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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.368
本間晨一さん 「金のバトン」

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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
うまくつないで 30手台

くるくる展示室No.368 本間晨一「金のバトン」

大駒と玉を除けば完全に規則的な配置です。 このきれいな初形からどんな手順が紡がれるのでしょうか。

  98飛、同玉、

まずは金を取って、ここから趣向がスタートします。

  99金、87玉、88金、86玉、
  87歩、同金、同金、同玉、
  88金、86玉、87歩、76玉、

斜め金追いは良くある手順ですが、76の金がジャマをしているので、交換して打ち換えます。
88金に76玉は歩打が不要になって2手短くなります。
86玉に77金(馬)は、同香成で「アッ」ということになるのでご注意。
この12手で、98から76に、斜めに2マス移動しました。
2筋毎に次の金が配置されているので、「金のバトン」をつないで行きましょう。

  77金、65玉、66金、64玉、
  65歩、同金、同金、同玉、
  66金、64玉、65歩、54玉、

  55金、43玉、44金、42玉、
  43歩、同金、同金、同玉、
  44金、42玉、43歩、32玉、

最後までつないで、あとはゴールのテープを切るだけ。

  33金 まで39手

作者 「金打(金移動)以下の12手を、場所を変えて3回繰り返します。 打った金は途中玉方の金と交換しながら角筋に沿って斜め移動をします。 詰手順はやさしいですが、詰手順の規則性(12手I3サイクル+1)を重視しました。」

2筋毎に交換しながらの金の斜め送りは新鮮で、形も手順も一糸乱れぬ規則性が美しい、楽しい趣向詰でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
遠見の馬を見事に使い手前に引き寄せる様は面白い。
山下誠さん:
持駒にない金を何度も何度も打って追い上げていく面白い趣向。
長谷繁蔵さん:
やや一本道 くるくるにこの批評なし

くるくるでは、余計な手はない方が価値があります。

S.Kimuraさん:
最後まで同じパターンを繰り返し,きれいにバトンが渡ったと思います.
小山邦明さん:
11は馬ではなく角にして41手詰(最終手22金あるいは22角成)の順の方が、くるくるらしくて良い気がします。

最終手は金に限定したいところですし、1手で締めた方がゴール感がありますね。

津久井康雄さん:
さっきまでの味方(金)が、向きを変えて次々に襲い掛かってくる感じが面白い。 「バトン」というより、走者が入れ替わる「リレー」?
ぬさん:
金のバトンというより、金が走者で玉がバトン。

確かに、最後までつながるのは玉ですね。

おかもとさん:
初形からして趣向的。 手順もそれにふさわしい。
池田俊哉さん:
金交換が入るだけで、斜め追い趣向にアクセントが入る。 玉方の香がうまいこと利いている
たくぼんさん:
単純交換だけどこれほど美しい趣向に仕立てられたら驚嘆のほかない
占魚亭さん:
これぞ、くるくるですね!
ハマGさん:
初形といい手順といいくるくるにふさわしい
嵐田保夫さん:
金の捌き感とでも言おうか、気持ちいいものがある。

くるくる展示室No.368 解答:14名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  キリギリスさん  小山邦明さん  占魚亭さん  たくぼんさん
  津久井康雄さん  ぬさん  長谷繁蔵さん  ハマGさん
  蛇塚の坂本さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。