとの計算となり範囲削除した部分はマイナス計算となります。
ここでは省略しますが、同様にしてバルコニー部分を入力すれば1階範囲指定は終了です。
壁入力

次に1階の壁を入力します。メイン画面の[壁入力]を押して作業を進めます。
入力する順番に決まりはありません。入れやすい壁から入力してください。例題では左上の壁から入力してみます。まず入力したい壁倍率を指定します。左上にある壁倍率数値を入力したい数値をチェックします。例題では4倍ですのでそこにチェックしておきます。次に壁位置がドラック範囲の一辺となるようにドラッグします。今回の場合X方向の壁とY方向の壁がある場所ですので、上図のようにドラッグし、[左側]、[上側] 矢印ボタンを連続して押します。このようにドラッグした範囲の左側及び上側に4倍の壁が配置できました。つづいて隣の隅の壁を入力します。先ほどと同じ4倍の壁ですので壁倍率はそのままです。ドラッグ後[上側][右側]矢印を押します。
同様に壁入力を進めます。倍率が違う場合は矢印ボタンを押す前に倍率を選択してください。
壁を間違って入力した場合

上図は左側から壁削除の様子を順番に並べてます。壁の配置具合によっては消去しない壁まで削除対象に入ってしまうケースもありますので再度配置し直してください。このようにドラッグ範囲の中に含まれる壁と外周に接する部分の壁が削除対象となります。また倍率を間違って入力しまった場合には一度削除して入れなおす必要は無く、単純に上書きで壁を入力することで修正可能です。
階壁入力が一通りできましたらいよいよ計算ですね。メイン画面の[再計算]ボタンを押してください。。。。。。
期待させてごめんなさい。実は今回は2階建て建物の1階の検討ですよね。これまでの入力では2階の範囲を入力してなかったんですよね。。2階建ての1階の検討の場合、2階の重量も欠かせないデータですので忘れずに入力してください。最新版では上のメッセージが出ますので入れ忘れたまま計算されることはありません。
2階重量の入力

では気を取り直して2階重量範囲を入力します。[重量入力]ボタンを選択後[2階範囲]をチェックします。その後は1階範囲指定と同じように2階の範囲を指定します。
ここで1階データを再度確認してみます。[1階範囲]をチェックしてください。
これで今度こそ安心して[再計算]ボタンを押して計算を実行してください。なおお気づきかとは思いますが壁の変更、範囲追加又は基本設定の内容を変更した場合、入力シート上部に「再計算してください」と表示され、データ変更されたことを明示します。表示されている場合には印刷前に必ず[再計算]ボタンを押して再度計算してください。
再計算を押すと

計算シートが表示されます。同時に表示されるダイアログ内のスクロール及びズームボタンで操作することができます。ここで偏心率及び壁量が満足しているか確認します。確認ボタンで元の画面に戻ります。
メイン画面に戻って「再計算してください」の表示が消えてるはずです。再度計算シートを確認したい場合には[計算結果の確認]ボタンで表示されます。また壁倍率入隅や出隅部分で壁倍率数値が一部重なってしまっている場合がありますが、計算は各方向正確に計算されています。念の為壁倍率数値を確認したいときには一旦[倍率非表示]ボタンにより壁倍率を非表示としてから[X表示][Y表示]ボタンをそれぞれ押す事で各方向ごとに壁倍率の確認ができます
印刷は壁配置画面と計算書印刷画面別々にボタンが用意されております。モノクロプリンターで壁配置を印再する際には[壁全て黒に]ボタンで壁の色を全て黒表示にしていただき、印刷していただくと見やすいです。
ファイルの保存
壁倍率や壁配置を修正し各検討がOKに納まったら1階部の検討は終了となりますので、このファイルを保存します。上書き保存又は別名保存を選択してファイルを保存します。なおファイル名は「鈴木邸1階」等にすると判りやすいでしょう。
2階の検討
次に2階の検討を行いますが、ここで先ほど保存した「鈴木邸1階」ファイルを開き、別名保存により「鈴木邸2階」として複製します。こうすることで建物情報のデータを再度入力することなく効率的に作業できます。
建物情報 メイン画面上の[建物情報]を押します。

1階データを複製した場合にはすでにデータは入っていますので、[検討する階]を2階にチェック入れるだけで終了です。他は変更不要です。
建物情報画面で[検討する階]を2階に指定してから[OK]ボタンを押すとこの確認画面が表示されます。これは1階の範囲データは2階検討では不要なので削除する旨を確認する画面です。よって1階のファイルとば別ファイルとして保存してから2階の検討を行わないとせっかく入力した1階データを紛失してしまうことになるので注意してください。
確認画面の後のような状態になっていると思います。壁配置は1階のままになっていますので、これから壁を2階の配置に変更していくことになります。
1階の壁を編集して2階の壁配置のとおりに壁を配置し、再計算した状態です。×の位置から2階は偏心がほとんどない事が判ります。以上で1階、2階それぞれの検討が終了したことになります。このようにこのツールの使い方は同一建物でも1階と2階で別ファイルとして検討します。

お疲れさまでした。これで一通りの作業は終了です。