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題名
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 ぼちぼちとフィルムスキャナーで昔撮った写真をデジタル化している。
 その中に1976年4月、初めて片上鉄道を訪れたときの写真もあった。ずっとネガのまましまっていた写真が目の前のモニターに大きく映し出されるのを見ていると、本当になつかしい。
 そこで、掲載順はまったく逆になってしまうが、片上鉄道再々訪続・片上鉄道に続き、初訪問時の写真をいくつかアップしてみることにした。


美作飯岡駅
 最初に降り立ったのは美作飯岡(みまさかゆうか)駅。なぜこの駅を選んだのかは思い出せないが、切迫した事態が生じていたのはよく覚えている。
 というのも、フィルムはコダックの長尺のトライXを、自分で36枚ずつ切ってパトローネに装填していのだが、フィルムの付け方が甘かったようで、巻き切ってしまったのである。
 つまり、カメラの巻き戻しノブは空回りするだけで、フィルムを巻き戻せない。そうなると、どこか暗室でカメラの蓋を開けてフィルムを装填しなおさなければならないのだが、こんな田舎でどうする?
 結局、若気の至りとしか言いようがないが、美作飯岡駅前のとある民家の納屋をちょっと拝借して、暗がりの中、パトローネから外れたフィルムを付け直し、そろそろと巻き戻したのであった。
 完全な暗室ではないので、最後の数枚はおしゃかになってしまったが、何とか新しいフィルムを入れて撮りなおしたのがこの1枚。
 片上鉄道独特のとんがり屋根の洋風駅舎で、失礼ながら田舎にしてはしゃれた佇まいである。


美作飯岡駅


鉱石列車
 美作飯岡駅から少し吉ヶ原側に歩いた場所だったと思う。そこで柵原からやってきた鉱石列車を撮影。
 ありふれた構図だが、DD13に牽かれた無蓋車の長大編成が、ゆったりとしたカーブを走ってくる様は強く印象に残っている。


田園地帯を走る鉱石列車



 それにしても、当時は片上鉄道のダイヤを持っていなかったはずで、ずいぶんタイミングよく鉱石列車を撮れたものだと思ったら、時刻表のメモが出てきた。
 どこでメモしたのかも思い出せないが、上り吉ヶ原発と下り飯岡発と書いてあるので、もしかしたら美作飯岡〜吉ヶ原間の踏切に掲示されていたのかも知れない。
 参考までに転記してみた。

下り吉ヶ原発 上り飯岡発
5:39 7:20
6:15 7:45
6:58 8:12
7:50 10:12
8:48 11:06
9:28 12:58
11:11 14:26
11:37 16:18
14:05 17:22
14:48 18:34
16:37 19:21
17:46 20:23
20:00 21:26
 凡例
  D ・・・ディーゼル列車
  客 ・・・客車列車
  貨 ・・・貨物列車




 今度は吉が原とは反対に周匝側へ歩く。下の写真は、周匝〜美作飯岡間の第2吉井川橋梁手前の築堤で撮ったものだ。


築堤を行く鉱石列車



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