サーモスタット交換1(ヘッド分解、サーモ取り外し)


指してる箇所にサーモスタット(温度調整弁)が入っています。
サーモスタットの役目は、アイドリング時や寒冷時にエンジンが冷え過ぎるのを
防止する為に、水温がある一定の温度になるまで弁を閉じ、冷却水の流量を
調整しています。この弁が故障して開かなくなるとエンジンが焼き付いてしまいます。
逆に取り外したり故障して開きっ放しになると、エンジンが冷えすぎて
ピストンリングの隙間が本来なら熱膨張で狭くなるのが狭くならず、
その隙間から未燃焼ガスが逃げるなどして燃費が悪くなったり、
低速時にかぶって止まりやすくなったりします。またピストンやシリンダーが
傷付きやすくなる原因にもなります。

写真では上下の点火プラグの間が、少し焦げたような色をしています。
、オーバーヒートを起こすと、このように塗装が変色します。
防錆スプレーを大量に吹き付けている場合も、似た様な色になりますので
焼き付きと判断する前に一旦拭いてから確認して下さい。



10ミリのメガネレンチ等を使って7本の6ミリボルトを取り外します。
取れないボルトを無理すると折れ易いので注意して下さい。
折れた場合、折れ残ったボルトを取ってもらう為に専門業者依頼した場合、
電気ドリルが入る箇所で1本3.000〜6.000円前後かかります。
組み付け時は、ボルトが塩で固着しないようにボルトのネジ部に
グリス等を塗っておくと良いでしょう。ボルトの先端やネジ穴内部にはグリスを
塗らないよう注意して下さい。あくまでもボルトのネジ部のみに塗りつけて下さい。



ヘッドカバーを取り外したところです。



次にガスケットも取り外します。組み付け時には新品のガスケットを使用して下さい。
右上の白い部品(カラー)の奥にサーモスタットが入っています。



カラーとサーモスタットを取り外します。
塩により多少取れにくい場合もあります。
その場合はマイナスドライバーでこじたり、ラジオペンチ等で引き抜いて下さい。



サーモスタット取り外し後の内部です。塩や水垢で汚れています。



カッターナイフ等で内部の塩や水垢を取り出します。



簡単に清掃した内部です。奥には左側の冷却水通路に通じる穴が開いてます。



左側の通路からサーモスタット側に通じる穴が上側に見えます。



内部全体


サーモスタット交換2 (サーモ点検)へ続く