電動車時代(730号) 琴平駅 1978.1 
Photo by I.Ichihachi

   880号は東武鉄道に合併され同社野田線となった総武鉄道が、1929年に日本車輌で製造した
  クハ1200形クハ1201がその前身である。
  同車は琴電に1974年、第二次大戦後の大手私鉄から地方私鉄への供出車として、
  東武鉄道から譲渡された。
 
  琴電では、制御車9000形910号として登場し、以来琴平線で活躍してきたが、
  1974年に電動車化され7000形730号となった。
  
  1983年に琴平線に登場した、琴電初の新性能車1053形(阪神5231形)に置き換えられ、
  電装解除のうえ、新形式880形880号となって志度線に転出した。
  後述する理由により、1996年に車体更新が行われ、外板が張り替えられた際に、
  ウィンドヘッダとリベットが省略され、原型の無骨な印象が、やや薄らいだものの、
  一目で総武鉄道引継車と分かる外観を保っており、極めて貴重な存在であった。

     

Story of 880