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くるくる展示室 No.330 野曽原直之さん 「綾織」
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
受方は持駒なし 30手台

くるくる展示室No.330 野曽原直之 「綾織」

受方の持駒はないので、初手17角に合駒はできず、49玉と逃げます(29玉は65角まで)。 続いて27角とすれば、くるくるNo.62などでおなじみの2枚角追いの始まり始まり。

  17角、49玉、27角、59玉、
  26角、69玉、36角、79玉、
  35角、89玉、45角、98玉、

本作の狙いは、この2枚角追いを横だけではなく、縦にも展開するところにあります。

  87歩、97玉、
  53角成、96玉、63角成、95玉、
  62馬右、94玉、72馬行、93玉、

62馬に84香の移動合は85馬まで。 72馬に83香がちょっと悩みますが、86桂、93玉、71馬行、84玉、62馬寄まで合駒なしで捕まります。

ここからは収束で、最初の2枚角追いで舞台を作っていた18飛を切って1歩入手するのがポイント。

  13飛成、同香、94歩、92玉、84桂、同香、93歩成、同玉、
  71馬右、92玉、82馬寄(引) まで33手

作者 「九段目と9筋の玉に対して2枚角追い趣向を行うのが狙いです。」

横と縦、両方向での2枚角追い、「綾織」の題名がぴったりですね。

収束がちょっと見えにくかったか、31手や35手の解答も。 概ね鑑賞できていると思われるので、正解扱いにしました。

縦横での2枚角追いという意味では、利波偉さんの「ゴキブリ退治」(詰パラ2009年3月)があります。

こちらは途中で角の王手する方向が変わるので、「綾織」とはちょっと違う趣向ですが、更に自陣まで戻って逃げまくるゴキブリの動きが面白い。 あわせてご鑑賞ください。

くるくる展示室No.330参考図 利波偉 棋譜ファイル

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
二枚角のコンビで追う様はまさしく綾織を想起させる。最後までこのきれいな動きを続けたかったが・・・
蛇塚の坂本さん:
端の飛斬りから歩の補充は直ぐにわかったが桂香歩のコンピで馬が活きる展開が面白いと思いました。
小山邦明さん:
18飛が最後に歩を取って捌けるところが良い。
占魚亭さん:
二枚角(馬)の動きが面白い!
加賀孝志さん:
これ馬のコに入るのですか

ノコ引きするわけではないので、馬ノコとはいわないですね。

S.Kimuraさん:
飛車を9筋に回そうとしてはまっていました.
門田和雄さん:
合駒なくても数手進むと合駒考えてます
原田雄二さん:
玉がぐるりと39から92へ。何とも楽しい作品です。
ぬさん:
右上の配置の意味が分からくて、収束で少し悩みました。
鈴木彊さん:
2枚角で追う展開。88歩を87歩として攻めが続き、最後に飛で歩を入手し手決める見事な内容。銀でなく双玉にしたのもよかったです。
西野かなさん:
正に、昔のデパート感覚。お屠蘇気分で解けた方もいらっしゃったのでは?
おかもとさん:
二枚角のエスカレーター。最初は、22手目83香の移動合が作意かと思ったけど、これ、変別なんですね。

83香は、86桂、93玉、83馬、同玉、13飛成以下でも詰みますが、前述の通り5手で詰み。

藤田卓志さん:
角が追う、玉が逃げる直角に、最後は飛車も参加して。
波多野賢太郎さん:
二枚角が織りなす手順に魅せられました。
Pathfinderさん:
そして銀は皆消える。
ハマGさん:
後半がちょっとややこしい。
攻めダルマンさん:
この2枚角の舞いいですよね。
隅の老人Bさん:
2枚の角に追われて落ち行く先は?
思えば遠くに来たものだ、です。
竹中健一さん:
ぴったり歩が補充できる!これも楽しい!
池田俊哉さん:
角二枚の行進で玉がL字に進む。最長手順探しに悩むが、飛が消えるのは良い
嵐田保夫さん:
軽快な追求に最後33手詰に誘惑されそう。

33手の方が作意でした。


くるくる展示室No.330 解答:26名 全員正解

  赤井秀雄さん  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  加賀孝志さん  門田和雄さん  キリギリスさん  小山邦明さん  鈴木彊さん
  隅の老人Bさん  攻めダルマンさん  占魚亭さん  竹中健一さん  西野かなさん
  ぬさん  Pathfinderさん  波多野賢太郎さん  ハマGさん  原田雄二さん
  福村努さん  藤田卓志さん  蛇塚の坂本さん  包包糸氏さん  山下誠さん
  山田孝典さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。