淡い水



朝、いつもの旅先の習慣で散歩。






台北駅のスターバックスでコーヒーを一杯。



午前中は故宮博物院に行った。
台北観光の「王道」である。



もう10数年前に北京の「故宮」に行っているが、あちらは壮大な建物のイメージがあるがこちらは「お宝」の宝物倉というところだろうか。



タクシーでホテルから約200NT$(700円ぐらいか)。
電車とバスで行けないこともなのだが、親子3人で移動すると結局タクシー代とさほど変わらない。アジアを家族で旅していると時間もお金もタクシーのほうが安いというケースが多い。やはり日本のタクシー代が高すぎるのかな。



開館して直後ぐらいに到着したのだが、もう団体のバスが何台も到着している。
カメラを預けて入場。日本の団体も多く、団体についていくとガイドが説明してくれるのでありがたいのだが、なにせ人が多いので落ち着いてみることができない。
団体が去った後にゆっくり見ていたが、コレクションが多すぎて駆け足で見るだけでも3時間かかった。落ち着いて見たら展示してある美術品だけでも3日かかるという話も納得できる。
たしかに、これだけの宝を駆け足で見るにはもったいないと思うが、中国史や美術史の知識や関心がないと、いくら「これは元代の焼き物で八枚の花弁が優雅で美しい」とか「これは翡翠できた白菜でバッタがここに彫り込まれています」と言われて感嘆することはできるが、多すぎて飽きてくるのではないか。
それより蒋介石が台湾に脱出する時、あの状況下でこれだけの品物をよく持ち出せたという歴史に面白味を感じることができる。



博物院を出てタクシーに乗ろうとしたら夜間メーターでぼろうとしたのは御愛敬。



午後、足ツボマッサージに行った。
今はアジアで日本人が行くところは「フット・マッサージ」があちこちにある。あのタイのワット・ポーでも「タイマッサージ」以外に「フット・マッサージ」をはじめたぐらいである。



私も、シンガポールや香港では何度となく行っている。
もとは台湾が発祥であり本家である。
本場の足つぼマッサージは・・・これが涙が出るほど痛かった。
「痛い」といえば、さらにグイグイと押し込んでくる。もう頭のてっぺんまで痺れてきた。「肩こりね。」「肝臓ね、お酒飲むね」
言われなくてもわかっている・・・というのに。



夕方、MRTに乗って「淡水」に行った。
ここは、淡水川の河口で夕陽スポットとしても有名な土地である。



今回、食べること以外たいして目的を持ってなかったが、淡水に行くことだけは決めていた。
藤原新也氏の著書で「台湾・韓国・香港ー逍遙游記」(1987年刊・朝日文庫)という作品がある。この中の台湾編で「淡い水」というタイトルでこの街を「何もない土地」と淡々と綴っているだけである。



それだけで行ってみたかった。
MRTで台北から40分程の距離である。
落日寸前で「淡水駅」に到着。



屋台が出ていて、田舎の祭りに来た雰囲気。
さすが夕陽のスポットだけあり団体で撮影に来ていた。



干潮の川岸に三脚を立てて撮影している光景は、日本となんら変わらない光景である。
スパイシーな焼きイカをかじりつつフラフラとしていた。



帰りにMRT途中下車をして「士林夜市」に行った。



台北最大規模の夜市であり。何でもありという所である。人も物も半端ではない。



屋台は美味しいものがいっぱい。



ご多分にもれず怪しげなバッタモンもいっぱい。



生命保険やクレジットカードの契約の屋台まである。



メリーゴーランドや射的まである。



何でもありのお祭り状態を楽しみながら夜は更けていった。


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