次へ
次へ
詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.37 枝中さん
くるくるおもちゃ箱
くるくるおもちゃ箱
出題時のコメント:

枝中さん、初登場。 この形で趣向詰とはびっくり。 15手。


玉のほか歩4枚だけの無防備歩一色図式。 くるくるでの出題でなければ、とても趣向詰とは思えないでしょう。

上部に逃げられそうな形なので54金と押えたいところですが、42玉、43銀、33玉、34銀打、24玉と、するする逃げ出されてダメ。 となれば、54銀の一手です。 54銀に下がる手は頭から銀をかぶせて簡単なので、44玉と上部脱出を図ります。

  54銀、44玉、

ここでも45金と押えたくなるけど、33玉、34銀、24玉と、やはりするする逃げられます。
じっと我慢して45銀打に、33玉は34銀打でぴったり、55玉は56金、64玉、65金まで。
というわけで、35玉が正解です。 なんとなく趣向が見えてきましたね。

  45銀、35玉、

続けて、36銀、26玉( 24玉は25銀上、23玉、34銀左で金銀あるので詰み)。
27銀、37玉で、銀4枚がきれいに並びました。

  36銀、26玉、27銀、37玉、

ここまでくれば、もうお分かりでしょう。 38金から斜めの金追い趣向でそのまま収束します。

  38金、46玉、47金、55玉、56金、64玉、65金 まで15手

歩4枚の初形から往復の趣向詰。 歴史に残る作品かもしれません。

ところで、データベースで調べたら、本局と同じ手順の作品が見つかりました。 三浦司さんの作品で、こちらは何と飛角図式です。 初形が全く異なるので、両方とも存在価値があると考えますが、歩一色図式と飛角図式で同じ手順というのがおもしろいですね。 ぜひ、あわせてご鑑賞ください。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

コマンさん:
エスカレーターで降りてウラ階段を昇ったデパートでの昔を思い出しました。
真Tさん:
歩4枚でまとめられるものなんですね。
隅の老人Bさん:
空中散歩の観覧車。ぐるっと回って、はい、お仕舞い。
長谷繁蔵さん:
銀が4枚しかないのが残念。
枝中さん(作者):
この作品を作るにあたってTETSUさんに手伝いしていただき(最初はと金が一枚だけある図でした)、ありがとうございました。これからも「おっ」というような趣向を出せるように頑張ります。
鈴木康夫さん:
趣向手順自体は誰でも考えるものですが、たった歩4枚で舞台を作り上げるとは吃驚です。
榎○さん:
この形で余詰みを防ぎつつこの手順をつくれていることが不思議でならない
S.Kimuraさん:
初形は歩が4枚しかないのに,玉が4枚の銀の回りを一周することになるとは驚きです.
小五郎さん:
浮かび上がる銀のラインと、金の描くラインがとても綺麗。
市原誠さん:
金の流れ星。
あっちゃんさん:
銀で階段作って金で追うというのはすぐわかりますが この初形にしたのがいいですね。
井上順一さん:
この初形からこんな手順を成立させてしまうとはすごい。

くるくる展示室No.37 解答:13名 全員正解(下記)

 あっちゃんさん  石堂郁夫さん  市原誠さん  井上順一さん  S.Kimuraさん
 枝中さん  榎○さん  小五郎さん  コマンさん  鈴木康夫さん
 隅の老人Bさん  長谷繁蔵さん  真・Tさん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。