ヤマルリソウ

ムラサキ科の多年草。 日本固有種で、福島県以西の本州、四国、九州にかけて分布する。 高尾山では、林内の少々薄暗い斜面などでよく見られる。 花期は4月あたりが最盛期のようだが、場所によっては2月中に花を見ることができる。
和名の漢字表記は山瑠璃草で、花の色に由来している。 だが、花の青さの度合いには変化が大きく、色合いは時間経過とともに変わるとされる。 高尾山では淡い青色のもの(写真は2010/4/4に3号路で撮影)が多いようだ。
写真の左下円内(2018年4月、日影沢)の個体のように、真っ白な花の場合はシロバナヤマルリソウと呼ばれる。
花の径は1cmほどと小さく、日本固有種と知って見るせいか上品な印象を受ける。 群生していることも多く、その場合遠くからでも結構目立つ。
ヤマルリソウの果実(分果)は、4個のドーナツ状の円盤で構成されている奇妙な形状(写真右下円内)をしている。 これを6号路で見かけたとき(2021年5月)は、ヤマルリソウの果実とは知らず、ネットで調べてようやく判明したいきさつがある。
なお、ヤマルリソウによく似た青い花を夏に咲かせるオニルリソウも、裏高尾で見られる。

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