5年振り


11月初旬、娘が私に言った。
「お父さん、今年どこにも行っていないから冬休みどこか連れていってほしい。」
たしかに別府から大阪への引越しや家の購入、娘の進学などバタバタした一年だったので国内外を含め家族で旅行はしていない。
「どこ行きたい?」
「ソウル!」
「この時期最高気温0度だぞ・・・寒いぞ・・・それでもいいか?」
「う〜ん、じゃ北海道!」
「寒いのはおんなじだ、ボケかましてどうするねん」
というやりとりをして落ち着いたのが「香港」
そう、5年ぶりの香港である。

ANA175便は定刻どおり香港チェク・ラップ・コク空港の着陸した。
2000年ベトナムに行く時、トランジットで降りたことはあるが入国は初めてである。
私の香港のイメージは啓徳空港であるが、そのイメージとは全くかけ離れている。韓国の仁川空港、シンガポールのチャンギ空港と同様巨大空港である。

お初のAirport Exspressで香港島の香港駅に到着。

すぐ横のスターフェリー乗り場から九龍側へ渡る。

ひさびさのスターフェリー・・・やっと知っている香港。
スターフェリーから見る風景も大きく変化している・・・いつも九龍側から香港島を見たときには中国銀行ビルと香港上海銀行ビルが圧倒的な存在感があったのが、その両方ともさらなる高層ビルに埋もれてしまっている。

5年というのは、これほど風景を変えてしまうのか。あの1997年の香港返還の時の風景を初め、80年代から見知っている土地だけに急激な変化には驚いてしまう。

The Marco Polo HongKong Hotelにチェックイン。

このホテルにしたのは値段もそこそこ、九龍のスターフェリーターミナルの横に位置するという便利さ、そして部屋が広いということ。
家族3人で旅行するとトリプル使用となるが、ほとんどのホテルがツインにエクストラベッドを入れる形式である。そうなると狭い部屋だと部屋がベッドで埋まってしまうことになってしまう。
なので「広い」というのは結構大事なことである。
部屋は、何がどうなって割り当てられたのかわからないが、最上階18階の特別フロアである。17階から「Continental Club」という名称でキーも16階以下とは異なり、チェックイン以外は全てのサービスが17階のカウンターできるという、ありがたいシステムである。JHCを通して個人予約した際に、Standardではなく1,000円程高いSuperiorにしたためにこのフロアに割り当てられたのあろう。
これで20,000円を切るのはありがたい、Webで調べていたらStandardでも20,000円を超えている代理店があるので、安く手配できたことになる。
しかし10月のバリ島の1泊700円とはえらい違いである・・・あれはあれで面白かったが・・・(^^;;

さて荷物の整理もして16時前、う〜ん、よい時間だ。
ホテルの近くにあるデザートと軽食の有名店「糖朝」へ。
97年、深夜ここで雲呑麺を食べた時、小奇麗なしゃれた店という印象があり「流行そうだ」と思っていたら東京に支店を出すほどの有名店になってしまった。
妻と娘には、この店のことを吹き込んでいたのでえらく楽しみにしている。
たまたま、出発時の関西空港のカード会社のラウンジで待っていた時、VISAとJCBの香港ガイドを取って眺めていたら、JCBでガイドで、糖朝の紹介がありJCBで支払いするとタピオカ・マンゴーのデザートサービスという記述があった。
これは妻と娘が喜んだ。
4日間、妻と娘は毎日「糖朝」通いをして、毎回このサービスを受けていた(^^;;

中途半端な時間であるが、満席である・・・すごいもんだ。
妻と娘はデザートを頼み、私は雲呑麺を注文。(→香港食堂をご覧下さい
一口食べたら、海老ダシのきいたスープと縮れた腰の強い麺、そしてプリプリの雲呑・・・「香港に来た」ことを実感させてくれる・・・美味しい。
妻と娘にも分けたら、妻が一言「一口食べたら、かえってオナカすいた。」
まったくそのとおりである。

ホテルや糖朝のある、広東通は80年代までは何も無い通りだったのに、ホテルやショッピングモールなどビッシリである。
ネイザン通界隈も様変わりしている。


旺角の女人街へ・・・と書いていて、過去にも似たようなことを書かなかったかなと思い過去の香港旅行記を読み返してみた。

香港の旅行記は6編・・・やっぱ多い。
97年の香港返還記以外は、ボキャブラリーの貧困さから記述内容が似ている。
食事のパターンも同様である・・・これは困った。

このまま書くと日付と同行者を変えるだけで同じ内容である・・・どうしよう。
とりあえず書き進めていきましょう。

5年間に大きく変わったと感じることは、旅行者にとって旅をしやすい都市になったこと。

1998年以前は、個人で旅行するには「慣れ」が必要であった。
日本語が通じる通じないのレベルではなく、例えばバス停は一本の柱の上の円盤に「BUS」の標記しかなく何番のバスが止まるとかバス停の名前さえわからなかった。
地下鉄やバスなどの公共機関はお釣りが出ないのでいつも小銭を切らさないようにしなければならなかった・・・などなど
この変化を比較しながら書いていくとしましょう。

さて女人街へ話しは戻るが・・・そこへ行く地下鉄である。
Airport Exspressをはじめ地下鉄、バス、トラムそしてスターフェリーまで一枚のオクトパスカード(ICタイプのチャージ可能なプリベイドカード=JRのICOCAやSUICAと同じ)で乗車可能となっている。私が使ったのは旅行者用のオクトパス・トラベルカードで旅行者向けに使いやすい設定になっている。
あのスターフェリーやトラムにまで使えるのだから、いままで小銭を数えながら乗っていたころと大違いである。
香港は公共交通機関が発達しているので利用頻度が高いのでこのカードはありがたい。

女人街で時間をつぶして、さて晩御飯。

娘は、「北京ダックが食べたい」と香港に行く前から言っていたのでお約束である。
新しい店を開拓ということで有名店の聚楽第や北京酒家ではなく、HOTELで教えてもらった北京酒楼に行った。
ビルの2階に上がってみると、いかにもベタな中華料理店という雰囲気で、地元の人で一杯であった。

こりゃ期待がもてる。(→香港食堂をご覧ください。
結果は満足・・・唯一の難点はカードが使えなかったこと。

妻と娘はいささかお疲れなので、初日はこれでおしまい。

香港散歩

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