竹富島の休日


大分空港を10時50分に飛び立ったANK93便は定刻に那覇に到着。3時間あまりのトランジットで石垣島に到着したのは16時すぎ、そして竹富島に到着したのは17時。

ああ、遠い。

夏休みの旅先が海外ではなく国内というは実に13年ぶりである。
妻が「沖縄でシーサーを買いたい」という一言で沖縄行きが決まった。

しかし沖縄も八重山ともなると気分は海外旅行である。2年前、仕事で何度も沖縄に行った時期があり、美しい海にはすごく引かれたので沖縄に行くことは私にも異存はなかったが、沖縄本島だけではなく石垣島や竹富島にも行きたいとリクエストを入れスケジュールを組みたててみた。

航空運賃はこの時期の沖縄はピークであり、往復割り引きも一切なく、かろうじてインターネット予約の2%割引と那覇-石垣間が「特割」が一部あるぐらいで、インターネットで必要事項を入力してモニターに表示された運賃は親子3人で197,000円、あれまビックリという値段になってしまった。
おもわず「これだけ出すなら、シンガポールもベトナムもいけるなぁ〜」と考えたが、迷うと行き先が変わりそうなので、さっさとクレジットカードで決済をした。
ルートしては竹富島2泊、石垣島1泊、那覇2泊で竹富島と石垣島は民宿、那覇は沖縄ハーバービューホテルの予約を入れた。
娘に今年は沖縄だよと話していたら「お父さん民宿ってどんなところ」と聞いてきた。
「民宿って、普通の家より少し大きくて、畳の部屋があって、ご飯は食堂で食べて、お風呂とかトイレとか共同なんだよ」と言うと、
「えっ、ベッドはないの?」
「そうだよ、それとタオルとか歯ブラシとか持っていかないと」
「京、ホテルのほうがいい」
やばい、今まで甘やかして、結構良いホテルばかり泊まっていたから、贅沢を覚えてしまっている・・・そういえば私も国内で民宿に泊まるなんて、10数年前輪島で泊まって以来である。娘の反応もしかたがないのか。
ともあれ、トランジットを含めて6時間かかってやっと目的地到着。

もう台湾のほうが近い。
青い海と蒼い空、それに濃い緑。
ここはアジアじゃ。
港には民宿の車が迎えに来てくれていて、無事「新田荘」に到着。

シーサーと鶏と猫がいっぱいがお出迎え。

2年半ぶりの竹富島。琉球の色を残した珊瑚の道や家はまったく変わっていない。

夕方、西桟橋で西表島に沈んでいく夕陽を見ていた。
あれだけ人の気配のない島なのに、これだけの人が集まってくるなんて

日本の南で見る夕陽は東シナ海に残照を残して沈んでいった。
親子でカヌーを操っている。静かな海面を滑るように進んでいく。

日が落ちて、久々に手が見えないほど闇の中、天の川まで見える空を見ながら宿まで戻った。
宿の縁側で涼みながら飲むオリオンビールは沖縄に来たことを実感させる。

そして夜は更けていった。

翌日もドピーカンの快晴の空。

コンドイ・ビーチまで緑の回廊を歩いていく。
午前中の早い時間にも関わらず、もう照り付ける太陽で道はハレーションを起こしている。

20分も歩いただろうか、コンドイ・ビーチに到着した。

そこにはエメラルドグリーンの海が広がっていた。

前回来たときは春先で曇天だったこともあり透明感があるとは思わなかったが、

今日の海は美しい海である。

このような空の下で飲むOrionBeer・・・そりゃ美味しいですよ。
この日は大潮ということもあり、昼頃には遠浅の海は沖まで歩いていけるほどであった。お昼には引き上げて、八重山ソバの昼食。

そして宿に戻りお昼寝。

昼寝のあとはアイスクリームをなめつつ島内を散歩。

この炎天下の下でも子供達は元気だ。

夕陽が空を朱に染める頃

再び西桟橋へ。

この日も美しい日の入りを見ることができた。
夜、縁側で宿のお姉さんの三線を聞かせてもらいつつオリオンビールを飲むのは贅沢な時間である。

満点の星空を見つつ竹富島の夜はふけていった。


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