![]() 医療法人社団うめや歯科クリニック
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歯の痛みとは・・・
確かに歯痛というのは、人間とは何であるかを考えるのに と、唐突に思いついた。
▼あの痛みは孤独な痛みだ。 なぜかあまり同情されない。 と歯ぎしりしても痛みが増すばかりだ。
他人が歯痛のときには、自分だって「たいへんだね」と空々しく言うばかりだ。 自分の身に明日降りかかるとは思わない。 他人の痛みがわからない良い例だ。 ▼痛みが増す。 早く医者に行っておけば良かった。そうやって悔やむ。 くよくよするからよけい落ち込む。明日行こう。 そして明日になると、また明日にしよう。 1日1日と治療を延ばすから、もちろん事態は悪化する。この繰り返しだ。 過去に学ばないこと甚だしい ▼ドストエフスキーの「地下室の手記」を手に取る。 何といっても、初めて?歯痛の「哲学的考察」をした作品だ。 一時はやった実存主義という哲学の先駆けとも言われた作品だ。 痛みの不条理さを解説してくれるだろう。 ▼「歯痛にだって快楽はあるさ」(江川卓訳・新潮文庫)。 そう言って、うめき声を取り上げる。 うめいても無駄で、自他ともに疲れるだけなのをわかっていて、なおうめく。 屈折した快楽だ。 家族には「おまえたちも、いっそ眠らないで、 四六時中感じ続けるがいいさ」。 この嫌らしさは相当だ。 ▼で、きりきり痛むころになると、ドストエフスキーどころではなくなる。 結局、人間とは何と弱いものか。天声人語
H13/6/4より
「ああ、歯が痛いっ!! でも、歯医者さんに行くともっと痛いことされる。 ウィーンいとう金属音をたてて、冷徹なドリルが口の中に・・・ と同時に脳天まで響くガリガリ音。 虫歯の痛みを超えたあの耐えがたき激痛の世界を想像しただけで、 あごのあたりが寒くなる。 やめたやめた、やっぱり我慢しよう。 明日になったら痛くなくなるかもしれないし・・・」講談社クオーク5/94より
でも「明日になったら痛くなくなるかもしれないし・・・」が 明日になってから痛いだけでなく腫れあがって来院される方 「医療技術がこれだけ進歩しているのに・・・」とか言われていますが、 はたしてそんなに医療は進歩しているのでしょうか。 たしかにまれな症例、たとえばインプラントとかは医療技術という面からみれば 進歩しましたが・・・ 虫歯の治療、歯周病の治療は25年くらい前の文献の中に現代にも十分役立つ記載が満載です。基本的なところは何も変わっていません。 「歯が痛くなったら歯医者に行けば・・・」とか 「風邪にかかったら内科に行けば・・・」とか 治療主体の医療制度が長く続いたことで 「どうしたら虫歯にならないようになるのか?」 「どうしたら風邪にかからないようになるのか?」 という本来最も考えるべきことがおろそかになってしまったように思えるのです。 予防歯科について
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