木目1

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第6章 合しながら (18)
金合しながら その3
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巨匠、巨椋鴻之介さんの「雲」という作品から。くるくるとしては少し難しいかも。41手。

くるくる No.178

オリジナルの作品を鑑賞する

オリジナルの作品(巨椋鴻之介さん「雲」)は79手と長手数の本格的な作品。
そのメインの趣向を中心に再構成したのが本局です。

角捨ての軽い序奏から、すぐに趣向に入ります。
29龍に合駒の選択。「金合しながら」ですから、当然28金合ですが(^^; 他の合駒も確認しておきましょう。
 ・歩合や香合は、37金から18龍まで。
 ・銀合か角合で、37金から18龍に17金合(他合は27龍まで)としても同龍で金打まで。

29龍、28金合、37金、16玉のとき、25銀が気持ちの良い手。
紐はついていませんが、同玉は28龍があるので、この銀は取れません。
17玉と戻る手は、12飛成と歩を取って打てば簡単。
25銀、15玉に26金捨てが継続手段。これは同玉の一手で、待望の28龍が実現します。

良く見ると一段上がった形。28龍、27金合と次のサイクルに移ります。
「G−La合−Lb打−玉−Lc−玉−Lb−同玉」型の、金合入り送り趣向。
中空を次々移動していくのが、オリジナルの題名の「雲」のイメージですね。

34金、13玉からは、枠を作っていた飛車と主役の龍を両方捨てて、きれいに収束します。

小峰耕希さん:
 >くるくるとしては少し難しいかも。
“少し”じゃありません(笑) 暫く考えてみたのに趣向すら見えてこなかったです。柿木将棋Xに解いて貰って手順を見てみたら、意外と単純な趣向でしたが(難しく考え過ぎたかなぁ…)。しかし何気なく配置されているあの駒のお陰で変化が割り切れる仕掛けになっていようとは。
何か具体的な案を持っている訳ではないのですが、4筋の飛の効きを利用して往復させる事も出来そう? (案外原作がそうだったりして)

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