初手は17飛成しかありません。 29玉は28飛から19龍で詰むので同玉。 ここから、飛打飛合の送り趣向が始まります。 これまで香や角でも登場した「La打−Lb合−同La−同玉」型で、合しながら、の趣向では基本的なパターンの一つ。
17飛成、同玉、
15飛、16飛合、同飛、同玉、
14飛、15飛合、同飛、同玉、
13飛、14飛合、同飛、同玉、
12飛、13飛合、同飛、同玉、
11飛、12飛合、同飛、同玉、
ここまでくれば、流れで11飛捨ての発見は難しくないでしょう。
後半はと金下追いで、還元玉で詰み。
11飛、同玉、
21歩成、12玉、22と、・・・28と まで39手
現在ではポピュラーな飛打飛合によるシンプルな送り趣向ですが、意外にも古図式にはなく、データベースによると作例が登場するのは1950年代からです。
この趣向は、飛も玉も利きが縦横対称なので、上、下、横の3方向に送ることが可能です。 初期の作品はほとんど横送りで、縦送りは1971年、工藤紀良さんの「窓二題」と名づけられた大型曲詰の中で登場するのが最初のようです。
飛打飛合の作品には、今村修さんの「月より饅頭」229手をはじめ長編作品が多い。 その中から一つ、飛打飛合による周辺巡りを実現した本間晨一さんの「愛の日」と名づけられた作品を紹介します。
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