シャクジョウソウ

ツツジ科に属する多年草。 葉緑体を持たないいわゆる腐生植物の仲間で、日本では北海道から九州にかけて分布する。
和名の漢字表記は錫杖草。 錫杖とは地蔵菩薩像などの持物として見かける杖の一種のことで、その錫杖に似ていることに由来する。
薄暗い林内に、地面から15cmほどの茎を伸ばし、数個の淡黄褐色の花が総状花序につく。 花期は6月から7月頃である。
よく似た花を咲かせる腐生植物にギンリョウソウアキノギンリョウソウがあるが、シャクジョウソウはアキノギンリョウソウと近縁で同属とされる。 ギンリョウソウもアキノギンリョウソウも1本の茎に1個の花をつける点で、シャクジョウソウとは異なる。
なお、シャクジョウソウはマツタケの大敵で、マツタケの産地では駆除の対象になっているそうだ。
右の写真は奥高尾の山中で撮影したが、高尾山でシャクジョウソウが見られる機会はかなり少ないと思われる。
2022/6/26 撮影

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