玄界灘を越えて

「欠航・・・!?」
11:30に予定通り博多港国際ターミナルに到着してチェックインしようとしたら
カウンターに「Beetle105便は機体故障のため欠航します」という張り紙がしてあった。

一瞬「何のために高速バスからソニックに変更して来たんだ」という思いがよぎった。
いつも大分から福岡に行くのに、値段が安く、時間も変わらない高速バスを利用しているのだが、天候が悪いため大分自動車道が部分通行止めになっているのでリスクを避けて
運賃の高いJRに変更したのにこの結果である。

「あの〜、事前にチケットレスで購入しているんですが。」
「申し訳ありません、すでにogawa様のチケットは15時45分発の109便に変更してあります。混雑を避けるために14時前にカウンターにおこし下さい」
「そうですか、わかりました。それでは市内の往復のバス代出してくださいますね。」
と言うと、カウンター嬢が奥に引っ込んで責任者が出てきた。
「お客様申し訳ありません。今朝釜山を出る便が、ああだ、こうだで器材故障しまして、どうしても欠航せざるを得ませんでした。」

「それはわかりますけど、今朝家を出る時ネットで確認したら正常運行中だったし、JR博多駅でも案内出ていなかったじゃないですか。朝一でソニックに乗ってきて、欠航だからといって、何にも無いここで5時間待てですか?」
「申し訳ありません」
「航空会社では、こういう時ミールクーポンとかコーヒーチケットとか出すじゃないですか、あやまるだけでそんな対応もできないのですか?」

その後も謝るばかりだったが、最後に「それでは」と言いだしたが、私は個人的な補償なんていらなかったので、「もうけっこうです。国際線を運行しても対応は所詮JRなんですね。」以前、台風で新幹線に長時間閉じ込められた時の対応を思い出し、頭に来ていたが、バカバカしくなったのでその場を去った。
再びバスで天神に戻って昼食をとり、スタバでコーヒーを飲んでいた。
「やっぱ相性がよくないなぁ〜。いつも韓国に行く時交通機関でトラブルなぁ〜」
と交通機関との相性の悪さを嘆くしかなかった・・・

ともかく再度ターミナルに行き、109便に乗った。満席状態で、低気圧が居座る玄界灘に出航した。
高波で揺れる揺れる、もう回りの人たちは屍状態。

揺れないというBeetleでこれだけ揺れるのだから、外は相当荒れているということである。
そのうえ30分遅れて、結局釜山港到着は19時半、桟橋に着いた時、何人が抱えられて下船したか・・・帰路は晴れてほしいと祈るばかりであった。

結局宿に着いたのは20時半。

南浦洞で「ソル・ロン・タン」とビールで夕食をとった。
9年ぶりの韓国というより、「なんか疲れた」というのが実感。

そしてこの日もう一つ駄目押しの出来事があった。
Beetleで知り合いに会い・・・世の中狭い。

話をしていて、ツアー料金の話になった、T氏とM氏は「Beetle往復とコモドホテル2泊で26,000円でした。代理店はJ-ROAD<JR系>です。」と何気なく言った。その瞬間ショックを受けた、私のほうは「Beetle往復で24,000円、当然ホテル代別・・・コモドホテルは釜山でも一流ホテルの一つじゃないか」

まったく同じ日程行程で・・・他の地域の場合、ツアーと行動パターンが異なるので料金差はさほど気にならないのだが、今回は船が欠航したため、まったく同じになってしまった・・・

国際通りの屋台街を歩いていても、なぜかため息しか出ない初日の夜であった。




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