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詰将棋おもちゃ箱 − くるくるおもちゃ箱 くるくる展示室 No.19 COOOさん |
くるくるおもちゃ箱 |
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COOOさんは、さざんか将棋倶楽部 などで活発に作品を発表されている新進作家。ご自身のホームページ -cooo-'s room で、たくさんの作品を見ることができます。初形や使用駒、手順に趣向を凝らした作品が多いのが特徴で、並んでいる図面を見ているだけで楽しくなってきます。 本作も盤面清貧で対称形に近いきれいな形。二段目、三段目に並んだ歩がいかにも趣向詰らしく、わくわくしてきます。 初手は香成を見て81角成。同玉に91香成と一段目に成るのがちょっと洒落た手。うまい導入です。 72玉に92飛成と来て、いよいよ趣向の始まり。 合駒は飛金以外は81龍で簡単、飛合も同龍、同玉、92飛があるので、82金合と決まります。 この局面では71金捨てしかなく、同玉に81成香も予想の付くところ。 同金は61金の一発なので、62玉とかわすしかありません。 ここまで来ると趣向が見えてきます。あとは趣向手順を楽しむだけ。 82龍、72金合、61金、同玉、71成香、52玉、 72龍、62金合、51金、同玉、61成香、42玉、 62龍、52金合、41金、同玉、51成香、32玉、 52龍、42金合、31金、同玉、41成香、22玉、 42龍、32金合となって、ここでちょっと悩みます。21金、同玉、31成香では、同角で全然詰みそうにありません。ここは32同龍、同玉と切ってしまうのが英断。金が3枚あるのでなんとかなります。 42金、22玉、32金打、12玉、22金打、同角、同金、同玉、31角、21玉、 32金、同玉、42角成、22玉、31馬、12玉、13歩成 まで55手 金は3枚とも消えてすっきりした詰上り。ちょっと長い収束で、暗算で解けた方はお強い。 初登場で本格的な趣向詰を見せてくれたCOOOさん。これからも、やさしく楽しめる作品を期待しています。 この趣向手順ですが、角建逸さんから「迷図」第46番(詰パラ1982年12月発表作の修正図)にあり、とご教示いただきました。データベースで手順を検索してみたら、この手順の萌芽は菅谷正義作(詰パラ1969年9月)にあるようです。もちろん、それぞれ独立に創作された作品ですが、角さん、COOOさん、それぞれ作品のまとめ方に特徴がでていて、興味深いものがあります。ぜひ、あわせてご鑑賞ください。 お詫び(10月8日13時): 角さんの作品、手順に誤りがありました。正しい手順では最後四金詰になります。 訂正して、作者、およびご覧になったみなさんにお詫びいたします。 それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
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くるくる展示室No.19 解答:15名 全員正解 抽選の結果、 Kitasanさん が当選! |