詰将棋おもちゃ箱 − くるくるおもちゃ箱くるくる展示室 No.508 りらっくすさん |
![]() くるくるおもちゃ箱 |
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![]() 5段目に並んでいる歩が連取り趣向を思わせます。
歩を取る手段は空き王手が一般的ですが、遠打を利用する方法、ノコギリ趣向を利用する方法もあります。
このあたりに詳しい人なら、この初形は龍ノコによる連取りだとひとめでわかるのではないでしょうか。
龍ノコで歩に近づき歩を取るまではわかりやすいですが、なぜまた龍ノコで戻る必要があるのでしょうか。
それは、6段目の龍の王手に対して、17玉と逃げる手があるからです。
36龍まで戻ってくると17玉は18銀以下の詰みがあるため15玉と逃げるしかなく、16歩、14玉で、また龍ノコで次の歩を取りにいけるわけです。
33龍、14玉、44龍、13玉、43龍、14玉、 45歩を取ったときはすぐに36龍とできるため、戻る龍ノコは必要ありません。
34龍、13玉、43龍、14玉、54龍、13玉、53龍、14玉、 この回からは6、7段目で龍を36に戻す龍ノコが入ります。
34龍、13玉、43龍、14玉、54龍、13玉、63龍、14玉、
34龍、13玉、43龍、14玉、54龍、13玉、63龍、14玉、
34龍、13玉、43龍、14玉、54龍、13玉、63龍、14玉、 34龍、13玉、43龍、14玉、54龍、13玉、63龍、14玉、 香を入手できると、15玉は16香までなので36龍にも17玉と逃げるしかなく、収束にはいります。
18銀、同玉、19香、同成香、同飛、同玉、29金、同玉、 作者「とてもシンプルな回転型龍ノコです。」 行きと帰りで別の段で龍ノコする回転型の龍ノコ連取り。 高田豊通・変幻自斉さんの「回転木馬」を思い出しました。 受方持駒指定もあって、ここまでシンプルに実現できたのはすばらしいですね。 このような高級な趣向でも初心者も楽しめるように簡潔に表現するのがくるくるの真髄。 龍ノコにはよくある非限定、迂回、無駄合は本作も同様ですが、すぐにわかるのであまり気にならないかな。 手数が作意と少し違う解答もすべて正解として扱いました。 それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
手数がかかっても持駒に歩がふえるだけで元の局面に戻れるのが明らかなので、無駄合とされています。
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くるくる展示室No.508 解答:10名 全員正解
池田俊哉さん おかもとさん 川石隆志さん 川端潤さん 当選者は、展示室で発表しています。 |