棋譜ファイル(柿木将棋kif形式）

出題時のコメント：

ジグザグ　２０手台

縦送りの趣向詰ですが、直線状に移動するのではなく、ジグザグに移動するのがおもしろいところ。 初形で玉が動けるマスに着目すると、２３、１４、２５とジグザグの軌道になっています。 まずは４枚の香を使って、この軌道に玉を送ります。

　　１３香、２３玉、２４香、１４玉、
　　１５香、２５玉、２６香、１６玉、
　　１７銀、２７玉、

２６香には桂の利きがありませんが、同玉には５３角成が用意されているので大丈夫。 ２７まで来たところで、２９飛と据えて、玉位置を１マス横にずらします。

　　２９飛、１７玉、

ここからは折り返して金追いの趣向が始まります。 金は単に上方向に移動するだけですが、玉は香を消すように逃げないと早い（例えば２８金に１６玉なら２７金、１５玉、１９飛まで）ので、復路の趣向でも玉の動きはジグザグになることに注目。

　　２８金、２６玉、２７金、１５玉、
　　２６金、２４玉、２５金、１３玉、
　　２４金、２２玉、

ここからは収束。 桂香はすべて消えて、還元玉に還元飛でとどめを刺します。

　　２３歩、１２玉、１９飛　まで２５手

往復の趣向で玉はどちらもジグザグに移動しますが、その軌跡は同じではなくずれていて、玉の軌跡をよく見ると ２×６の長方形をきれいにカバーする軌跡曲詰になっています（右図参照）。

長方形の軌跡曲詰はときどき見かけますが、玉は直線状に移動するのが普通で、ジグザグの軌跡での長方形の軌跡曲詰は本作が初めてでしょうか。

作者 「香をジグザグに打つ四香追戻り詰で、大昔詰パラに投稿した後行方不明になっていた図をくるくる向けに改造しました。 ４枚目の香は桂の支えがありませんが、同玉と取れないのはすぐ判ると思います。」

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん：

この往復ジグザグコースを限定するのは結構難しそう。

S.Kimuraさん：

往路では桂馬だけ消えて，復路では打った香車が消えていくのがすごいですね．

長谷繁蔵さん：

還元飛。

中沢照夫さん：

玉がジグザグに桂を取って行き、ジグザグに香を取って帰る。

小山邦明さん：

玉の ジグザグな行き帰りが面白い。

蛇塚の坂本さん：

桂と香コンビネーションで織り成すジグザグが綺麗。 最終飛を一つ動かす手が粋ですね！

Pathfinderさん：

行きと帰りで違うルートを走行するのが素晴らしい。

占魚亭さん：

軽快な玉のジグザグ往復移動。
飛のスイッチバック＆還元玉になる構成が素晴らしい。

池田俊哉さん：

香をジグザグに打って玉を持ち上げて、金で押していく。
駒余りにしない、と言う香を消す意味づけも面白い

ハマGさん：

角が主役になるかと思いましたが変化のための脇役でした

くるくる展示室Ｎｏ．３３５　解答：１２名　全員正解

　　池田俊哉さん　　S.Kimuraさん　　岡山忍さん　　キリギリスさん　　小山邦明さん
　　占魚亭さん　　中沢照夫さん　　Pathfinderさん　　長谷繁蔵さん　　ハマGさん
　　蛇塚の坂本さん　　　山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。