ベニバナヤマシャクヤク

ベニバナヤマシャクヤクはボタン科の多年草。
白い花びらのヤマシャクヤクに対し、こちらは名前の通り赤い花をつける。 両種の違いは花弁の色だけではなく、雌しべの先の柱頭の形にもある。 ベニバナヤマシャクヤクの柱頭は強く曲がっている。
高尾山での花期は5月末頃で、ヤマシャクヤクのそれよりひと月ほど遅い。
薄暗い林の中で咲く花は直径が5cmに満たないくらいで、それほど大きくはないのだが、華やかな雰囲気からか実際の花より大きく見える。 華やかさに希少性も加わって、高尾山では人気のある花である。
この写真は大垂水峠から城山に通じる登山道で撮影(2019/5/30)した。
前年の撮影時には花弁が閉じた状態だったが、今回ようやく花弁が程よく開いて、雌しべや雄しべの様子がわかる写真を撮影できた。
秋になると、熟した袋果は裂け、中から濃紺色の種子と真っ赤な不稔の種子が顔を出す。 花に劣らずなかなかの迫力だ。(写真右下の円内)

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