南の島でお昼寝を<前編>

  ここ数年、目的地として意識的に海のあるところを選ぶようになってきた。
「美しい海がみたい」
でも、なかなかそのような海をみることはなかった。

ほとんど不可能だった。
2週間前でまだキャンセル待ちの状態だった。
「この夏は日本でおとなしくしなければならないのか・・・沖縄に行こうか」と思っていた矢先だった。

8月8日、夜、 HIS京都 の仕事ができて美人の担当者Oさんから自宅に電話が入った・・・いつも面倒ばかりかけてごめんなさい(^^;;

 「8月16日発チケットすべてOKが出ましたよ!」
3年続けて、夏のシンガポール・マレーシア行きが決まった。
南シナ海が私をよんでいる・・・オイオイ(^^;;

 DORNIER機は18人の乗客を乗せてシンガポール・セレター空港を離陸した。高度2000mぐらいをプロペラの音させて40分ほど飛行したらエメラルドグリーンの南シナ海に浮かんだジャングルの島が現れた。
(余談だが、9月7日に東マレーシアで同型機が墜落した。やっぱりドキッとした。)

 山間にアスファルトをひいて、「とりあえず着陸できるよ・・・」と言う感じの飛行場に着陸。
テラスハウス風の掘ったて小屋がある。これでも立派な国際空港であり、PASSPORT CONTROLもちゃんとある。
そう、ここがバリ・ハイの島、ティオマン島である。

 掘ったて小屋から出ると、一本道があるだけで、一台ボロボロのベンツのバスが停まっていた。運転手が「ティオマン・ビーチ・リゾート?」と聞かれて「YES 」と応えると、「乗れ」ということであった。

結局、乗客のほとんどがこのホテルに行くことになった。この島にはロッジ(安宿)はたくさんあるが、世間一般概念(?)のホテルはここだけである。
2Kほど、田舎の一本道を走ってだだっ広い敷地のベルジャヤ・ティオマン・ビーチ・リゾート・ホテル(TIR)に到着した。
ホテルの正式名称と略称が合わないと思ったが、後日、この疑問は解決することになる。

 「やっと来れた・・・」
実は何年か前から行きたいと思っていた島の一つだった。
いままで「フライトが確保できない」「日程がうまく合わない」で、行けそうで行けない島だった。
「海がきれいだ」と聞いていたので「いつかは行きたい」とは思っていたがやっと来ることができた・・・

部屋に荷物をおいて親子3人でホテル探索に出かけた。ゴルフ、乗馬、プライベートビーチ、プール、テニスコート、各レストラン。ともかく広い。
アクティビティ・デスクで翌日のコーラルアイランド・ツアーを予約した。
デスクの兄ちゃんがバウチャーの最後に自分の署名を書くとき日本語で「私の名前は味の素です」と言いながらバウチャーに「 AJINOMOTO 」と書き込んでいた。
「うわぁ〜、70〜80年代によく使われていたJokeが今聞けるとは・・・死語となったと思っていたが」と、条件反射で「ナサ サヤ アジノモト」と返事をしてしまった。
単純と言えば単純だが向こうも喜んで、2人で「AJINOMOTO」「AJINOMOTO」と言いつつ手続きをしていた。

 予約を済ませ、目の前のプライベートビーチに言った。
遠浅で膝までしかなかったが、鰯の大群が泳いでいた。
それだけで嬉しくなり、しばらく海で遊んでいた。
美しい浜も、聞くところによると、「TIRのプライベートビーチはティオマン島で一番汚れている」ということである。「へぇ〜、あれで」という感じである。
妻と娘は、ジャグジーのあるプールと砂浜のブランコが気に入ったみたいである。

夜、星を期待したのだが、満月だった。月ってこんなに明るかったんだ。
それでも大阪の空より多くの星が見ることができた。 「It's a falling star」

翌日。
6人単位でグループになり木っ端船でコーラルアイランドに向かう。
香港からの女性2人組、オーストリアからのカップル、そして私達2人と1/2 である。外洋に出たとたん、波に翻弄され、頭からずぶぬれになってしまった。

揺れて揺れて40分。コーラルアイランド入り江に到着。
ホワイトサンドの浜、文字通り透き通った海、テーブル珊瑚、泳ぎ回る熱帯魚。まさにイメージどおりの南の海である。はじめて自分の目で見るというのは感動ものである。

そして1mほどのイグアナ。しかし、すごい舟の数である。浜が舟で埋まっている。

 1時間ほどそこで遊んだ後、島の裏側に移動、ここは浜がないので船から直接のシュノーケリング。魚にパンをあげたり、シャコ貝をはじめて見たりして1時間ほど遊ぶ。

 そしてティオマン島に戻り、猿はいないが「モンキーベイ」でまた潜り、サラン村でお昼をとった。サラン村の海もホントに美しかった。食事に後しばらく浜で昼寝をしていた。

 そしてTIRの沖の小島でまた潜りと、充分堪能させてもらった。
そして3時頃からはプールサイドでまた昼寝をしていた。
プールの底には「Tioman Island Resort」と書いてある。略してTIR。謎はすべて解けた。

れにしても、おそらくイタリア人の新婚だと思うが、毎日毎日、プールの中で抱き合ってKissするのには参った。「そこまでしなくても」という感じである・・・ほんと朝昼夕。
いつ見ても・・・ハァ・・・

そして後半へ

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