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くるくる展示室 No.8
猫田いわしさん 「三段馬鋸原型c」
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出題時のコメント:

奥薗幸雄没後50年追悼企画の後日談2題。 まずは原型。 43手


奥薗没後50年追悼企画の後日談  猫田いわし

奥薗没後50年追悼企画の後日談です。 作者は筆者におねだりしてきました。 「三段馬鋸の原理図が欲しい」と。 しょうがないので年末にいくつか作って渡した図の1つがこちら。
 ---- 猫田いわし 三段馬鋸原型c ---- (No.8)
すると松の内に1つの図が返ってきました。それがこちら。
 ---- 猫田やどかり 右左ブーメランフック ---- (No.9)
ご覧の通り、“三段馬鋸版左右フック”です。 残念ながら左右対称になりませんでしたが、図化したことは評価したいと思います。
題名に使用したパンチ名はK−1ではなく「リングにかけろ」からだそうです。 なので作者には「右左ブーメランスクエアー」および「右左ブーメランテリオス」も作るように厳命しておきましたが、さてどうなりますか。


というわけで、まずは猫田一家の番頭、猫田いわしさんの「三段馬鋸原型c」。

普通の馬ノコは1サイクルに馬が2回動いて斜めに1つ動くのに対し、三段馬ノコ(三連馬ノコともいう)は1サイクルに馬が3回動く馬ノコです。 三段馬ノコもいろいろ作られていますが、純粋に馬と玉だけが動く三段馬ノコは非常に珍しく、護堂浩之さんの「馬鋸趣向作品全集 新・馬子唄集」にも1局(山村浩太郎、めいと1987年11月)しか収録されていません。

本局は、その純粋三段馬ノコを、使用駒わずか8枚で実現した作品で、まさに「くるくる」にぴったり。 原理図とはいえ、古典として歴史に残る秀作です。

初手42香成に、21玉−12玉−22玉と逃げるのが手数を稼ぐ応手。
 ・21玉のところすぐに12玉では2手短くなる
 ・12玉のところ22玉は、32馬、12玉、13桂成、同玉、23馬まで
 ・22玉のところ21玉は、13桂、同香、33桂、11玉、12歩、23歩成まで
このシンプルな仕掛けにより三段馬鋸が成立しています。
解けなかった方も、是非この楽しい馬ノコをご鑑賞ください。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

荻絵香木さん:
盤面7枚で成立するとは驚きました。
中澤照夫さん:
こんな馬鋸があるなんてびっくり。詰将棋の奥深さを感じさせます。
今川健一さん:
片道でも三段馬鋸、手数はかかる。 答を書くのが大変。
題して、「恋の片道切符」
近藤保さん:
こんにちは いつも楽しく拝見させてもらっています。
くるくる展示室No.8  解答させて頂きます。
コマンさん:
シンプルで楽しい三段馬鋸ですネ!
護堂浩之さん:
……原理図は、かくあるべし、だとは思いますけど、変化がそのまま収束になるのは仕方ないのかな。
鳥本敦史さん:
たったこれだけの駒数でよくこの趣向ができるもんですね。
「c」とあるので「a」や「b」があるのでしょうか。
おかもとさん:
シンプルな原理図、といってしまえばそれまでですが、こういうふうにキレイにまとまると気持ちいいですね。
市原誠さん:
楽しく馬を動かしていくだけ。楽珍(笑)
岡村孝雄さん:
三段馬鋸にして、使用駒のこの少なさ。
単に「原理図」と呼ぶのは勿体ないような気もします。
(調子に乗って13成桂を成香に変え、攻方持駒なしにすると……
22玉→21玉と動けないので単純馬鋸ですね (^^; )
三角淳さん:
まさに、No.9のための予習問題。 「25桂+13の質駒」の機構が、次問も含めた成功の要因でしょうか。
どかん5号さん:
2手目で21か12かどちらに逃げるのが長いかで混乱しそうでした。
慣れればすぐにわかるのでしょうか。
S.Kimuraさん:
三段馬鋸の存在すら知らなかったので,このようなことが出来ることがとても驚きでした. 他の原理図も是非解いてみたいです.

くるくる展示室No.8 解答:14名 正解:13名

市原誠さん  今川健一さん  S.Kimuraさん  岡村孝雄さん  おかもとさん
荻絵香木さん  護堂浩之さん  コマンさん  近藤保さん  どかん5号さん
鳥本敦史さん  中澤照夫さん  三角淳さん

抽選の結果、 おかもとさん が当選!

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