初手は飛を取る一手。
15飛、同玉、
その次の手が考えどころです。
- 17香、17飛は逃げられてダメ
- 13飛は14飛合でダメ
- 16歩は同玉でも逃げられても詰みそうにない
- それなら横から35飛は? 26玉で飛車が取られてしまう
- 45飛と離して打てば? 26玉、27歩、36玉でやっぱり飛車を取られてしまう
飛車を取られないようにヒモを付ける必要があるのです。 といえばわかったかな。 そう、95飛が正解です。
95飛、25飛合、同飛、同玉、
95飛に16玉や26玉と逃げるのは歩を打っていって最後香打で詰み。 飛合はやむを得ません。
同飛、同玉で一つ左に移動しました。 さて続きは・・・ もうおわかりですね。
95飛、35飛合、同飛、同玉、
95飛、45飛合、同飛、同玉、
95飛、55飛合、同飛、同玉、
95飛、65飛合、同飛、同玉、
95飛、75飛合、同飛、同玉、
95飛、85飛合、同飛、同玉、
95飛、86玉、
ついに合駒できなくなり、86玉と逃げます(76玉では2手早い)。
あとは、これまでの変化と同様、歩打から香打で詰み。
87歩、76玉、77歩、66玉、67歩、56玉、57歩、46玉、
47歩、36玉、37歩、26玉、27歩、16玉、17香まで47手
シンプルな飛打飛合のパターンでも、飛遠打の味付けで新鮮な趣向作品になっています。
折り返しも趣向でまとめたところも、くるくる的にグー。
初形を見て、95飛を持駒にして25玉から始めたら? と思った方もいるかもしれません。
実は作者の狙いは7間、6間、・・・、0間の8種類の距離の飛打にあったのです。
そのため、余分な飛打は入れたくなかったというわけ。
原作(梅田亮さんの「命めの空」)は全く同じ手順ですが、花駒が多数配置されているので、受方持駒指定の簡潔な図で紹介しました。
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