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カタクチイワシ こんな魚

カタクチイワシについて

イワシ類というと、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシを指しますが、分類学的にいうとニシン目カタクチイワシ科となります。
標準和名
学名
英名
地方名

分布
えさ
大きさ
生態 
利用
カタクチイワシ
Engraulis japonicus
Japanese anchovy
カタクチ、シコイワシ、セグロイワシ、
タレクチ、タレ、エタリ など
日本全域 など
主に動物プランクトン(コペポーダ)
成魚で12〜14cm程度
産卵は春〜秋、寿命は2〜3年ほど
主に煮干(いりこ)、大型魚の餌、鮮魚 

呼び方について

カタクチイワシは日本近海で広く漁獲されるため、上記の通り各地それぞれで呼び方も異なっています。
長崎県内では、下あごが垂れ下がっている特徴から、タレ、エタリ、エタレなどと呼ばれています。
ここ南串山町では、「エタリ」です。魚屋さんの店先では「エタリあります」の看板が出てることもあります。

長崎県沿岸のカタクチイワシの生態

日本近海で生息するカタクチイワシは、系群、つまり「特定海域の中で、同じような形態・生態・生理を持ち、個体と種族の維持を続けている集団」、に分けることができます。本州太平洋系群(紀伊半島以北)、九州太平洋系群(紀伊半島以西、四国、九州東沿岸)、日本海系群、九州西岸系群があり、長崎県沿岸のカタクチイワシは九州西岸系群となります。
長崎県沿岸で漁獲されるカタクチイワシは春生まれ、夏生まれ、秋生まれのもので構成されています。
橘湾では、春生まれは4〜6月に、夏生まれは7〜9月に、秋生れは10〜12月に、湾外からシラス、カエリ(体長2〜3cm)として索餌のために来遊し、12月まで湾内で成長しながらカエリ、小羽として漁獲されています。
なお、橘湾での漁獲量の変動は、その年の発生量(五島灘・五島西沖)と湾内への来遊条件(水温分布)や滞留条件(湾内の水温、塩分濃度)に大きく影響を受けています。

カタクチイワシの利用

カタクチイワシのシラスは茹でると釜揚げシラス、それを乾燥させたものをちりめんじゃこ(シラス干し)として、多く利用されています。3〜5cmの幼若魚はそのまま干して田作り(ごまめ)、茹でて干した煮干(いりこ)として加工され、特にいりこは味噌汁のダシとしては最高のものといえます。もっと型が大きくなると、めざしなどの丸干し製品として利用されています。
もちろん生食用としても、刺身、煮魚などとして食されています。
人間の食料以外にも、カツオの生き餌として利用されたり、肥料や飼料として加工されるものも大変多いです。
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