温泉と焼肉


翌朝

チャガルチ市場にいった。まず見当を付けた店で朝食。

これは「当たり」、まっとうな朝ご飯を食べてやっと気分が良くなった。
おばちゃん美味しかったよ。(^^)










さてっと、知人たちとの待ち合わせには時間があるので、9年前に釜山に来た時に、とんでもない経験で楽しませてくれた売春宿まがいの安宿を探しにいった。たしか釜山駅の中央洞の間だったという記憶を頼りに歩いてみたが、どうしても見つからない。

宿の名前も当時、ハングルの表記しかなかったから覚えていないし、記憶にある通りから入ってみても、ピンとくるものがない。
1時間あまり探してみたが、結局わからずじまいであった。
あの商売のお姉ちゃんやぽん引きの兄ちゃんはどこへいったのだろう。
9年前の釜山滞在で唯一印象に残っているおもしろい経験だった。あの後どのような時を過ごしたのか、妙に二人に会ってみたかった。

階段を上がって龍頭山公園にいった。高台から見下ろす釜山の街は相変わらず山にへばりつくように家が並んでいる。
博多からわずか200kmあまり、それでもまぎれもなく異国である。
山を降りて地下鉄に乗った。
路線が増え、表記もハングル、漢字、アルファベットと表記され格段にわかりやすくなっている。
地下鉄に乗って東へ移動。
取りたてて目的というものが無いが、金剛公園と東莱温泉と行ってみた金剛公園は遊園地とトレッキングと公園と水族館と寺が組み合わさった総合レジャー施設(?)である。

今日は休日ということもあり、家族連れで大賑わい。

お寺では「花祭り」をやっていてお寺からの施しに多くの人が並んでいた。

何をもらっているのかと見てみたら「ビビンバップ」であった・・・みんな嬉しそうにグチャグチャとかき混ぜて食べている・・・さすが韓国。

公園を出て温泉街に向った。湯煙はないが、温泉マークのホテル・旅館が多い、これは日本の温泉街と同じである。
その中に「虚心庁」という日本でいう「温泉ランド」にあたる公衆温泉がある、別府在住の私にとって温泉は特別なものではないが、ここでは「男性」でも「あかすり」ができるので面白そうなので入ることにした。

3階まであがりチケットを購入して、最上階の浴場に上がった。
ロッカーに着替えを入れて、タオルを持って浴室に入った瞬間唖然としてしまった。
そしてその後吹き出した。約1500uというだだっ広い浴室に10種類以上風呂があり(サウナ2種類、露天風呂もある)、その中2階には「あかすり・マッサージ」の部屋があった。ともかく広い、そして200人以上の「男」がいる、ただ、みんなタオルを持っていない、もちろん洗面器も石鹸もシャンプーももっていない。スッポンポンの男どもがウロウロしていて、私一人がタオルを持っているだけ。明らかによそ者である。私はロッカーにタオルを戻して、笑いをこらえつつ浴室に戻った。やっぱり異様な光景・・・
いろんなお風呂に入って、そして「あかすり」で自分がいかに「浮世の垢にまみれていたか」を実感し、「オイルマッサージ」であまり気持ちよさに寝そうになってしまった。

そして湯上がりのビール・・・極楽。
夕方、知人達と待ち合わせて、食事に行った。
知人が「カルビが食べたい」ということでカルビ屋にいくことになったが、どうもタクシーの運転手が店を知らなくて違う店の前でタクシーを止めた。

中から女将が出てきて、日本語で「××点はブタが混ぜてある」などと無茶苦茶言う。
門構えからしても高そうなので、一応、女将に確認した。
「日本人一人平均どのくらいの料金?」
「そうね4〜5千円ぐらい。そんな高くないよ」
「(もしもの場合を考え)クレジットカードの支払でもOK?」
「大丈夫。さぁ、どうぞ」
玄関を入ると子供連れの家族が食事をしていた。
それを見て「まぁ、めったなことはないだろう」と判断した。
メニューの値段もやや高めだが、驚くほどのことではなかった。
味は女将の言うとおり、大変美味しかった。
特に味付きカルビは、みんなで再度注文したぐらいである。

ところがである・・・やはり最後に・・・ボラれるところだった・・・油断も隙もない(^^;;
それも私たちの部屋で給仕してくれた仲居に・・・
お腹もいっぱいになり。
「それでは清算してください」
「全部で145000W(約14,500円)です。」
こんなものだろうと思い、「(支払は)カードでお願いします。」
「現金でないとダメです。」
「なぜ? 店に入る時に『カードでかまわない』と、女将は言ったよ。」
「現金です。」
別に現金を持っていたので払えないことはなかったのだが、釈然としないので
「現金を持っていないので、カードでないと支払えない」と言った。

その仲居はブツブツ言いながらカードを持っていった。
カードと伝票を持って戻ってきて、サインをしようと伝票を見たら

「125,000W(約12,500円)」となっていた・・・ナルホド・・・現金にこだわったわけだ・・・

日本人は飲み屋の伝票など金額が極端に高くない限り細かくチェックすることはせずに、店の提示した金額を支払う・・・今回のケースだと仲居は私たちから145,000Wを預かり、店のレジには125,000Wを入れ、そして自分のポケットに20,000W(約2,000円)を入れる予定だったのであろう。
ところがカードだと自分のポケットに何も入らないので店のレジの金額のままカード伝票を持ってきたのである。
本人は何ともない顔をしてカード伝票を出してきた、私は何ともない顔してサインをした。この手の事はいままでも何度もあったし、ぼられた事は数しれず、でも、今回みたいな「マヌケ」なケースはそうあるものではない・・・ほんとに。
結果オーライで良しとしておきましょう。



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